見えない不祥事 北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない

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一般人のプライバシーには、無配慮だが、犯罪者であっても身内のプライバシーは徹底的に隠す。墨塗りでもリストが出て来るのはまだましな方で、訓戒処分した記録が残されていないものすら多数あると言う。
他の都府県に輪をかけて隠蔽体質が強いことが、示される。

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著者のペン回しとか、何を飲食したとか、稚拙な日記がいただけませんでした。ルポなら徹して欲しいものです。
警官だから特段にモラルが高いはずもないのですが、裁判になると絶対的なまでに信用される司法をなんとかして欲しいです。
NHKは自分のところの不祥事は報道しないこともあるし、他の民放も同様です。NHKと警察は資金源がアレなので、そこが大きな違いかと。教え子にちょっかいを出した教師も公開されない場合が多いです。これは被害者の特定をさせないためらしいですけど。余計なエッセイを止めて、もっと大局的な視点から、法律レベルで公開を義務付けるみたいな提言をして欲しかったです。

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『ひき逃げや強制わいせつをしたことが確実な警察官たちは、世間にその事実を知られずに済んでいる。ボンベ破裂を疑われて冤罪を主張している主婦は、警察に名前と年齢と自宅住所を晒された上、2年間にわたって社会から隔離された。』P98より
『警察官によるひき逃げや強制わいせつや窃盗を発表せず、議会で質問を受けてもその判断を変えないと宣言し、情報開示に際しては文書を黒く塗り潰し、各請求に対してはきっかり2週間の待機を強い続ける。他方で、警察官ならぬ普通の人が起こした「事件」は毎日20件というペースで個人情報を発信し続けるー。』P128より
フリーライターである小笠原淳さんによる泥臭い取材の継続により次第に北海道警察の組織防衛の内情が次第に明らかになっていく様子が生々しく、あっという間に読了する。
小笠原淳さんには益々のご活躍を期待しています。

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タイトル惚れだが、衝撃を受けた。北海道警察は、組織として何かと問題が多いと聞いてはいたが、ここまでひどいとは。

発表された何倍も隠された不祥事。公式発表ではさらにオブラートに包み、記者クラブ外からの質問は一切受け付けず、意に沿わない抜け駆け記事にたいしてはNHKだろうが民放だろうが出入り禁止。

昔の北朝鮮や中国の事ではない。
今の日本の北海道警察だ。

そんな道警や札幌市を相手に、地道に丹念に取材を続ける著者を尊敬する。これからも一般人が目にすることのできない不公平を、暴いてほしい。渦巻く怒りと共に。