ほっとかない郊外 ニュータウンを次世代につなぐ

投稿元：

レビューを見る

高齢化が進む郊外の住宅地。
まさに私が暮らす町の問題。
地域の問題を、行政も民間も個人もみんなで考え、楽しみながら実践してこられた具体例、参考になりました。

行政主導だとルールがガチガチで。
そして、デザインが圧倒的にダサい。
「楽しそう！」って思えることは、ほぼない。
民間だけでは長続きしなかったり利用料が高くなったり。
それぞれの問題をNPOや大学、市民も加わりいいバランスで根付いてまわっているんだろうと感じました。

食やコミュニケーション、体を動かすこと。
大事な事は昔から何も変わっていない。

町の規模感や行政が協力的とか、泉北だからこその恵まれた点もあるのでしょうけど、「あの町だからできたんだ」って他所のうらやましい所だけ見て本を閉じていたら、この本に出会った意味が何ひとつない。
一人からでも旗振って取り組める事はあると思う。

どんな町だと子育てしやすいか。
自分がどんな町でどんな風に年をとりたいか。
人は平等に老いるので。
年老いても「楽しい」が転がっている町で暮らし続けられるように、若いうちから何ができるか。
写真やイラストも多用されていて、携わった多くの人の声がコンパクトにまとめられています。
小難しくなくて、読みやすく、出会えて良かった1冊です。