紙の本
リクルート事件がよくわかる
2018/03/25 23:39
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投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
江副氏の類い稀なビジネスの才能と、かの有名なリクルート事件がなぜ起こったのかがわかる。江副氏の良い点、悪かった点を偏りなく取り上げている。400ページを超える大作だが、最後まで飽きる事なく一気に読める。
電子書籍
マスコミ、事件報道のあやうさ
2018/08/16 09:32
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投稿者:Masaru_F - この投稿者のレビュー一覧を見る
事件報道が、江副氏の持っていた魅力、革新性をすべて隠してしまったことを改めて知ることができ、氏の異能ぶりを再確認できた。
紙の本
部下から見た「江副」像
2018/03/19 11:33
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投稿者:ジル - この投稿者のレビュー一覧を見る
起業家としての江副浩正が身内であるリクルート社内からどう見られていたのか、という視点での評伝。東大時代のアルバイトの延長線上で起業。倫理観・マナーなど既存の常識からの超越がリクルートおよび江副の最大の長所であり弱点でもあった。立花隆が創業期のリクルートのアルバイトであったなどエピソードも豊富。
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リクルートのDNA 起業家精神とは何か 遺稿
TI型性格類型検査 500円 現在のSPIの原型
初期メンバー 博報堂の森村稔、日立製作所の大沢武志、IBMの位田尚隆
広告営業で一本も契約が取れなかった橘 立花隆
リクルートの本社ビル建設費 都市銀行は貸してくれず 新潟相互銀行が貸してくれた
環境開発株式会社 遠くの都心より行徳駅前3分
安比はアイヌ語で安住の地といった意味を持つ
2004年 高級賃貸サービスアパートメントシリーズ 品川ビュローをオープン
コスモス上場は野村主幹で準備していた。社内経理体制を野村の基準に変更できれば店頭登録できるところまできていた 実際は大和証券 野村であれば株式譲渡は止めていた
江副の残した業績
情報誌を創り出したこと
成長する企業の思想と仕組みを創ったこと
「優秀な人材を採用し、その能力を全開させること」
「凡人に非凡なことをさせることが組織の目的である」
「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」
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リクルート創業者 江副浩正の伝記
リクルート元社員の二人が著者
リクルートのベンチャー精神溢れる社風の成立ちが分かる。江副浩正が贈収賄容疑で逮捕され会長を辞任した後もその社風は次世代に引き継がれ成長を続ける。
都合のいい事実を並べただけかもしれないが、物語として面白い。
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リクルートという社名には次々と新規事業を切り開き人材を世の中に送り出し続けているよいイメージとともに、リクルート事件による負のイメージも強い。創業者である江副氏も、理念に燃えていた初期、リクルート事件を経て株式市場で空売り王として名を馳せ(ダイエーに支援を要請した時はリクルート本体はもちろん、個人的にも株の借金が150億あったという)、認知症を患い、孤独のうちに亡くなった晩年と、そのコントラストに改めて驚かされる。不世出の経営者で、本当に惜しい人を亡くしたと思う。江副氏が予見していたようにコンピュータと高速通信が融合した時代を迎え、もし仮に存命であったらどのような経営をされただろうか
・初期の社員の中には立花隆もいた。ただ、営業に熱心でなくすぐに辞めてしまった
・月間リクルートなどで経営者への取材を自らすすんで行なうなかで学ぶことも多かった。「そうだな、『ソニーは人を生かす』と書いてほしいな。僕はソニーに入ってきた人を必ず幸せにする」と言った盛田昭夫や「出身校とか、学校の成績は関係ない。人には得手なことと不得手なことがある。人を生かすには得手なことをやらすことでんな。大事なことは、だれにどの仕事をどこまで要望するか。それが、人を用いるうえで肝心なことや。ありゃ使いものにならんと言うてんのは、使う人が使いものにならんからや。人はみな人材です」と言った松下幸之助のことばなどが印象に残っていた。
・リクルート事件の背景には、上場のためのルールとして、株式の公開にあたってある程度の株主数が必要だったという事情もある。(著者はリクルート事件を、贈賄という性格のものではなく、世話になった人たちに純粋にお礼として送っただけだという)
・晩年は惨めであった。震災の後のインタビューなどにも「日本は今年に入って餓死者が七万人。行方不明者が十万人」と答えてみたり、認知症が進行していた。最後は駅のホームで倒れ、寂しく亡くなった。
■「誰もしていないことをする主義」だから、リクルートは隙間産業と言われる。だが、それを継続していって社会に受け入れられれば、やがて産業として市民権を得る
■「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」
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江副さんが、どんなに控えめに見ても、日本の名創業者かつ、人材活用の常識を書き換えた人物です。
どこにもなかったビジネスを自らの着想から世の中に形にし続けた上、その「教え」が次の時代に残った事実。でも、「リクルート事件」のイメージだけが、その名前から連想されがちです。
一時期は極悪人としてその名前が挙がり、どれだけ叩いても許される名前だった人が、本当は何をしてきたのか、何が凄かったのかを知ることができます。
やはり、江副さんは「松下、本田、ソニー」につづいて名前が挙がるべき日本の名経営者、名創業者として扱われるのが妥当です。
個人を尊重し、かつ、組織である会社を大きくできる。
個人と組織が二律背反のように語られる日本だからこそ、江副氏の歩いた道に学ぶことは多いと感じます。
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リクルート創業者、江副浩正氏の自伝的な本。
彼がどのようにしてリクルートという唯一無二の企業を一代で築き上げたのか。
起業や新規事業を立ち上げるということはこういうことだ、というエネルギーをもらえる本です。めちゃくちゃ面白い。
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江副浩正氏の生き様を連続で2冊読んだ。この事件は、マスコミ「朝日」に操られた感じをより強く持感じた。機会を創り出し市場を新たに創り上げた、偉大な起業家だ。やる、やらない、経営者としては、いかに素早く情報を知りスピード感ある判断が出来るか、ホント重要な資質だ。
ビジネス本には、いつも読み終わりと「元気」をもらうが一段のパワーを頂きました^o^
リクルートの原点が知識となり、為になりました。
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●感想
・緻密な取材に基づく正伝。なのにドラマティック、ワクワクする。
・登場人物がすごい
・起業ストーリーとして面白い
・戦後からバブル崩壊くらいまでの空気感のリアルを追体験できる優れた歴史書でもある
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起業の天才と合わせて読了。
稀代の天才でありながら、毀誉褒貶の激しい江副浩正に関して、リクルート内部の目線で語られた本作。
読み物としては、起業の天才に分があるものの、中内功に関する記述や、各登場人物の最期など、本作にしかない内容も多く、勉強になった。
一般論になるが、戦後を代表する起業家は、その出自に関係なく不動産に翻弄され、バブルと同時にその多くが姿を消したことが非常に印象的。
孫正義らはその次の世代に当たるが、まもなく次の時代がやってくるはず。一つの時代は必ず終わるので、次に何が来るのか、冷静に見極めたい。
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江副浩正という人物をリクルート事件というフィルターを通してしか知らなかったのが今更ながら残念。
もちろん良くない面もあったのは事実、だがそれ以上に人に与えた影響、リクルートという会社の精神に与えた影響は計り知れないほど大きかったことを知った。
もっと早く読んでおきたかったし、もう一度リクルート事件も調べてみたいと思う。
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リクルートは大好きな会社だと思っている前提でコメント。
一人の稀有な人物の伝記としては素晴らしい本。
そして、やはり江副さんは素晴らしい実業家であり、組織のDNAを作り上げた事実の前半。学ぶべきところは多い。
一方で、リクルート事件からの後半は、うまく言語化できないが非常にモヤモヤした。リクルートほどのDNA作りのノウハウを、他の企業でなぜ再現できないのか。江副さんが素晴らしいという信奉だけでは違うような気がした。まだ、この解が自分の中で見つからない。
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「起業の天才!: 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男」を読み終わったところで、本書が約500ページの厚さに挫けて積読になっているのを思い出し、一念発起して読みました。同一人物を描いているのでどうしても比較してしまいますが、本書の方が起業家だけでは無く人間「江副浩正」をしっかり描いていて好感がもてました。それにしても自分に対してとても過酷な取り調べをした検察官を主催したコンサートに招待してにっこり笑って一緒に写真に納まるとは、なんて懐の深い人なんだろうと驚きました。
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5月に入って米国の人材マッチングの企業Glassdoorを買収し、テレビでもバンバンCF打っているIndeedとともに、人材グローバル企業の道をぐいぐい進んでいるリクルート。先週は株価の史上最高値をつけたとニュースになっていました。そんな会社の礎を築いた男の絶頂と奈落と再生と失意の物語です。東大の学生企業からの時代の風に乗って、いや時代に風を起こしてのし上がっていく感じは「ザッカーバーグは日本にもいた!」です。いやいや、ザッカーバーグが江副浩正西海岸バージョンか…顧客情報流失問題で背広を着て議会で証言せざるを得なかったフェイスブックの総帥は、たぶんトコトン政治嫌い、権力嫌いなのだと思いますが、リクルートの総帥はたぶん政治好きの権力好きだったのかも。それがリルート事件に繋がっていくのでありました。でもフェイスブック並みにリクルートは日本の社会を変えたと思います。リクルートがいなかったら就職市場、転職市場、新築・中古マンション市場、旅行市場などなど、業界が産業化していなかったであろうという分野がいっぱい。たぶんNTT民営化から始まる中曽根民活路線の旗手になってからは政治との距離は密接にならざるを得なかったのが日本のベンチャーの宿痾(?)なのかも。リクルートのビジネスが紙の時代を超えて、インターネット時代でも成立するのは、そのビジネスモデルが企業の側ではなく生活者をエンパワーメントするものだったから、と思っていましたが、江副浩正がどういう世界を作りたかったか、本書にはあまり書かれていないような気がしました。そのかわり満ち溢れているのは、こういう会社にしたいという想い。あっ、そうか…江副浩正は日本をリクルートのような国にしたかったのか…「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ。」すごい言葉。それにしても「江副一号」と「江副二号」の変質は、本当に父の死による葉隠精神の喪失だけなのかな?そして大和証券じゃなく野村証券だったら、本当にリクルート事件起こらなかったのかな?なんとなくわかるようでわからないところ、もっと知りたいところ多々。と、いいつつ昭和から平成へ、そして平成が終わるこのタイミングで、ベンチャーってテクノロジーの問題じゃなくてスピリットの問題であるというこなとを教えてくれた面白い本でした。