- カテゴリ:一般
- 発売日:2018/01/24
- 出版社: NHK出版
- サイズ:20cm/381p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-14-005694-3
読割 50
紙の本
護られなかった者たちへ
著者 中山七里 (著)
仙台市の福祉保健事務所課長・三雲が拘束状態の餓死死体で発見。三雲は人格者として知られ、怨恨が理由とは考えにくい。捜査は暗礁に乗り上げる。死体発見から遡ること数日、模範囚が...
護られなかった者たちへ
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商品説明
仙台市の福祉保健事務所課長・三雲が拘束状態の餓死死体で発見。三雲は人格者として知られ、怨恨が理由とは考えにくい。捜査は暗礁に乗り上げる。死体発見から遡ること数日、模範囚が出所し…。『河北新報』ほか連載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
「あなたにこの物語の犯人はわからない」 ― 中山七里
仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。
一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。
三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。
男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か? なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?
誰が被害者で、誰が加害者なのか──。
怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義……
この国の制度に翻弄される当事者たちの感情がぶつかり合い、読者の胸を打つ!
第三の被害者は誰なのか?
殺害された彼らの接点とは?
第三の被害者は?
本当に“護られるべき者”とは誰なのか?
“どんでん返しの帝王”中山七里が、日本の社会福祉制度の限界に挑んだ問題作!【商品解説】
著者紹介
中山七里
- 略歴
- 〈中山七里〉1961年生まれ。岐阜県出身。「さよならドビュッシー」で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞。他の著書に「総理にされた男」「贖罪の奏鳴曲」など。
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紙の本
映画化決定!
2021/02/18 03:39
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
高齢化の日本の福祉が抱える闇に迫った社会派ミステリー。真っ新な状態で読み始めたならきっと何度も気持ちが移り変わり、著者の「あなたにこの物語の犯人はわからない」の言葉通り、何処に怒りの矛先を向けていいのか分からず憤ること間違いなし。経歴、前科、生活、全てに置いて表面を軽く掬い取っただけの他人への杜撰な評価を苛立たしいまでに代弁した問題作。救いのない話の中で利根や刑事コンビ、その他登場人物に任侠があり、それがまた切なく感じ、感情を煽る展開が絶妙で堪らなかった
電子書籍
どうか公平な制度に!
2021/06/01 11:05
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンタン - この投稿者のレビュー一覧を見る
重たいテーマでしたがこれが日本の裏の顔でもあると思わざるを得ません。
本当に必要な方々に有るべき制度がいつの間にか勝手に正当化されてそうでは無い方向に向かっている事、事実として有りうるのでは無いかと…
同じ仕事を長くしていると流されて、初心を忘れて自己中心的になってしまってる自分を振り返ってしまいました。
人間とは弱く楽な方楽な方へ行きたくなるものだと思います。
私自身も「けいさん」の様に最後まで人間らしく優しい人で有りたいと自分を律したいと思わずに居られない作品でした。
紙の本
善人の在り方
2018/05/05 23:03
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰に聞いても善人で人格者で・・・そんな人物が残酷な方法で殺害された事から事件は始まります。
昨今、社会問題にも取り上げられる「生活保護」をテーマにしてます。
紙の本
生活保護を考える
2021/11/23 05:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「生活保護」を題材にした大変重い作品
重いテーマながら、読みやすく一気に読んでしまいました。
声の大きい者、制度の仕組みをよく知っている人間が受給できて、
遠慮がちで善良な人間が水際作戦ではねのけられてしまう。
「生活保護」とは何か
運用の仕方はどうするのがいいのか、考えてしまった。
電子書籍
読み応えあり
2021/11/06 19:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:べりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
一気に読みました。
利根(佐藤健)笘篠(阿部寛)映画キャストでストーリーを絆いでいきました。
何ともやるせない気持ちになり、現実もこうなんだろうと感じます。
利根に関わる周りの人達の人間味に少しホットしました。
ずっと利根が犯人と思い、何とか止めさせてと願って読み進めば、えーっという展開で最後まで引っ張る作品でした!
電子書籍
重い作品
2022/06/11 17:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中山作品らしい重い作品。真犯人の思い、容疑者の思いそれらが全て重なった心におしかかってくる。社会派作品。
紙の本
まもる
2021/12/22 14:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
この話は、社会保障という今の日本が抱えている非常に大きな問題をテーマとしていました。ワクワクするような展開になっており、一気に読み終わりました。ラストの思いもよらない犯人に驚きました。
電子書籍
映画化も成功した、現代の格差社会問題を描いた骨太な社会派ミステリー!
2021/12/14 14:18
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:坂の下の落人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画を見て、原作を読んでみようと思った珍しいケースだったが、1カ所大きな設定変更のみで(ネタバレになるので言えないが)、
ほぼ原作に忠実な作りの映画だったことに驚いた。
それほど、原作がしっかりしていて、社会問題としての貧困をうまくミステリーに落とし込んだ意欲作だと思う。
映画も原作のエッセンスを漏らさず、ストーリーの根幹を崩さず、2時間15分程度にうまくまとめてあった。
比較的読み応えのあるボリュームだが、映画に満足された方は、是非一読をお勧めする。
電子書籍
生活保護の問題は難しい
2021/08/16 00:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会福祉行政の問題点に鋭く切り込む社会派ミステリで読み応えありました。救いのない話ですが、ラストでは少しだけ希望の見える面もあり、読後感は悪くありませんでした。予算に限りがある以上、生活保護の問題は今後もなかなか解決しそうもないと思わされました。ミステリとしてもかなりの上玉で、ハラハラドキドキの緊迫した場面や驚くべき真相など特筆すべき点が多く、非常に楽しめました。完成度の高いミステリだと思います。
紙の本
生活保護の実態
2021/09/25 08:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
生活保護の窓口が受け付けるべき人を追い返したために起きた悲劇。現実にこういうことが起きているのかもなあと思わされました。こういうお役所仕事をしている公務員が受給の可否を決めているのなら、弁護士が生活保護の同行申請をすることによって通る申請もあるでしょうね。やりきれない、でも読んで良かったと思った小説でした。
電子書籍
けいさんが、いい
2021/05/05 15:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんなに崇高な目的の良い制度だったとしても、それを悪用する人によって歪められると意味をなさなくなる。
予算と人員が限られ、その中で緊急度、困窮度の高い人を正確に見極め、不適正受給を打切り、相談に乗り…。おそらくほとんどのケースワーカーは真摯に取り組んでると思う。
一番悪いのは不正受給をする人やそれをビジネスにする人。その金を正しく使えていれば本当に困った人がどれだけ救われるか。
同僚から見てもどうしようもないケースワーカーもいるだろうとは思うけど…ごく一部だと信じたい。
電子書籍
考えさせられる
2023/10/03 22:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MR1110 - この投稿者のレビュー一覧を見る
貧困問題をテーマにした作品。生活保護や餓死など自分が普段生活している中ではほとんど考えない事をとても考えさせられる一冊です。
電子書籍
とても重いテーマ
2022/10/04 13:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
生活保護の受給申請を受け付けないというひどい話を聞いたことはあったのですが、それがこれほど酷い結果をもたらすことはあまり知られていないかもしれません。多くの人に知って、考えてもらいたい問題です。
電子書籍
護ること
2022/01/28 13:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いやもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後のどんでん返しで涙が出ました。福祉というのは大変難しく、存じております福祉事務所職員は「公平に」ということは数値でしか評価できないことに悩んでおりました。「相手の目に見えない努力は数値に上げられない。」と言っておりました。
電子書籍
また騙されました
2022/01/05 02:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみしま - この投稿者のレビュー一覧を見る
中山さんの作品は雑誌掲載作を除くとさよならドビュッシー以来です。今回は社会問題を取り上げた重いテーマでした。最後まで読んだ時、本当の犯人はわからないという意味が理解できました。自分も含めて、いかに人は一面的に物事を捉えているかということに気付かされました。職務に忠実ということが、他面では、非人道的なことも無意識に淡々とできてしまうのは、誰にでも起こりうることだと考えさせられました。エンタメを読んでいるつもりが、いつの間にか社会問題に向き合うことになるという意味でも、良い意味で騙されました。