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紙の本
現代アートとは何か
著者 小崎 哲哉 (著)
大富豪のスーパーコレクター、資本主義と距離を保つキュレーター、新秩序に挑むアーティスト…。日本からは見えてこない、グローバル社会における現代アートの真の姿を描く。『ニュー...
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商品説明
大富豪のスーパーコレクター、資本主義と距離を保つキュレーター、新秩序に挑むアーティスト…。日本からは見えてこない、グローバル社会における現代アートの真の姿を描く。『ニューズウィーク日本版』連載に加筆修正。【「TRC MARC」の商品解説】
世界企業トップや王族などのコレクター、暗躍するギャラリストとキュレーター、存在感を失う理論家、新たな世界秩序に戦いを挑むアーティスト……。日本にいては見えてこない「現代アート」の本当の入門書【本の内容】
著者紹介
小崎 哲哉
- 略歴
- 〈小崎哲哉〉1955年東京生まれ。カルチャーウェブマガジン『REALKYOTO』発行人兼編集長。京都造形芸術大学大学院学術研究センター客員研究員。同大学舞台芸術研究センター主任研究員。
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紙の本
体系的に現代アートを俯瞰できる良書
2018/06/11 00:12
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コピーマスター - この投稿者のレビュー一覧を見る
この読み応え。おそらくこの10倍の価格で購入しても損な気がしない気がした。それほどの情報量である。
本書は、大きく分けて現代アートのゴシップとセオリーについて解説している。
ゴシップとは、投機的な大金が動く現代アート市場、まさにグローバル資本主義の格好のネタとしての現代アートの姿を切り出したもの。
セオリーとは、デュシャンの『泉』を源流とするコンセプチュアルな現代アートの決まりごとであり、鑑賞ガイドである。
現代アートの鑑賞にあたっての具体的な手法として、7つの動機プラス「完成度と補助線」の1つをあわせたの8軸のレーダチャートを、作家側推定値と、受け手側評価値の観点で可視化する手法が新鮮でわかりやすい。
本書は専門書という扱いになるのだろうが、純粋に読み物として読んでいて楽しかった。小説でもないのに文章が素晴らしい。みなぎる教養・知性だけでなく情というのが感じ取れる文章である。(著者の「情」の最たるものは、内藤礼の豊島美術館について「年甲斐もなく恥ずかしい話だが、ここに来ると僕は必ず泣いてしまう。」と告白する部分である)
著者は言うまでもなく現代アートの愛好家、専門家、コミッターなのだと思うが、それでもレーダチャートの自己評価を見ると勝ち組アーティストの作品を手放しで絶賛する不誠実な「専門家」ではない。むしろ自身のまっすぐな感覚で現代アート作品を打ち眺めているのに共感できる。(それゆえ意外と辛口である)このような書物をものせるのはオタクではなく信頼できる真のジャーナリストだからだと思う。
紙の本
まずはp.394〜398を読むことをおすすめします
2019/01/24 18:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱぴぷ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずは現代アートの世界を動かす人々の話からはじまる。現場にいるアーティストやキュレーターあるいは批評家は、反グローバル資本主義的なリベラルあるいは左翼が多いが、実際の彼らはグローバル資本主義の成功者たちから日々の糧を得ている矛盾が描かれ引き込まれる。またスーパーコレクターたちが購入したアート作品が実質一般公開されないなどの問題点が指摘される。
さらに現代アートにアート史の知識がいるかという話。いるかいらないかといえば、まぁいるのだろう。デュシャン以降、現代アートは「知術」であり、「知術」はアート史の知識の上に成り立っているのだから。1989年以降は、ポスコロやマルチカルチャラリズムが導入され、非西洋のアートも注目されるようになったという。しかし、アート史は西洋の白人男性中心主義によってできたものであるし、その流れから出た「知術」やらポスコロやらも所詮、白人男性中心主義だとわたしは思うのだが…。しかしそれほど単純に片付けられるものでもなく、そこからはみ出るものもあるのが「現代アート」だろうか?
内容豊富で色んなことを考えさせられたが、p.394~398が膨大な本書の簡単なまとめのようになっていたので、そこを読んでから冒頭に戻って読み始めると読みやすいかもしれない。筆者は、現代アートが君主制や寡頭政治から民主制に移行してほしい、その際、芸術理論の状況や、アート史の知識は必ずも必要ないというのだが、それは筆者があまり好ましく思っていないと思われるポピュリズムがますます現代アートに入り込むことになると思うのだが、どうなんだろうか。
p.407以降には、日本のアートシーンについての筆者の思いが綴られている。
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もうちょっと掘り下げがあれば・・・
2020/07/14 23:52
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひな - この投稿者のレビュー一覧を見る
もうちょっとアートのことについて掘り下げられていたらなあ、と持ったりしました。でもこうやって表面だけ見るのが現代アートなんだよというのであれば、そうなのか、と納得します。業界のこと、日本語で知るには良い情報源かと思います。