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商品説明
ウルガータ聖書の翻訳者として不朽の名を残す教父ヒエロニュムス。彼の翻訳理論の底流にあった「ヘブライ的真理」の思想とは何か? 新約における旧約引用から解き明かす。「ウルガータ聖書序文」の全訳も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
ウルガータ聖書の翻訳者ヒエロニュムス(347-420年)。彼の偉業の底流にある「ヘブライ的真理」の思想とは何か。古代の写本と聖書翻訳の歴史を紐解きつつ、説きあかされる翻訳理論の全貌。【商品解説】
目次
- 序章 「ヘブライ的真理」とは何か
- 1.研究史概観
- 2.問題設定
- 3.本研究の方法と構成
- 第Ⅰ部 ヒエロニュムスの世界
- 第1章 ヒエロニュムスの生涯と著作
- 1.出生からローマ留学
- 2.トリーアでの回心とアクイレイアでの修道生活
- 3.アンティオキアとカルキス砂漠
- 4.二度目のアンティオキアとコンスタンティノポリス
著者紹介
加藤 哲平
- 略歴
- 〈加藤哲平〉1984年生まれ。同志社大学より博士(神学)取得。ザビエル大学非常勤講師。
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ウルガタの序文が読めます
2018/04/04 22:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドイツ聖書協会版のウルガタに収録された聖ヒエロニュムスの序文が日本語で読めるのは大だ。それに加えて、このウルガタには収録されていない序文の翻訳も収録されている。著者が持つヒエロニュムスに対する強い愛情を感じる本だ。
ウルガタは、特に福音派の宗教改革での記述でカトリック教会の「聖典」として否定的な存在として書かれる事があるが、古代訳として重要な存在だ。
ユダヤ教徒が「迷える者の翻訳者」としてヒエロニュムスを見ていたのは知らなかった。
著者は秦剛平氏の七十人訳がユダヤ教徒からキリスト教徒に「乗っ取られた」という解釈を批判して、ヘブライ語の本文もギリシャ語の本文も筆写されるうちに、どれが正確なテキストか分からなくなったので、新しいギリシャ語の翻訳がユダヤ教徒によって行われた、と解釈している。それなら、この本でウルガタの写本に引用されているヘブライ語の書名などをヒエロニュムスが書いたものを、そのまま保存されていると解釈しているが、中世にラテン語の写本を筆写した写本家達がヘブライ語を、まず出来ないはずだと思わないだろうか?ウルガタの写本自体も正確には分からなくなっていったはずではないか。名前を出さないが、田川建三訳の新約聖書の公同書簡に掲載されている七十人訳の解釈は断片を除くと、キリスト教徒の写本としてしか残っていない事を指摘しているので、秦氏の解釈に近い。