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- カテゴリ:一般
- 発売日:2018/04/16
- 出版社: SBクリエイティブ
- サイズ:21cm/401p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7973-8478-9
読割 50
紙の本
数学ガール ポアンカレ予想
著者 結城浩 (著)
〈形〉って何? どうやって探ればいいの? 「僕」と4人の少女が「ポアンカレ予想」に挑み、真の〈形〉を追い求める、魅惑の数学物語。「数学ガール」シリーズ第6弾。【「TRC ...
数学ガール ポアンカレ予想
数学ガール/ポアンカレ予想
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商品説明
〈形〉って何? どうやって探ればいいの? 「僕」と4人の少女が「ポアンカレ予想」に挑み、真の〈形〉を追い求める、魅惑の数学物語。「数学ガール」シリーズ第6弾。【「TRC MARC」の商品解説】
《ポアンカレ予想》は、20世紀の初頭にフランスの数学者アンリ・ポアンカレが提示した位相幾何学の問題であり、2000年にクレイ数学研究所が発表した7つの数学の難問(賞金100万ドルのミレニアム問題)の一つです。百年間、誰も証明できなかったこの問題が、 21世紀の初めにロシアのグリーシャ・ペレルマンによって証明されました。
本書は、ポアンカレ予想をテーマに、トポロジー(位相幾何学)、基本群、非ユークリッド幾何学、微分方程式、多様体、フーリエ展開などの数学的題材を解き明かしていきます。大学受験を迎えた「僕」の苦悩と数学ガールたちとの交流も軽やかに描かれます。
『数学ガール/ガロア理論』の刊行から6年。「数学ガール」ファンはもちろん、すべての数学愛好家に捧げる一冊です。
▼内容構成
あなたへ
プロローグ
第1章 ケーニヒスベルクの橋
第2章 メビウスの帯、クラインの壺
第3章 テトラちゃんの近くで
第4章 非ユークリッド幾何学
第5章 多様体に飛び込んで
第6章 見えない形を捕まえる
第7章 微分方程式のぬくもり
第8章 驚異の定理
第9章 ひらめきと腕力
第10章 ポアンカレ予想
エピローグ
あとがき
参考文献と読書案内【商品解説】
目次
- あなたへ
- プロローグ
- 第1章 ケーニヒスベルクの橋
- 第2章 メビウスの帯、クラインの壺
- 第3章 テトラちゃんの近くで
- 第4章 非ユークリッド幾何学
- 第5章 多様体に飛び込んで
- 第6章 見えない形を捕まえる
- 第7章 微分方程式のぬくもり
著者紹介
結城浩
- 略歴
- 〈結城浩〉著書に「数学ガールの秘密ノート」「暗号技術入門」「数学文章作法」など。
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紙の本
高度な内容をわかりやすく説明
2019/03/30 13:14
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学ガールシリーズの最新刊(6).位相幾何学という難しいテーマを,今までのシリーズで話題になったやり方の延長で,やさしく説明している.それでも新しい概念が登場するので,読むのに時間がかかってしまった.
主人公の男子高校生を取り巻く,「数学ガール」たちとのやり取りも,青春学園もの風で,難しい内容の間の一休みになっている.
紙の本
数学の深さと広がりがわかる本
2019/02/24 22:05
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:類太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学の難問を説明するには, それなりにいくつもの分野から必要となる概念や定理を取り出して説明するだけではなく, それらを読者または聞き手が道具として認識できる程に理解しなければならない. そして著者または発表者は, 予備知識を殆んど仮定できない状況において, 非常に多くあるそれらを理解されるように説明しなければならない.
本書の主題がポアンカレ予想に関する解説であると考える人もいるが,「数学ガール」というシリーズの意図と著者の意向では, 数学徒内外の多くの人にポアンカレ予想について少しでも知ってもらうように著された物語風の解説書, と考えるのが正確だろう.
私も, ナビエ-ストークス方程式のミレニアム問題(流体力学の基礎となる偏微分方程式の適切な解の一意存在問題とその解の可微分性)について多変数関数の微分積分から始めて代数系や位相および測度とルベーグ積分などを必要に応じて説明し, ミレニアム問題の意味と進展まで説明しようと執筆のメモまで用意してあるが, やはり本書のように, いきなり本題に入れるのは限られた場面だけで, 最終目標に達するまでかなりの準備を要する.
「単連結な3次元閉多様体は3次元球面と同相である」という主張を数学ガールのシリーズで説明できたこと自体が高く評価されるべきなのだ. 単連結という語は「穴がない」ことであるが, 厳密に表現するには, 基本群の他でも, ホモロジーやコホモロジーあるいはコーシーの積分定理の位相幾何的考察など, 進んだ数学が必要である. 物語として不自然にならないようにしつつ閉多様体の概念を述べるのも, 数学の専門書に慣れているとは限らない読者層にも配慮するとなれば, 本書にあるような説明はかなり自然な物だと思われる. 熱伝導方程式とその解の平滑化の説明がポアンカレ予想におけるリッチフロー方程式の性質の理解に役立つのは, 本書をていねいに読めばわかるはずである.
本書は図説がとても多く, しかも見やすい上に, 文も読みやすいだけではなく, 幾何学と代数学そして解析学が融合して, さらに物理学まで関係していく様子を, 臨場感を味わいながら楽しく学べる. また, 始めあたりのグラフ理論の話も, 当然内容の理解に必須ながら, 私はここを読んで「離散数学で使われる位相が離散位相なのか…だから冪集合が定める位相を離散位相というのか」と位相を学んで8年来の疑問が晴れた. また位相の導入では自分が普段数学を教えている時と同じことが書かれていた. やはり世の中には自分と同じことを考える人がいるのだなと感じた. 位相の説明は, 位相を実際に教える上でも役に立った.
また非ユークリッド幾何学についても入り口をかなりていねいに解説しており, 多様体の計量の概念を深く理解することができた. 詳細は省くが, 或る種の複素多様体では計量が存在するか自明ではなく, その計量を未知関数とする非線型偏微分方程式の解の一意存在問題によって解かれる. このことを, より本質から理解したいので, 非ユークリッド幾何学の説明が最も思い出に残っている.
終わりにデルタ関数という超関数が現れるのも, 超関数愛好者としてはうれしかった.
幾何学のおもしろさだけではなく, 代数学と解析学と物理学のおもしろさまで楽しめつつわかる本である. 収穫は位相幾何の入門事項だけではない. ぜひゆっくりていねいに読んでみていただきたい.
私は, ポアンカレ予想を知って, また知り合いから「位相幾何でも微分形式の積分でルベーグ積分を使う」と聞いて, 位相幾何に興味を持った. その理解の第一歩となった本である.
電子書籍
数学の深さと広がりがわかる本
2019/02/24 21:54
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:類太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学の難問を説明するには, それなりにいくつもの分野から必要となる概念や定理を取り出して説明するだけではなく, それらを読者または聞き手が道具として認識できる程に理解しなければならない. そして著者または発表者は, 予備知識を殆んど仮定できない状況において, 非常に多くあるそれらを理解されるように説明しなければならない.
本書の主題がポアンカレ予想に関する解説であると考える人もいるが,「数学ガール」というシリーズの意図と著者の意向では, 数学徒内外の多くの人にポアンカレ予想について少しでも知ってもらうように著された物語風の解説書, と考えるのが正確だろう.
私も, ナビエ-ストークス方程式のミレニアム問題(流体力学の基礎となる偏微分方程式の適切な解の一意存在問題とその解の可微分性)について多変数関数の微分積分から始めて代数系や位相および測度とルベーグ積分などを必要に応じて説明し, ミレニアム問題の意味と進展まで説明しようと執筆のメモまで用意してあるが, やはり本書のように, いきなり本題に入れるのは限られた場面だけで, 最終目標に達するまでかなりの準備を要する.
「単連結な3次元閉多様体は3次元球面と同相である」という主張を数学ガールのシリーズで説明できたこと自体が高く評価されるべきなのだ. 単連結という語は「穴がない」ことであるが, 厳密に表現するには, 基本群の他でも, ホモロジーやコホモロジーあるいはコーシーの積分定理の位相幾何的考察など, 進んだ数学が必要である. 物語として不自然にならないようにしつつ閉多様体の概念を述べるのも, 数学の専門書に慣れているとは限らない読者層にも配慮するとなれば, 本書にあるような説明はかなり自然な物だと思われる. 熱伝導方程式とその解の平滑化の説明がポアンカレ予想におけるリッチフロー方程式の性質の理解に役立つのは, 本書をていねいに読めばわかるはずである.
本書は図説がとても多く, しかも見やすい上に, 文も読みやすいだけではなく, 幾何学と代数学そして解析学が融合して, さらに物理学まで関係していく様子を, 臨場感を味わいながら楽しく学べる. また, 始めあたりのグラフ理論の話も, 当然内容の理解に必須ながら, 私はここを読んで「離散数学で使われる位相が離散位相なのか…だから冪集合が定める位相を離散位相というのか」と位相を学んで8年来の疑問が晴れた. また位相の導入では自分が普段数学を教えている時と同じことが書かれていた. やはり世の中には自分と同じことを考える人がいるのだなと感じた. 位相の説明は, 位相を実際に教える上でも役に立った.
また非ユークリッド幾何学についても入り口をかなりていねいに解説しており, 多様体の計量の概念を深く理解することができた. 詳細は省くが, 或る種の複素多様体では計量が存在するか自明ではなく, その計量を未知関数とする非線型偏微分方程式の解の一意存在問題によって解かれる. このことを, より本質から理解したいので, 非ユークリッド幾何学の説明が最も思い出に残っている.
終わりにデルタ関数という超関数が現れるのも, 超関数愛好者としてはうれしかった.
幾何学のおもしろさだけではなく, 代数学と解析学と物理学のおもしろさまで楽しめつつわかる本である. 収穫は位相幾何の入門事項だけではない. ぜひゆっくりていねいに読んでみていただきたい.
私は, ポアンカレ予想を知って, また知り合いから「位相幾何でも微分形式の積分でルベーグ積分を使う」と聞いて, 位相幾何に興味を持った. その理解の第一歩となった本である.
電子書籍
とても役立ちました
2020/09/28 15:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mllm - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前から数学ガールのファンでしたが、たまたま微分方程式について勉強する必要があり、目次を見て本書を買いました。
他のどの教科書よりもとっつきやすい説明であり、大いに助かりました。