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言われてみれば
2020/05/05 16:02
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代社会では、明治維新のようにガラリと政府のような機関が変わってしまうことなどないと信じているが、実はある日ひょっこりなのかもしれない。明治維新がひょっこり変わったとは思わないが、変わることもあるのかもしれないと思ってしまう本である。
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もう明治維新150年とか薩長土佐で勝手にやってくれと思っている人たちにとっては当たり前の視点・史観では有るけど、それがこの2名の対談でより明確になっていて大変心地が良い。よく太平洋戦争の総括が不十分である事への指摘が多いが、そもそも日露戦争当時戦争への総括が不十分であり、その実際が広く国民に知らしめられなかった事により、再び「鎖国」となり、それ太平洋戦争へ繋がっているという指摘は重要だし、それは今の我が国の現状にも重なって見える。戦争は外交・政治の一手段である、これは即ち戦争中であろうとその前段階であろうと相手との対話と交渉が必要である事を示している。日中戦争時の近衛内閣の「国民党とは交渉に値せず」は、現状の我が国の北朝鮮政策と重なって見えてきて仕方がない。右手で棍棒で殴り合いながらでも、左手の指一本ぐらいは相手と繋いでおくのが外交であり、政治である。結局戦争は政治の一手段である以上対話でしか終わらないのだ。
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明治維新前後スッキリします。阿部正弘が描いた世界を大久保利通が実践。日露戦争だけでなく、西南戦争も軍国主義に影響を与えていたとは思わなかった。
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この組み合わせ、このテーマでつまらないわけがない。案の定めちゃ面白かった。しかし両名の著作に馴染んでいる立場からすれば、当然ながら予想の範疇の内容で新味には欠ける。
阿部正弘・大久保利通・勝海舟を絶賛する一方で、吉田松陰・伊藤博文・山縣有朋はボロクソ。対談集だからこそのこの切れ味。
半藤さんの名著「昭和史」(2冊)、「幕末史」を再読したくなったとともに、新刊の「世界史のなかの昭和史」を買わねば。
加えて、両名が揃って勧めていたアーネスト・サトウ、海舟の「氷川清話」、そして松本清張が山縣有朋を描いたという「象徴の設計」を読みたいリストに追加。ウキウキするわー。
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幕末維新史は初心者でしたが、これは分かりやすくて面白いです。幕末から太平洋戦争までの、思想的、人脈的な全体の流れが理解できました。
巻末の推薦書を、今度は読んでみよう。
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半藤氏と出口氏の対談本。でかつ日本の幕末に焦点を
絞って語られている内容です。
阿部正弘・横井樟南・勝海舟・大久保利通・坂本龍馬・
西郷隆盛・伊藤博文・山形有朋・吉田松陰・・
2人のそれぞれの人たちに対する評価を読むのは
面白く読めました。
二人の、半藤氏の見方はとても面白いと思いました。
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半藤さんの「幕末史」をベースに、出口さんとの対談を文書化したもの。「幕末史」と内容はほとんど一緒だが、忙しい人や簡単に読みたい人はこちらがおすすめ。
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半藤氏が誰を好きで誰が嫌いかの羅列がメインです(薩摩長州→嫌い、勝海舟→好き、阿部正弘→好き・・・)。私は出口氏との”対談”に興味があったので、半藤氏の歴史の話を踏まえて出口氏からビジネス論とかリアルな話に波及して貰えばもっと示唆に富む本になったと思う。
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大好物の類い。明治維新という美名に隠された、薩長の起こした内乱。最近増えてきた、明治維新を幕府側から見直す本のひとつ。学校で習った明治維新とはまるで違う味方。もっと歴史を知る必要がある。
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碩学のお二人の明治維新論 やはりただ者ではない 特に出口氏は圧巻
経済の視点で「数字」で歴史を分析すると見えてくる世界が違う 迫力も
1.統帥権の独立 これは山縣有朋の仕業 言語道断 治安維持法も
強権的国家主義者のようで、結局は自分の権力拡大 ポスト確保
軍国主義をもたらし、結局は国家の滅亡
司馬遼太郎は坂の上の雲で終わらせてはダメ、昭和の大敗戦まで同じストーリー
2.開国のグランドデザイン 阿部正弘 大久保利通
開国-富国-強兵 帝国主義の世界と戦う
勝海舟も同じ認識 西郷を説得し、江戸を守った 焼け野原になったら日本は終わり
国家の危機 人材登用を広く正しく行えば、歴史は変わる
門閥制度→実力主義・実績主義
cfフィンランド国家の危機 1991年破綻
3.1938年近衛声明の阿呆さ 戦争の相手を無視してどう始末するのか
「始末」の大切さが判らなくなってしまう
全く同感 現代のアベノミクスも同じ 始末の考えはない デフレ脱却が欲しいだけ
現政権=現日本の幼児性は共通するものがある 歴史の怖さ
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明治維新がなぜ実現できたのか、大河ドラマ「西郷どん」で興味を持ち、本書を読んだ。
そもそも幕府側の阿部正弘がグランドデザインを作り、勝海舟が実行に寄与し、大久保利通が実行していったのだった。
しかし大久保利通暗殺後に、山縣有朋が作った軍事体制が第二次世界大戦参戦の原因となっていく。
人材こそが世の中を変えて行く。明治維新の成功は若い有能な人材の登用だった。
とはいえ、もともとは薩長の暴力の力が主導した。
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半藤さんとAPUの学長である出口さんの対談。半藤さんのことはよく知っていたが、出口さんがいかに博学であるかを知った。半藤さん流に言えば、日本の近代は長州・薩摩が打ち立て、そして長州・薩摩によって滅ぼされた。これは今時の大戦のことである。その際、戦争処理をしたのは明治維新でひどい目にあった東北の諸藩の人たちであったという。この史観は面白い。吉田松陰などは大陸侵攻を唱えていて、まさにその後の歴史を予言しているが、かれに対する評価も低い。ぼくも同感である。江戸開城では西郷と勝海舟が活躍したことになっているが、その裏で薩摩の篤姫、公武合体で江戸に下った和宮の尽力を讃える。勝は西郷と談判する際、江戸に攻め込むなら、先に江戸を焼き払うと宣言したそうだが、その際、勝は人々が逃げるための船を用意していたという。NHKの「せごどん」ではこの部分がまるで迫力がなく、つまらなかった
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狂信的リーダー→勢いのあるときは適任。合理的思考のリーダー→やっぱりやめておこう、最小のリスクで。そのときの状況に応じて、適正のあるリーダー像が変わると思いました。また、広く市井の意見を聞くときも、市井の人の思考が成熟していない時代には、中身と行動が伴わない危険な状況を生み出しかねないなと思える話がありました。
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ライフセット生命創業者の出口氏と歴史小説家の半藤氏による、明治維新の見直し本。
勝者によって書き換えられた明治維新をなで切りにする一冊です。
薩長による暴力革命。
討幕の密勅は岩倉友視による偽造文書。
木戸孝允、西郷隆盛、大久保利通という 『 維新の三傑 』 が西南戦争の後も生きていれば歴史は変わった。
吉田松陰は長州閥の自分たちを権威付けするために後から持ち出された。
維新の基礎は旧幕府の老中首座の阿部正弘が考えた。
会津の抵抗は防衛戦争。
第二次世界大戦は薩長の軍部によって引き起こされた。
などなど、裏の世界をこれでもかと晒してくれます。
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明治維新を知識人が主観的に話す。通説ばかりじゃない主観的な話だからおもしろい。予備知識のある人はどうぞ、って感じ。
山縣有朋をこきおろしていて痛快。こいつのせいで統帥権干犯の問題がおこったんやんけ!明治維新から近代日本史は繋がっているなぁと改めて感じた。