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紙の本
燃える平原 (岩波文庫)
著者 フアン・ルルフォ (著),杉山晃 (訳)
現代ラテンアメリカ文学における最重要作家フアン・ルルフォの傑作短篇集。メキシコの荒涼とした大地を舞台に、革命前後の騒乱で殺伐とした世界に生きる農民たちの寡黙な力強さや愛憎...
燃える平原 (岩波文庫)
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商品説明
現代ラテンアメリカ文学における最重要作家フアン・ルルフォの傑作短篇集。メキシコの荒涼とした大地を舞台に、革命前後の騒乱で殺伐とした世界に生きる農民たちの寡黙な力強さや愛憎、暴力や欲望を、修辞を排した文体で描く。〔水声社 1990年刊の修訂〕【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
おれたちのもらった土地 | 9−18 | |
---|---|---|
コマドレス坂 | 19−34 | |
おれたちは貧しいんだ | 35−43 |
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紙の本
ラテンアメリカを代表する作家ファン・ルルフォ氏の世界も認める秀作です!
2020/05/04 08:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、メキシコの小説家で、ラテンアメリカの作家の中でもひと際重要な人物として認められているファン・ルルフォ氏の代表作です。同氏は、二冊の短編、『ペドロ・パラモ』(1955年)と『燃える平原』(1953年)で世界から高く評価されています。同書はその一冊で、焼けつくような陽射しが照りつけ砂塵が舞い上がるメキシコの荒涼とした大地を舞台に、革命前後の騒乱で殺伐とした世界にあえぐ貧しい農民たちの寡黙な力強さや愛憎、そして暗い情念の噴出から生じる暴力や欲望などを強く読者に訴えかける文体で描いた作品となっています。ぜひ、ラテンアメリカを代表する傑作を一度は読んでみてください。
紙の本
焼け付く太陽と砂ぼこり
2018/08/23 21:22
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kwsm - この投稿者のレビュー一覧を見る
20世紀前半、革命の余波治まらないメキシコを舞台にした短編集です。
過酷な荒野の旅、暴力と復讐、革命戦士にして追い剥ぎの半生等々が決して長くないページの中に生々しく描かれています。
同じ作者の中篇「ペドロ・パラモ」の難解で幻想的な印象とは対照的で、先にそちらを読んで苦手に感じた方でも楽しめるのではないでしょうか。
冷房の効いた部屋の中で読んでいても遮るものない日差しの痛みとざらつく白い砂混じりの風、時々小川のぬるい水温を感じられる一冊です。
紙の本
こすっからい魅力
2019/06/22 10:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雨宮司 - この投稿者のレビュー一覧を見る
メキシコを舞台とした作品が続くんだけれど、いわゆる聖人君子やヒーローといった人物は登場せず、こすっからい小悪党や、そんな小悪党に翻弄される市井の人々ばかりが登場する。暴力と死が全編を彩るが、血生臭い感じは不思議にせず、乾いた筆致が延々と続く。西部劇や、近代兵器が登場する前の戦争が好きな人なら、けっこう楽しんで読めるだろう。