紙の本
『かんがえる子ども』
2018/09/06 19:39
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
安野光雅は考えた
子どもについて
学ぶことについて
考えることについて
考えることをやめてしまった人たちに
考えることをだれかに託しているしまっている人たちに
自分自身で考えよう!
著者は『旅の絵本』シリーズ9冊、『ふしぎなえ』、『10人のゆかいなひっこし』などで世界的に評価されている絵本作家
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1926年生まれ、山口の代用教員から東京の私立学校の図画工作の教員になり、福音館の編集者に勧められて「ふしぎな絵」を描いた~1こどもについて「考える」・心の豊かな子ども時代・子どもの生きている世界・子どもの「遊び」は「学び」・子どもはおとなをよく見ている・「嘘」のこと・大人の都合で、子どもを叱る?・成長の段階・ビリのプライド・子どもにとっては、「いま」が大事・子どもに本をすすめるのはなぜか?2学ぶことについて「考える」・「勉強」は、学校で終わるものか?・「数学」は、早く問題を解くことが大切か?・自分の力で見つけることは、たのしいこと…クイズとパズルの違い・「図画工作」で伝えたかったこと・自然から「学ぶ」こと・勉強はインターレスト・3「自分で考える」ためのヒント・自分で考えなくなっていること・何もかも疑う・「自分の考え」を持つ・自分の大きさを知る・その場に粋、その場で感じる・「ほんもの」を見る胃・ひとりのすすめ・本を読む:あとがき:ふろく・はじめての絵本『ふしぎなえ』のこと・『ふしぎなえ』ができるまで・『ふしぎなえ』についてー火刑を免れるための供述(「こどものとも」1968年3月号折り込みふろく より)ー~うーん、教育関係としては古いかなぁ、さすがに。ま、誰にとっても自分の子というのは未知なる存在で、扱いに戸惑うから、悩んでいる人は読んだら良い…かも。面白い絵を描いていて十年とは言っても学校教育に携わった有名人の言葉は必ず重くなるかというと、そんなこともないよね。後書きが長いなぁと思ったら、後書きの後の付録があって、それが面白いのに違いないと直感したが、それほどでもなかった
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表紙が素敵すぎる。
安野さんの絵本、特に「はじめてであうすうがくの絵本」は息子のお気に入りだった。彼にとって、計算とか公式からではない部分から「数学」という分野に近づけたことは、とても幸福な出来事だったのではないだろうか。
その作者のエッセイなので、今回とても興味深く読むことができた。
「子ども」について、「自分で考える」ということについて、なるほど、こういう思考の方からできた絵本は、そりゃ面白いだろうと思えた。
「勉強」がインポータント(大切)なことではなく、インターレスト(おもしろい)ことなんだ、と言えるような環境で子ども達が育ってほしいな、と思った。
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図書館本。
安野光雅さんのエッセイ、気になっていた。
けして難しい単語がぎっしり並んでいるわけではないけれど、安野さんの知的さ、そして色んなことへの柔軟さを感じる。
“考える”ことの大切さ。
読書の素晴らしさも伝えられていて、本好きには頼もしい。
子供に対して大人がやってしまいがちな言動について時々述べられているんだけれど、「もう、それ、言っちゃった…」と苦笑いしながら読んだり。
もっとのびのびやっていいんだよなって。
凝り固まったものから少し解き放ってくれるような本でした。
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安野光雅エッセイ
日常のことでも「わかりやすい」「すぐに役に立つ」ということが大切と思われていて「自分で考える」ということが少なくなっているように感じている。
「考え」をだれかに託してしまっている。=考えなくなっている
子どもの時間や空間は大人とは違う
子どもの遊びは学び
遊びが生活そのもの
子どもは大人を見ている、よく。
表現することは、嘘=演出
子ども時代の屈辱による痛手は修復がきく
本を読むこと
全く知らない人の話を本を読んでいるとできる
共通の感覚センス
学ぶことは、自分でやること、自分からやること
数学は順序だての練習
自分の力で見つけるのは楽しい
クイズとパズルの違い
クイズは正解がある
自然から学ぶこと
自然と一緒にいる
勉強はインタレスト
何もかも疑う
自分の考えを持つ
自分の大きさを知る
その場へ行き、その場で感じる
ほんものをみる
ひとりでする
本を読むは、自分で掴んでいくこと
誰も連れて行ってくれない
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この人と少しだけ境遇が似ているので、この人の展覧会で本を購入。
子どもへのまなざしが、とても柔和で温かくて、
この人の人柄が、伝わってくるようでした。
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作者が亡くなったと知り、著書をいくつか見てみるととても興味深かったため、そのうちひとつを図書館で初めて借りてみた。
育児書のひとつとして読んでいたはずなのに、最後は自分の生き方と照らし合わせて、ふむふむ考えながら読んでしまった。
うちの子どもたちは、考えることができているかなー?とちょっと心配になりつつも、過干渉になりすぎず、このままの子どもたちを認めて付き合って行けたらいいなと、自分なりに考えてみた。
一方で私は、最近読書熱が再燃していて、ああ、なるほど、私は考えるようになったのかと思った。乳幼児育児の毎日は、目の前の問題をその場で処理していって、物事を深く思考することがなかったりする。
長男はもうすぐ3歳で保育園に行きはじめる。彼は物事をちょっとずつ理解し始めており、今までのようにその場凌ぎやあしらうようなことはできないなと私は感じ始めた。
長男の育児は今までと比べて深くなってきてるなと思う。知識量はなくとも、深く考えて子供と向き合っていきたいなと思った。
そして、過干渉にならず、子どもと深く考えて認め合える家族にしていきたいと思った。
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刊行後すぐに入手して半分ぐらい読んだところで積読になっていたが、再開したらあっというまに読み終えた。
「自分で考える」ことの大切さを手を変え品を変え語った本。
勉強は自分でおもしろがってやることが大事、自分の力でものを発見する喜びをうばってはいけない、知ってることの中から答えを見つけるクイズより、答えを全く知らずとも考えていればいずれ答えが導き出せるパズルのような勉強がいい、だれかから聞いた情報を鵜呑みにしたり考え方を誘導されてしまっていないか、「自分の考え」がないと無責任になってしまうし、おもしろくない生き方になってしまう、ひとりでもいられるようになって、本を読んで自分の考えを育てよう…50年かけてずっとそういうメッセージがこもった本をつくり続けてきてくださったんだなぁと改めて思う(そして私自身は見事にそういった作品に育てられて、いまある)。
まえがきのエピソード(日頃自分で運転して能動的に旅をしてきたあんのさんがつごうでバスツアーに参加することになったが、宿も食事も見るものもおまかせ状態の旅はとてもつかれたという話)が印象的だった。
『ふしぎなえ』で絵本作家になってから50年を記念して、巻末には「『ふしぎなえ』ができるまで」「『ふしぎなえ』について 火刑を免れるための供述(「こどものとも」1968年3月号折り込みふろくより)」の二編を収録(後者は、平凡社→文春文庫『空想工房』に収められている)。
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まーよくある教育論て感じではある。自分で考える子どもになってほしいねという。
安野さんは山に囲まれた町で育ったから、こどものころ「あの山の向こう」にも町があって暮らしがあるということを知っても竜宮城と同じくらい現実味がなく、想像力をかきたてられた、という話が面白かった。
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絵本作家、安野光雅さんが「考える」ことについて、自身の子供時代や今の子供たちを見つめながら「考えた」ことを綴ったエッセイ。
子どもってどんな生き物だろう、学ぶってなんだろう、自分で考えるってどういうことだろう。易しい言葉の中に鋭い考えがあり、読みながらドキッとした。
私は考えることをやめていたかもしれない、
子どもたちに考えることをやめさせていたかもしれない。
世の中が考えることから離れていってるかもしれない。
日常の小さな出来事を拾いながら、そこにはたくさん考えることがある。そして、それはとても楽しいことだと教えてくれる。
さらさらと2時間もかからず読めるが、奥深い。
安野さんの絵本には言葉がないが、語られない考え方や言葉があることを知った。
安野さんのエッセイ、他にも読んでみたい。
以下心にとめたい言葉
美談の本ではなく、ほんとうのことが書かれた本を
(よだかの星、赤毛のアン、君たちはどう生きるか)
クイズよりパズルを、「知る」より「わかる」を
(暗記より考える力)
勉強はインポータントではなく、インタレスト。
商品やCMに流されていないか疑う
ひとりでもいい、みんなと一緒でなくていい、と思えば恐れしいものはない
本は読まなくてもいい、でも本を読んで生きた人は20年も30年も生きたことになる
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安野光雅氏の「ふしぎな絵」「旅の絵本」等、、、大人でも、楽しくなる絵本である。
「10人のゆかいなひっこし」等、家の中の様子が何とも楽しい、
そんな絵本を描いている作者は、教師でもあった事から、数学の絵本も、、、
タネを植えて、次から次へと増えて行く様を子供達は、どん位沢山になって行くのか???と、楽しみながら読んだものだった。
大きくなってから、数字で、計算するようになったのも、、、自分で、見つける、理解するという力を発揮する前の、楽しみ、、、、
作者が、勉強をするのが、インポータント(重要である)のではなくインタレスト(興味)を持つ事であるのと一緒で、きっかけが、あれば、子供達は、海綿のように、知識を吸い込んでいく。
この本で、本を読むことは、心の体操と・・・・
心を磨き、鍛え、心くを満ち足りる事は、心の中を美しくすると。
テレビでなく、映画でもなく、本を愛する者には、素晴らしい言葉であった。
私も、元気なうちに、安野光雅美術館ヘ行ってみたいと、思っています。
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著者の展示会に行き、ショップで購入。
この本の主旨どおり、自分で考えるということを考えさせてくれる。必ず答えのあるものを学ぶだけが良いとは限らない。これからも色んな本を読み、考え、思考を深めていきたい。
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子ども時代の感覚は、忘れないように時々頑張って思い出すようにしているけれども、感覚はやはり思い出すのは難しく、思い出そうとしている時点で、それはもう感覚とはいえないのかもしれない。
子どもの想像力に任せて、正解を押し付けない。
とても大事なことであると身につまされると同時に、それをとても難しいことだと感じる自分が、どうしようもなく大人になってしまったのだと、すこし悲しく思いました。
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昨年出版されたこの本。
著者は90歳を超えている。
偶然、この前に読んだホリエモンの本と、言っていることは同じ。
結局自分の頭で考えなくちゃ、何も変わらない。
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安野光雅さんの絵は好きだ。旅の絵本は高校生の時にハマり、隅々まで友達と眺めた思い出がある。
そして、このエッセイ。
表面を浅くなぞるだけの日々を過ごしていないか?「私」は、ちゃんと考えているか?子どもたちに、考えることの深さを、楽しさを伝えているか?……自問している。
12個の玉から重さの違う1個を見つける、数理パズル。家族で考えました。良問。