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紙の本
縄文人の死生観 (角川ソフィア文庫)
著者 山田康弘 (著)
縄文時代の墓とそこから出てきた人骨から、当時の人々の死生観や思想について検討し、死のとらえ方というものがそこで生活する人々へどのような影響を及ぼすのかを考える。現代日本人...
縄文人の死生観 (角川ソフィア文庫)
縄文人の死生観
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商品説明
縄文時代の墓とそこから出てきた人骨から、当時の人々の死生観や思想について検討し、死のとらえ方というものがそこで生活する人々へどのような影響を及ぼすのかを考える。現代日本人の死のあり方をも照らし返す、墓の考古学。〔「生と死の考古学」(東洋書店 2008年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
土器に納められた生後間もない赤ちゃんの遺体。妊娠線が刻まれた臨月の女性土偶。抱きあって合葬された親子の墓。顔にイヌを乗せて埋葬された女性――。縄文の墓や遺物は、精一杯の生を送り、ときに病魔や死の恐怖と闘った何千年も昔の人びとの姿を雄弁に物語る。そしてその背後に広がる、自然や母胎への回帰、再生をめぐる死生観とは? スピリチュアルブームや散骨葬など、現代日本人の死のあり方をも照らし返す、墓の考古学。
*『生と死の考古学 縄文時代の死生観』を改題し文庫化したものです。【商品解説】
目次
- まえがき──墓を研究するということ
- プロローグ──発掘調査の現場から
- 第一章 縄文時代の墓とその分析
- 第二章 土中から現れた人生──ある女性の一生
- 第三章 病魔との戦い──縄文時代の医療
- 第四章 縄文時代の子供たち──死から生を考える
- 第五章 縄文の思想──原始の死生観
- エピローグ
- 文庫版あとがき
著者紹介
山田康弘
- 略歴
- 1967年、東京生まれ。国立歴史民俗博物館研究部教授。先史学者。専門は縄文・弥生時代の社会(墓制、祭祀、生業居住形態など)。筑波大学第一学群人文学類卒業後、筑波大学大学院博士課程歴史人類学研究科中退、博士(文学)。主な著書に『人骨出土例にみる縄文の墓制と社会』(同成社)、『老人と子供の考古学』(吉川弘文館)、『つくられた縄文時代』(新潮選書)など。
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紙の本
縄文人の「再生」「回帰」の思想に触れました
2018/08/05 20:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ukigori - この投稿者のレビュー一覧を見る
縄文時代の墓や人骨からここまで分かるとは驚きです。縄文人の死生観のキーワードは「再生」であると理解しました。死産児は土壙に埋葬されるが新生児から幼児期に亡くなったこどもは土器棺に納め竪穴住居の入り口に埋葬され、母親から再生されることを願ったらしいです。現代人でも、産まれたこどもが祖父に似ていたりすると「おじいちゃんの生まれ変わり」だと言ったりしますが、縄文人はそのような経験から「人間は母親の胎内を介して再生する」と信じても不思議は無いと思いました。現代人は「まさかな・・」と冗談半分で「生まれ変わり」「再生」という言葉を思わず使うことがありますが、縄文人はかなり強固な確信をもって「再生」を信じていたのでしょう。ただ死あるのみで再生できなかったらと思うと恐怖です。再生に関するタブーや儀式は、彼らの生活にとっては絶対的な位置を占めていたことでしょう。
ただ、このことを、古代人の非科学的な迷信と嗤うことは出来ないなと本書から感じました。本書には縄文人の骨から採取した「mtDNA」の研究が紹介されています。我々のからだには生命誕生からいままで連綿と続く遺伝子情報が格納されています。つまり我々は死んでいないのです。精子と卵子によって、生きたまま再生し続けているともいえます。縄文人はこのことを知っていたのでしょうか。
縄文人の「再生」「回帰」の思想をもっと深く知りたいと思いました。
紙の本
「墓の考古学」とも言える貴重な一冊です!
2019/01/25 15:42
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「墓の考古学」とも言える一冊で、古代縄文時代の土器から発見された数々の遺品や骨から分析した結果を用い、当時の死生観、死に対する思考について考察した非常に貴重な一冊です。土器から発見された生後間もない赤ちゃんの骨、妊娠線が刻まれた女性の土偶などは当時の死生観を物語ってくれます。ぜひ、一度は読みたい一冊です。