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しばらく本棚に置いていたが、先週から手を付け、一気に読み終えた。もっと早くに読んでおくべきだった。資料作成本や図解本として相当腰の据わった、中身のある教科書・事例本で、自分にとっては大変有用であった。
最初に、この本は図解スキルごとに使い方が変わってくる。
◆新人レベル:1章と2章を徹底反復、残りの章は事例に挙がっている図を眺めて楽しむ
◆中堅レベル:一章ずつじっくりと読み進め、余すところなくノウハウを吸収する
◆上級レベル:各ページの太字と図を拾い読みし、自分の知らなかった部分を吸収する
この本は4部12章構成で「図形」と「図解(チャート・グラフ)」を使いこなすやり方を解説している。本の章立てが最初に図解されており、この構造を頭に浮かべながら読み進めることを強く推奨したい。
というのも、この本の著者が書くコンテンツレベルは総じて高めで、「基本」と銘打っているのも「コンサルタントの新人」レベルがスキルアップするぐらいの水準だ。図解本の入門書として考えてはいけない。多くの会社では中堅から上級者手前ぐらいの人が習得するレベルに思える。
なにせ、今までパワーポイントやエクセルで作っていた図を次の視点で整理したことがある人がどれだけいるだろうか。
・フォーム(図形の線と面)
・カラー(図形の色)
・ポジション(図形の位置)
今思えば、なんとなく感覚でこうした部分を意識して図を作成していたと思う。しかし、次のようなことまで踏み込んで整理したことなんてなかった。
・フォーム(図形の線と面)
→枠線レスでシンプル化
→同色枠線でシンプル化
→白枠線でシンプル化
→枠線で強調
・カラー(図形の色)
→無彩色でシンプル化
→ベースカラーでシンプル化
→濃淡でシンプル化
→アクセントカラーで強調
・ポジション(図形の位置)
→グループでシンプル化
→サイズでシンプル化
→整列でシンプル化
→コントラストで強調
この本はこうした図形の用い方について原理原則を説明した後、60個近いポンチ絵を百科事典かウィキペディアのごとく大量に、しかし体系的に整理された状態で解説している。このあたりは、さすがコンサルタントだと唸ってしまう。しかも、1つ1つの図がキレイだし、仕事で実際に使うだろう内容から詐欺事件や歌の構造、ガンダムっぽい年表のようなユーモアを交えた図も多数登場する。このあたりは、眺めているだけで楽しい。
この本が稀有だと思うのは、そうしたレベルの人たちが作っている資料やポンチ絵を、どのように論理的に作成しているのか明らかにしている。平均的な新人社会人であっても、こうした作り方を本で何度も読むことで、先輩や上司が作る資料をもっとわかりやすくするポイントが分かってしまう。そんな視点を持った若手が現れるのは怖いが、だったらこの本を読んで自分がその視点を先に実践してしまえばいい。
最初��述べたとおり、この本は「基本」と銘打っているが、図解レベルが中級者以上の人に役立つノウハウがあふれている。また、ノウハウの種類が数多いため、本のページをただ読み進めているだけだと、自分が今何のノウハウを見ているのか見失う人も出るだろう。著者は本に書かれたすべてを把握しているから気づかなかったかもしれないが、資料作成に慣れていない人は、まずこの本の構造を理解するための労力を嫌うと思う。
だから、新人社員に配ってもそのまま活用できるよう、もっと内容をシンプルに抑えてそれで基本編
、残りの部分を応用編として2冊の本に分けてもよかったかもしれない。
しかし、コンサルタントがたくさん作っている図の1つ1つにこれほどの意図が含まれていたのか、それを知るには非常に有用だ。見た目にキレイで理解しやすい図がたくさん載っている。この本に載っている図は著者のツイッター先からパワーポイントのファイルでダウンロードできるようになっている。
実際に図をWebからダウンロードしてみたが、これはすごかった。図形の組み合わせで実際に図が作成されており、自分で編集することができる。ここにある図を使って、仕事の資料に活かすこともできる。
私はある程度資料作成に自信があり、この本は非常に役に立った。周囲にいるチームメンバーに共有したら、新人レベルのメンバーは本の中の図解を眺めているだけですでに満足している。なにせ、すべてのページに図解があり、「NG」ケースを「OK」ケースにするために何を直したらよいのか実例を示してる図解も数十あった。中堅レベルのメンバーには本を丸々貸し出す羽目になった。
基本部分だけなら、この本よりも平易でわかりやすく解説しているものはある。しかし、5年経っても手元に置いて使いづけることができるのはこの本だけだと思う。オススメだ。
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確かに、各ページの図解テクニックは分かりやすく、参考になる。特に、PowerPointで再現する方法の解説が良い。
しかし、全体通しての説明の構成が残念。個別の説明となる枝葉を付けるのに専念するあまり、幹が折れそうな感じ。残念ポイントは3つある。
1. 表紙が間違っている
2.章立てが分かりにくくて図解が必要
3.『はじめに』で書かれてあるべき内容が『おわりに』で書かれてある
本文ではフォーム、カラー、ポジションの順で説明されてるのに表紙だけカラー、フォーム、ポジションの順。一番間違ってはいけないところで間違っている。
章立ては0章を独立とした4部構成とし、12章までとしているのは、あまりに分かりにくい。図解で説明している時点で問題あり。3部のタイトル『図解のパターン化』に至っては順序逆で、各節を見ると『パターンを図解化』している。章立てとタイトルよく考えて、たとえば次のようなシンプルな4章構成とすると良かったのではないか。
1. 図解の効果
2.図解キューブの基本
3.実践編 データパターンを図解する
4.より感覚的な心地よさを目指して
この本でいう図解の趣旨は、評価者に文章を読ませる代わりに図解を見せて、より早く理解させて意思決定させること。論旨の通った文章や資料を作れて意思疎通できることが前提にあり。その資料作成の基本については前に本で出していて、この本はその続編だと『おわりに』で述べているが、これは『はじめに』で述べられているべき。最初に読んでおけば、この本を読むべきか、前の本を先に読むべきか判断できるので。
きちんと論旨の通った文章書けて意思疎通できる人なら、この本でレベルアップできそう。そうでなければ、この本のように大事なところが抜け落ちて怒られそう。経験の浅い人でも読めて実践できてしまうが、対象読者は文章作成の基本ができている上級者向けである。
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著者はほぼ同じタイトルの本を過去に出版されているので、混乱しないように注意が必要
今回の本の方がビジュアル面のテクニックが満載されている。
前著も参考になるが、混同しないようご注意。
できれば、2冊ともそろえたい好著。
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序盤の基本がとても有用。ちょっとした図を綺麗に見せるテクニックがある。中盤以降は辞書的な印象。それぞれ個々に必要となった時に読み返したい。
パワーポイントのtipsが意外に参考になる。
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意思決定を行う人間を捕まえて、短時間で承認を得たいときに有効な図解づくりの基礎文法とサンプルが豊富に掲載されています。
初心者向けというより、
「今まで少しはその手の資料を作ったことがあるけど、もっと質を上げるヒントが欲しい」
という中堅層のビジネスマンに私はおすすめしたい本です。
図解のOK例・NG例共に掲載されているので、作成経験のある方なら、具体的な改善のヒントが得られるでしょう。
また、特出すべきは、PowerPointやExcelでの具体的な操作方法まできめ細やかに掲載されている点です。
一部の図解指南書で見られる「理屈はわかったが、操作が分からず自分では再現できない」という問題が回避されており、画期的です。
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色と図形の使い方はほんのさわり程度の説明だった
文系大学生でまともな論文書いたことない人なら参考になるかも
それなりにフィードバック受けられる場で資料作ったことある人にとってはこの本を読むことは時間の無駄だと思う
今どきパワーポイント使ってる所ってどれくらいあるんだろう?
筆者の最新の環境での記述だったならもう少し価値があったかも
コンサルの大変さが行間から滲み出てる
ITIL managerってそんなにアピールできる資格ではないよね^^;
内容のない資料で提案通しても、それって後々の工程にしわ寄せが行くだけなんだけど、そこら辺の仕事の進め方含めて外資系コンサルなんだろうなという内容だった
とりあえず、見た目とノリで押し切って後は知らない的な
目次と章立てくらいは本来的な意味でのコンサルとしての実力見せてほしかった
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Kindle unlimitedにて無料で読める。無料と言いながら巷の資料作成本よりよほど実践的。パワポの機能をふんだんに活用できる。
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現役の外資系コンサルです。後輩がゴリ押しするので読んでみました。図解に関するナレッジが網羅的に紹介されています。
とにかく章立てが分かりづらく、内容が普通すぎて飽きる。章立てに関しては、細切れにしすぎなんだと思います。何度か章立ての図解に立ち戻らないと今どこにいるのかが分からなくなる。各章の1ページ目で「図解」している効果が全然ない。内容に関しては、ハッとするような切り口が欲しかった。後半のグラフとか単なる「知識の羅列」でしかない。たまにBad/Good比較で「え?どこが変わったの?」ってなってしまった。
好みの問題もあると思いますが、ビジネスパーソンを読者に置いているのであれば、あくまでケースはビジネスを主題にしてほしい。妙にガンダムとか歴史とか入れるから冷める。
話はそれますが、コンサル業で日々PPTを書いていると、いつまでこんな非効率なツールを使ってコミュニケーションをとるんだろうと思うときがある。上場企業の現場で、図解に時間をかけて(しかもそれすら分かりづらい)本質のメッセージやストーリー構成が雑で意味不明なクソ資料を山ほど見たことがあるが、その都度、日本企業の生産性の低さに危機感を覚える。そんなことしてる暇あるなら、走るか、家帰って映画でも見てる方がよっぽどいい。1日でも早く「まだPPT使ってんの?」という声が飛びかう社会が来ることを望みます。
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棒の内訳は三角ではなく括弧を使う
吹き出し線は線形で目立たなくする
図形の結合機能 (知らなかった。。
○×は欧米では逆の意味になるから使わない
列を排除するとメニューマトリクスになる
ファネル図 → 逆ピラミッドのやつ
簡易シーケンス図 → 経緯を説明するのに便利
折れ線グラフは変化のみに注目しがちだが、面グラフは大きさを意識させられる
積み上げ面グラフは大きさの似た傾向の変化傾向を表す。面グラフでは分かりづらい「合計」の変遷が一目でわかる
100%積み上げ面グラフは、連続する要素について変化の割合を示す。年代別や時系列変化を表すのに便利
イラスト < アイコン < ピクトグラム でフォーマルに
読み手が興味を掻き立てられやすいのは、データを比較・一覧にした要約図解。時系列や物事の流れといった推移に沿って整理できると◎
インフォグラフィックは、文字2、ピクト4、余白4
通常の図解の倍以上の時間がかかるので、無闇に作らない。作成労力より効果が明らかに大きい場合のみ
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図解作成には、「抜け感」と「透け感」が大事だそうです。
図解作成の「抜け感」とは、図形のカタチ(フォーム)と位置(ポジション)で生み出される要素のバランスのことだそうです。そして「抜け感」とは、色の使い分け(カラー)によって醸し出される、強弱のことだそうです。
図解とは、そもそも伝えたいメッセージを説明するための図です。
それを見ると、誰もがキーメッセージを読み取れるわかりやすさが求められる。論理的にわかりやすい内容、感覚的に心地よい見た目が好まれます。
その為に、上述の技法をうまく活用することとが大切だと著者は述べています。
本書では図解キューブというモデルで表現し、具体的な事例を沢山用いて論理的に何故その表現、図解の方が良いのかを解説してくれてます。
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図解力を伸ばすためのツールを提供してくれている。何より見てわかる。
自分に合うものより良いものを選択することができる。
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さささーっと気になる部分だけ読みました。
パワポの作り方とか分からない人はいいと思います。私がそれなので。
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ベーシックな内容から、あまり使わなそうな内容まで。図形や色の使い分けを細かく書いてあり勉強になりました。
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二部までは面白く読んだ、悪い例と良い例があるので気をつけようと思えたし表したいものごとの利用図形などなんとなく使っていたので、意識できると良いと思った。3部がこんなグラフもあるんだよという紹介になってしまっている気がして、もう一歩踏み込んでもらえたらより良かった。
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サクッと読める本。だいたいやってる気はするけど、凝ってしまいがちな資料を目的に合わせてステップアップするという考えで、説明する時間がたくさんあるならステップ1、エグゼクティブ向けなら最高ステップという形でステップごとに書かれていたので最低限と最大限が分かりやすかった。
・基本はグレースケールとすること。
・枠線は消す
・丸四角形は四角形と組み合わせて使い、より抽象的な概念、主観的な意見を丸四角形であらわす。
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伝わりやすさ美しさがベースだが、今まで手作業でちまちまやっていた部分を時短できる有意義なtipsもいくつか新たに得られた。(グループ化など)
挙げられているサンプルでNot goodよりGoodの方が美しいのは間違いないが、普段そこまでこだわって作ってられないのが実情。パワポ職人になることが本質ではないと多くのビジネス書でも書かれているものの、ここぞのプレゼンではエグゼクティブ図解術も含めて活用したい。