紙の本
『星をつなぐ手』
2018/08/27 20:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
風早の街のシンボル星野百貨店に入る銀河堂書店をやめ、山間にある小さな本屋 桜風堂書店 を任されることになった月原一整
人気の文庫シリーズ最新刊が配本されないことがわかり悩んでいるところに、銀河堂の柳田店長から電話がかかってくる
『実は、銀河堂書店のオーナーが、おまえに会いたいといっている』
「──オーナーが、わたしに?」
桜風堂をたいせつに思い守ろうとする人に
本と本屋を愛するすべての人に
星祭りの夜、奇跡がおきる
本と書店をめぐるどこまでも優しくうつくしい物語
2017本屋大賞5位『桜風堂ものがたり』(2016)の続編、完結編
電子書籍
なんとなく
2019/03/11 16:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名が好きだなと思っていたら、続編でしたか!
書店員の物語ということで、読書好きにはたまらない。また続編だから、次はどんな本からの物語なのだろうと楽しみになります!
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昨年発売された「桜風堂ものがたり」の続編。
前作で長く勤めた銀河堂書店を辞めざる得なかった一整。
銀河堂を去った後、たどり着いたのが山合いの街に1軒だけある書店「桜風堂」。
前作では、銀河堂書店を去った一整のために、一整が売りたかった「四月の魚」を売るために、様々な人が奮闘する姿を描いた。
その半年後が今作。
今作では桜風堂のある街の個性ある住民達が登場する。
そして、ある人気作家の一言から桜風堂でサイン会を開くことに。そしてまた、サイン会を成功させるために、たくさんの人がそれぞれの想いを胸に準備をしていくのだった…
前作の感想にも書いたが、本を愛する人達の物語はとても温かい。もっと、この人達を見ていたいけど、残念ながら、今作で完結。ちょっと寂しいけど、この本に出会えて良かった。一整にもこの想い、届くかなぁ。
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ゆっくりと、かみしめるように読了。
一整のように、誠実な人に、たくさんの人が手を差し伸べる。
あの人から、この人から、次々差し伸べられる手に、
幸せな思いが心にあふれる。
一整が、誰かのために一生懸命なこと、それがちゃんと
みんなに伝わっていることが心の底から嬉しい。
彼が桜風堂に行ったきっかけはあんなことだったけど、
それも1つの運命の導きであったかのように。
それにしても、源ちゃん先生、最高すぎる。
もう、なんて、なんて、素敵なのだろ。
山道をさくっと登ってやってきてくれちゃうそのお姿。
かっこいいったらないじゃないの。
そこにも一整が、それと意識せずにまいた種があったんだね。
物語はこれで完結だけど、彼らがくれた温かいものは
心の中にずっと残る。
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前作「桜風堂ものがたり」の続編。
物語中盤までは、一整の店舗運営、苑絵と渚砂の前作から続く一整への恋心、さらに間幕に出版社を早期退職した編集者や漫画家を目指していた引きこもりまで登場していたので、物語の着地点がどうなるのか不安ではありました。
ページの都合上なのか、新生桜風堂(銀河堂チェーン)が軌道に乗る部分の経過が省かれたように感じましたが、終盤の合同サイン会とそこに至る盛り上がりはよかった。
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【あらすじ】
田舎町の本屋と、ある書店員の身に起こった奇跡を描き、全国書店員の共感を集め、2017年本屋大賞5位になった『桜風堂ものがたり』。その続編の登場です!
郊外の桜野町にある桜風堂書店を託され、昔の仲間たちとともに『四月の魚』をヒット作に導いた月原一整。しかし地方の小さな書店であるだけに、人気作の配本がない、出版の営業も相手にしてくれない、という困難を抱えることになる。そんな折、昔在籍していた銀河堂書店のオーナーから呼び出される。そのオーナーが持ちかけた意外な提案とは。そして一整がその誠実な仕事によって築き上げてきた人と人とのつながりが新たな展開を呼び、そして桜野町に住む桜風堂書店を愛する人たちが集い、冬の「星祭り」の日に、ふたたび優しい奇跡を巻き起こす。
今回も涙は流れるかもしれません。しかし、やはり悲しい涙ではありません!
【感想】
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前作を読んだ際、続編がでるだろうと思い、心待ちにしていた。同じように一気に読めた、作者の文章は、読みやすい。柔らかい文章。
ただ期待し過ぎだったのか、読後感が少し弱かった。何を期待していたのだろうか。
テーマは前作同様に、本と本屋への強い思い。現実と夢を織り交ぜて。
本作は、三つのエピソードからなり、終章でまとまる。前作の登場人物と、新しい人物。一人一人のエピソードがつづられる。本の中に、こういう文章が「ひとはいつも、物語を探している。自分が主人公になって生きることのできる素敵な時間を。」、読後に思い返し、そういう事かと思った。外れているかもしれないが。
読みながら、印象に残った文章がいくつかあり、本の内容とは関係ない事を、読みながら走馬燈のように考えた。そういう意味では、良い作品なのかなと思った。
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世の中の人がみんな笑顔でしあわせに暮らせたらいいのに、ってのが、理想論であまちゃんの考えで、そんなわけないだろう、と頭ではわかってるのだけど、それでもそんな世の中がくればいいのに、と思う。
そんな思いがすみからすみまで詰まっているのがこの物語。
誰かのしあわせを心から願う。自分のため、よりも、誰かのため、誰かの笑顔のため。そんないい人ばかりの社会じゃ成り立たないんだろうけど、競争があるから社会は発展するのだろうけど、でも、でも…
つらいこと、悲しいこと、苦しいことがあったときに心の支えになるのが本であり物語であり、そして、誰かの手であったり。現実から少しだけ目をそらして空想の世界で羽を広げる。そして心に元気を満たしたらまた前を向いて歩けばいい。そこには新しい優しさと強さがある。
『桜風堂ものがたり』の続編であるこの物語には、やさしさの種がしこんである。この種が芽を出していつか花を咲かせるとき、私たちはいまよりきっと強く優しくなれる、そんな気がする。
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図書館より。
ヤバイ。やっばい!読み始めたら、一気読みで、読了。泣けるのは、何故?(笑)心にじんわり染みてくるのは、やっぱり作者さんの持ち味なんだろうな。
これでシリーズは完結か。仕方ないとは言え、好きな本が完結するのは哀しい。もっと幸せな話が読みたかった!と言うのは欲張りなのか。
御馳走様でした。
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「桜風堂ものがたり」の続編。
前作で桜風堂に入った一整とその周りの人たちの物語で、季節は夏から冬の話になります。
本当に本と本屋を愛する人には読んでほしい作品で、本巻もラストに必然的にも思える奇跡が訪れます。
新しいメンバーとの活躍や一整の人間関係の進展や肝心な春のシーンを続編で楽しめると思っていましたが、あとがきで桜風堂の物語はこれで完結とのことで、ちょっと残念です。
恥ずかしながら、自分は単行本を図書館で借りるのですが、本屋さんでは文庫本を購入するのとネットでキャッチできていない文芸本(単行本と文庫)の情報を集めています。
ですので、本屋さんがなくなるということは本当に寂しいもので、子供のころに毎日通った実家近くの本屋もなくなっていますし、近所の本屋も最近無くなりました。
実家近くの本屋は、後継者がいないため無くなったのですが、十巻以上ある漫画や漫画歴史学習本を立ち読みさせていただき、日曜で用のない時は朝から晩まで、平日も塾の行き帰りに寄って、立ち読み以外にも雑誌や単行本や文庫本の題名や表紙を見ることで本の世界の窓口になったことに間違いありませんでした。
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村山早紀さん、桜風堂ものがたりシリーズ「星をつなぐ手」読了。桜風堂書店を手伝う一整と星祭りに関する物語。桜風堂書店の未来に向けて動き始めたところで銀河堂書店、店長柳田から連絡をもらうのだが。。前作で気になっていたアレコレが進展し、うまく進みすぎてるようにも感じますが、良かったです。やっぱり苦労をした人は幸せになってもらいたいし、隠れた才能は世の中に出てほしい。中でも苑絵の絵には感動した。映像で見てみたい!もっと一整と苑絵の間も進展して欲しかったなぁ。またどこかで桜風堂書店の様子が見たい。オススメです♪
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町おこしにもつながる書店と書店員の物語。
前巻から引き継いだ舞台が登場し、勿論キャラクターも登場し、
あ、あの場所か、この子か、と思い出を辿りつつ楽しみながら読めました。
この作品の中の企画が実際に行われるなら、是非参加したいと思いつつ…。
季節が巡って主人公の傷も癒えつつ、周囲の人々の小さな、大きな願いも丸ごと包む物語。
著者にとってはこれが最終巻のようなので、この先が読めないことが口惜しいです。
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本と本屋に対する村山さんの愛情が、溢れている。
こんな風に本と本屋を応援してくれる人がいる。それを随所に感じる。
物語自体ももちろん面白く、感動。
素敵な小説。
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きちんと歩く人には、途中何があっても希望のある方へ向かえるんだな、と思う読後。まだまだ若いので今後も色々苦悩するんだろうけど、タイミング良く差し伸べられる、必要な「手」に強引感はなく、そうだろうな、と 安心して読めました。切ない思いもあるけれど、その人だって手を繋ぐ人がそばにいる様子が微笑ましかったです。うちの祖父母も本屋だったけど、とうの昔に潰れてしまった。守ってあげられる書店があるならば何とかして守ってあげて欲しい。私も書店で買うようにはしてるけど、あまりに微力。
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書き下ろしで『桜風堂ものがたり』の続編。
最初から最後までウルウルさせられっぱなし。
一整の元の職場の銀河堂書店は『百貨の魔法』の舞台の星野百貨店の6階にあったんだよね。
人気シリーズの新作が入ってこない山間の町の桜風堂へ、銀河堂オーナーの金田老人から支店として支援すると提案される。
その新作の作家が、登山ついでにと桜風堂に立ち寄り、スランプの時に銀河堂に寄り、一整がお客にシリーズの解説をして一揃いを売って頭を下げた姿に心打たれてスランプを脱したのだと一整に感謝し、サイン会をやろうと言う。
前作で一整と銀河堂が人気に火をつけた作家もそれを知って合同サイン会をしたいと言い、一整のいとこの人気作家も加わったことで、桜風堂では入りきれなくなり、町ぐるみで、星祭の日に、図書館の入る廃校を会場にしてお客さんをもてなすことになり、大成功を収める。
みんなの善意がするすると繋がっていく心地よい幸せな物語だと思う。
カバーの絵も、ああこの場面だとわかる。一整と苑絵はどうなる?続編があるのか?