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紙の本
営繕かるかや怪異譚 その1 (角川文庫)
著者 小野不由美 (著)
雨の日に鈴の音が鳴れば、それは怪異の始まり。袋小路に佇む喪服姿の女を、決して家の中に入れてはいけない。「雨の鈴」など、住居にまつわる怪異を営繕屋・尾端が鮮やかに修繕する全...
営繕かるかや怪異譚 その1 (角川文庫)
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商品説明
雨の日に鈴の音が鳴れば、それは怪異の始まり。袋小路に佇む喪服姿の女を、決して家の中に入れてはいけない。「雨の鈴」など、住居にまつわる怪異を営繕屋・尾端が鮮やかに修繕する全6篇を収録。宮部みゆきの解説付き。【「TRC MARC」の商品解説】
叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている。
(「奥庭より」)
古色蒼然とした武家屋敷。同居する母親は言った。「屋根裏に誰かいるのよ」(「屋根裏に」)
ある雨の日、鈴の音とともに袋小路に佇んでいたのは、黒い和服の女。 あれも、いない人?(「雨の鈴」)
田舎町の古い家に引っ越した真菜香は、見知らぬ老人が家の中のそこここにいるのを見掛けるようになった。
(「異形のひと」)
ほか、「潮満ちの井戸」「檻の外」。人気絶頂の著者が、最も思い入れあるテーマに存分に腕をふるった、極上のエンターテインメント小説。
宮部みゆき氏、道尾秀介氏、中村義洋氏絶賛の、涙と恐怖と感動の、極上のエンタ-テインメント。【商品解説】
収録作品一覧
奥庭より | 5−46 | |
---|---|---|
屋根裏に | 47−83 | |
雨の鈴 | 85−129 |
著者紹介
小野不由美
- 略歴
- 大分県生まれ。1988年作家デビュー。「悪霊」シリーズで人気を得る。91年『魔性の子』に続き、92年『月の影 影の海』を発表、「十二国記」シリーズとなる。十二国記と並行して執筆した『東亰異聞』『屍鬼』『黒祠の島』は、それぞれ伝奇、ホラー、ミステリとして高い評価を受けている。「悪霊」シリーズを大幅リライトし「ゴーストハント」として2010年~11年刊行。『残穢』は第26回山本周五郎賞を受賞。現在も怪談専門誌『幽』で「営繕かるかや怪異譚」を連載中。近刊に『営繕かるかや怪異譚』、文庫版『鬼談百景』。
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紙の本
不思議な余韻が残る、不快感のない純粋なホラー
2018/10/13 20:27
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
恥ずかしながら、この本を読むまで「営繕」という言葉を知りませんでした…。また「かるかや」という聞き慣れない言葉にもピンと来ず…もしも背表紙で書名を見ただけだったら、手に取らなかったかもしれません。
今回、手に取ろうと思ったのは、表紙の絵に惹かれたからでした。
「和」という世界を押し出した雰囲気に、田舎の祖母の家を思い出し、あらすじも読まずに思わず買ったのですが…購入後に著者を見ると、小野不由美さん!
初めて読んだホラー小説の作家が小野不由美さんだったので、期待してページを開きました。
やっぱり面白い! ホラーだけど、「どうなるんだ?」「このままだと危ないんじゃないか?」と思わせ、グイグイと惹き込ませる恐怖感を読み手に与えながらも、不快感がなくてドタバタしていない。
読後感も良く、ホラーを読んだはずなのに、やさしい童話を読み終えたような暖かさも感じさせてくれます。
この本の主役ともいえる営繕屋さんが、自分のことをほぼ打ち明けずに謎のままで終わるのですが、家に起きた怪異の謎は紐解かれるのに、そこの部分が伏せられたままというところが奥行きを持たせる感じでとてもいいと思いました。
サイコホラーやパニックホラー、怨霊との激しい命のやりとり、残酷さやどす黒さを求める人には物足りないかもしれませんが、「怖い話は好きだけど、残酷なものは読みたくない」という人や、日本古来の不思議な余韻を残すホラーが好みという人には十分にオススメできる1冊です。
紙の本
古い家屋と怪異譚
2018/07/22 16:38
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
古い家屋にまつわる怪異譚。
気がつくと襖が少し開いている話、屋根裏に誰かいる話、黒い和服の女が訪ねてくると不幸が起きる話、自分だけに見える痩せた爺さんの話、古井戸から現れる異形の者、ガレージにいる子供の話の6篇。最後は改修工事で解決するパターンですが、期待どおり、否、期待以上に面白い作品群でした。とにかく日本の古い家屋と怪異譚はよく似合うことを、あらためて認識しました。解説で宮部みゆきさんが絶賛しているのも、決してお世辞ではないということが、読めば分かります。じわっとくる怪談が好きな方にはお勧めです。
ところで、私の亡父はお化けに全く興味のない人でした。ところが母の死後、妙なことが実家に起きたようです。父が就寝中の深夜、台所からペタペタと足音が近づき、寝室と台所を仕切っている襖の手前でピタッと止まる。襖の向こうに人の気配がするので、意を決して襖を開けても誰もいないということが頻繁に起きるとの話でした。私が帰省した時には、同じ現象は起きないので父は残念がっていました。もしかしたら心理学的に説明できることかもしれません。しかし私は、亡母が来ていたと考えた方が夢があると思ったのでした。
紙の本
怪異との共存
2018/08/19 01:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
「営繕の人が怪異を解決する話」のようなあらすじ書きを見ていたため、キャラクター小説に近いものかと思っていました。が、そういう感じではなかったです。
メインは、日常の中で怪異に遭遇してしまい、逃げることもできず、自分ではどうしようもなくなってしまっている人々のお話。最後の最後に、営繕の人が現れて、「倒す」とか「お祓いする」とかではなく、少し工夫して”解決”していくというものでした。
きっと、昔はこういう風にして人は怪異と共存していたのでしょうが、忘れてしまっていました。
短編で読みやすく、怪異の話自体はかなり怖かったですが、心温まる終わり方の話も多く、好きでした。
紙の本
ゆっくり押し寄せてくる怖さ
2019/09/29 13:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねこまるた - この投稿者のレビュー一覧を見る
地方にある旧城下町を舞台にした建物にまつわる怪談集です。全体に、ひたひたと水がゆっく押し寄せてくるような怖さがあります。一人で夜に読むのはおすすめしません。
ハッキリとした形では無い怖い物という日本独特のホラーを堪能できます。
紙の本
少し心が温まるホラーミステリー
2022/07/04 10:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
恐ろしくもあり、哀しくもあり、そして心が少し温まる物語であり、ホラーだ。海近くの城下町の地方都市を想像して、古い街並みを臣描きながら読む。建物を新築・修繕する職であるが、その営繕屋が古い家屋に籠る邪気を消し去るのではなく、居着かないように、上手に家屋に手を加え施す。借家にしろ持ち家にしろ、家とは本来、そこに住み生活する人を守るからこそ、営繕屋は「家」が持つ役割を果たすよう守ろうとしている。人々に忍び寄る邪気を払うのではなく、なかったように遠ざける姿勢は、新鮮な気がする。
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本領発揮
2019/02/27 17:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
怪異を物語る言葉が、これほど怖い人もいないんじゃないんでしょうか?
おまけに、この短編集ときたら、怪異とともに・・・無理~~~怖いです
紙の本
怖いような、怖くないような不思議な世界。
2018/11/08 01:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:優乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る
始めて小野さんの本を読みましたが、
満足度が高いものでした。
こういう現象ってあるかもなぁと思えるものが多く、
怪談話なのですがどこか悲しく切ないものでした。
不思議と恐怖感のようなものは湧きませんでした。
このシリーズで第二弾が出たら、
また読んでみたくなるかも。
紙の本
日本的怖さ
2022/11/24 05:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
じわじわと怖さが忍び寄ってくるような作品たち
足下に押し寄せるじんわりとした加減が日本的な怖さを現している怪異
地方にある旧城下町を舞台にした建物とその周辺に起こる諸々な不可思議なこと
営繕屋が少し直してそれらをかわしていくのだ
完全な謎ときも解決(調伏とか)もないので
じわじわとした感じが読み終わっても霧散しない
営繕屋の尾端さんも不思議なままなのが秀逸。
日本的な怖さを味わえる秀逸な作品です。
紙の本
ちょっと怖い短編集
2022/08/13 19:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも実際にあったら嫌だなぁという、ちょっと怖い話。井戸や、曰く付きのガレージ、京都の古い袋小路などで起こる怪異。怪異の程度も程よく、楽しんで読めました。営繕屋がチャチャっと解決してくれて、頼もしくて、読んでいて安定感がありました。シリーズものなので、また機会があれば、読みたいと思いました。
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静かに、胸に
2021/09/15 05:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
どの怪異も、自分が体験していたら、尾端さんにお願いするのではなく完全に祓ってもらいたいと思う。じわじわと日常に潜む恐怖にきっと耐えられないから。
でも、怪異の原因を知ったり、解決策が見つかれば、少しはホッとできるのもまた事実で。
尾端さんはどうしてこのような方法で仕事をしているんだろう、とか知りたいことはたくさんあるので続きも読みたいと思います。
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後味のいいホラー
2021/05/05 23:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきちん - この投稿者のレビュー一覧を見る
古い町屋にまつわる怪異とそれを解決する営繕かるかや。
短編集でそれぞれ静かにゾッとする話なんですが
最後には営繕かるかやの人がやってきてサラッと解決してくれます。
退治やお祓いというものものしい感じではなく共存の提案でしょうか。
城下町の長屋や路地の家など古い家の話で、うなぎの寝床の町屋など
実際見たことはあるのですが間取りを想像するのが結構難しかったです。
映像化してくれた方がすんなりお話に入れそう。
営繕かるかや、商売っけがなさすぎてちょっと心配。
紙の本
さらりとした怪談集
2020/01/16 22:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:里 - この投稿者のレビュー一覧を見る
何かの拍子に繋がってしまったこの世と過去の名残を淡々と日常に戻してゆく営繕屋の仕事-呪いや祟りとは全く無縁の、"不思議"を映画で見ているような気分になる。
ある意味では物足りないぐらいの、さらりとした短編集である。
紙の本
争わない
2019/01/24 01:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
エンタメとしては地味かもしれない。
怪異は現れるものの、
その経緯を暴いたりしないし、
直接対決もしない。
意図を知り、受け流す。
最近は議論の大切さみたいなのが重視されがち。
意見を突き合わせるのは大事なことだけれど、
日本人はとかく議論が下手で、
すぐ人格攻撃になったりする。
古き良き時代の1つの処世術。
剣呑なストーリーにひょっこり顔を出す
明朗な青年、営繕かるかや。
とてもほっとするのだ。
紙の本
営繕
2018/08/02 21:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る
怪異との関係を繕う。そんな対峙の仕方あることを、我々現代人は忘れてしまっている。
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日常に侵入してくる何か
2018/06/28 19:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
じめじめと湿った怖さのある作品。ごく普通に生活していて、突然侵入してくる怪異を書いている。怪異に対して対処法ってそんなにないんですね...。