レッドマン １ 怪獣ハンター編

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投稿者：まいみ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

特撮ヒーロードラマ、『レッドマン』をアメリカでコミカライズした作品。

原作もそうだが、漫画版もサイレント映画のように会話がほとんど存在せず、翻訳はちゃんとされてるが、文字は最低限しか使用されていない。効果音は英語のままだが、表現力が高いので読めなくても全く困る事はない。カラーで印刷されており、高い画力で描かれた絵を眺めるだけでも楽しい出来になっている。

絵柄はアメコミのため、レッドマンの顔が若干濃く、体はマッシブになっているが、戦闘描写は迫力があり、レッドマンの凄みのある動きを見事に描いている。怪獣も表情がコミカルで愛嬌を感じさせるものとなっているが、体は着ぐるみと言うより生物的にしっかり描いており、そこに生息する生物として生き生きと描かれている。

内容は原作の要素を取り入れつつも、漫画版レッドマンとして丁寧な再構築を行い、ちゃんとしたストーリーラインのあるものとなっている。
特に印象的なのはカネゴンの話だ。原作では最初から緑色の痛々しい姿で登場したカネゴンだが、漫画版は普通のカネゴンが緑色のカネゴンに変わっていく姿を描いており、カネゴンが変質していく物悲しさとそれでもカネゴンの意志を感じられる力強い描写に何とも言えない感慨を覚える。

また、設定画を作られながらも原作に出られなかった怪獣、ビッグライガーも登場し、大迫力の絵でレッドマンと大立ち回りを繰り広げる。原作で見ることが叶わなかったことを漫画版は実現させており、ファンの方が充分に楽しめる作品となっている。

主役は勿論、怪獣も魅力的に描かれているので、円谷怪獣が好きな方にもおすすめしたい。