紙の本
頭の中が歴史でできている(褒め言葉)
2021/12/07 16:54
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投稿者:いけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上下巻通読してみての感想はとても面白い、ということだ。解説にも書かれていたけど、単なる歴史の記述じゃないんだよね。その時代の背景まで踏まえて書かれているから、読んでいる人は視野が広がるというかなんかそんな感覚にさせられる。僕個人の感想ですけど。
出口先生の他の著者に書かれていたと思うけど、自身のことを歴史オタクって言われていたけど、本書を読むと正にそんな感じです。でも、自己満足じゃなく、他の人のことも考えて書いているんじゃないかな。
紙の本
日本史を含めた世界史のおもしろさを発見してみましょう
2018/07/18 21:38
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投稿者:なお - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻に引き続いて第5千年紀前半より始められています。上巻は約4000年分が述べられていますので下巻では1000年分ということであります。この差はやはり資料、文献の差ということになろうかと思います。より詳しくなりより真実味が増すはずであります。しかしながら、多い分どれがより真実に近いかということも考えなければいけないはずであります。
内容的にはみなさん名前を聞いたことがあるはずの人達が出てまいります。例えばナポレオン、ヒトラー、ケネディ等々写真や絵では一度は見たことがあるはずです。もちろんこの本だけではすべてを理解することは困難ではありますが、一度全体の流れをつかんでから細部に進んでいかれるのが良いかとおもいます。流れをつかむ意味でこの本は十分だと思います。その後はこの本の最後のほうにのっている参考文献が充実していますので、そちらを参照してください。みなさんで歴史のおもしろさを発見してみましょう。
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上巻を読んで、面白かったので下巻もそのまま読了。
著者の歴史ものを今まで多少読んできたけど「まずはこの本を一番先に読めばよかった」と思えるほどまとまっている。
「歴史に学ぶ」というのはこういうことだ、ということをしっかりとテーゼとして示している。
上巻・下巻を合わせると800ページ以上という物量ではあるものの、それに見合うだけのものを感じさせてくれた良書である。
これからもおそらく折を見て再読することになると思うので★5つ。
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読み応えありました。元々歴史の専門家では無く、サラリーマンであり、ベンチャー企業創業者を経て、現在、大学の学長な訳ですが、そのバイタリティーの一端を感じました。
ここの節は短いのですが、内容が濃く、「あぁ、そう言えば、世界史の授業で習ったな」と何度も思いました。また、改めてその歴史の出来事の背景を知ることが出来て、教養も身に付いたと思います。
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驚きと納得の連続である。私が学生の頃、歴史は暗記科目だと思っていた。だが今なら分かる。歴史はただの暗記科目ではない。本書では、どういう出来事が発端になって、誰がどこでどのような行動をとったのかを分かりやすく教えてくれる。時折挟まれる出口氏の見解が、また一段と歴史を面白くしている。
以下、本書よりお気に入りの箇所。
「僕はよく『接線思考』と呼んでいるのですが、円に接している直線は、ほんの少し円が回転するだけで大きくその傾き(報告)を変えます。そうすると直線の動きに目を奪われて、円の動きという本質を見逃します。これと同じで、人間はどうしても目先のことを過大視しがちです。」
「問題点を指摘することは、比較的たやすいことです。どの世界にも、歪なかけらが山ほどあるからです。しかし大事なことは、全体としてのシステムの安定性です。」
「したがって、どのようなシステムや制度であっても、『個々の歪さ』ではなく、『全体として見たときに、比較的丸く収まっているかどうか』が決定的に重要です。」
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上巻に比べて、起こったことの情報の粒度、スピード感が早い。事実の羅列のようなパートも多かったが、概観するには良かった。
世界全体の安定には、必ずしも悪を倒すことでは無い。そもそも、悪は誰にとって、なのかは、千差万別なのだから。だか、それを超越した、歴史に残るリーダーというものはいるものだ。ビスマルクしかり、吉田茂しかり、ルーズベルトしかり。
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「全世界史」という、膨大な記録を限られた紙幅に収めないといけないためか、全般的に駆け足という印象がある。特に現代史はこの傾向が顕著。
それでも、本書を通読すると世界の歴史を俯瞰できる。しかも読みやすく、スラスラ読める。
おそらく筆者の言いたいことは終章に集約されていて、それをいうためにその前の膨大な話があるのだろう。
それにしても、巻末の参考文献を見て驚いた。ここに挙げられている文献を、筆者はきちんと読んでいるのだろう。しかも、ライフネット生命のCEOという激務をこなしながらである。
感服せざるを得ない。
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時間がかかったが読み終えた。世界史は国をまたいで横の関係が複雑で嫌になる人が多いのだろう。過去の過ちを繰り返す、と思う人も多い。なおさら将来に向け教科書とすべきなのだろう。解説から著者の魅力も感じた。2020.7.11
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単に歴史的な事実をなぞるのなら、高校世界史の教科書や参考書でも事足りる。それはある時代に起きていた事実を「点」として捉えるということだろう。だから、教科書に書かれている歴史は、つまらないし、退屈で、本当に知りたいことが書かれていない。
歴史とは、全世界(地球規模と言ってもいい)で起きていた出来事とそれらの関係性が網羅され、例えばある時代にヨーロッパで起きた歴史的な出来事が、同時代の、あるいはその後の中国やアジアにどのような影響を与えたのかという関連を知ることだと考えていた。だからそうした本を読んでみたかった。そして、ようやくその希望を叶えてくれた一冊に巡り会ったのである。ゆえに、この本との出会いは、私にとって「歴史的」な快哉である。
さらには著者である出口氏の、鋭く合理性にあふれた史観に基づく考えもほどよくちりばめられており、古代、中世、近世、近代、そして現代へと続く人の営みの総体としての歴史が、すっと入ってくるのである。それらが織りなす綾が、縦糸にも横糸にもなり、それぞれに関連し合って、これまで「点」の知識としてあった事柄が、見事に因果を形成する。すると断片でしかなかった歴史的知識は、それらをつなぐ線となり、さらには面となり、最終的には単なる「歴史」という範疇を越えて、歴史的事実の背景にある人間の考え方といったものまで見えてくるのである。
自身がリアルタイムで見聞してきた大事件も、その時々にメディアを通じて知っていた気になっていたけれども、実は歴史の教科書に書いてあったある出来事が伏線となり発生したのだと知ったとき、その事実に興奮さえ覚えた。
歴史とは、ヨーロッパ、アジアなどと地域を区切ったり、あるいは特定の時代だけを見ていたのでは、近視眼的になって分からないことがたくさんあるということを本書は教えてくれる。歴史を学ぶということは、まず本書のような通史的に全体を俯瞰する本で学び、それから一つひとつの歴史的な出来事を掘り下げる方が合理的ではあるまいか。「木を見て森を見ず」という言葉のとおりである。
その意味では「日本史」もまた、世界史のごく小さな一部である。本書を読めば、日本史的に大々的な扱いをされている「ペリーの黒船来航」にしても、ペリー(のいるアメリカ)にもそれなりの事情と理由があって来航したことが理解できる。
上下巻に分かれているが、通史的に俯瞰するという意味で、上巻から読むことが推奨されるだろう。近代や現代の方が、比較的知識量もあるのでとっつきやすいけれども、関連性を知るためには紀元前に発生した四大文明から始まった「人間の歴史」を辿るべきであり、その経験はいささか大変ではあるけれども知的な楽しみに溢れている。
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所々で挟まれる雑学が読み物としての楽しさを加えてくれている。著者の価値観も押し付けがましくなくてよい。
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【ポイント】
223/16世紀後半から中国にもたらされた米原産のトウモロコシ、ジャガイモなど、
新大陸の作物が中国に第二次農業革命をもたらした。
230/米独立戦争のの思想的バックボーンは、
名誉革命を正当化したジョンロックの自然法理論や
フランスで開花した啓蒙思想だった。
啓蒙思想とは、「人間の存在も自然的な存在と同じく、普遍的な法則に支配されている。
252/ウィーン会議で主導的な理念を唱えたのは、敗戦国フランスの外相タレーラン。
その理念は「正統主義」
351/国力に比べれば日本にとって圧倒的にだった海軍軍縮会議の取り決めを
二本はむざむざと手放してしまった。
373/スターリンはヒトラーに正目とも劣らぬ残酷な人柄だったが、ビジネス感覚は優れていた。
イデオロギーよりも利益優先の人だった。
373/勝てそうな戦争には後から参加する。負けそうになると早めに降りる。
イタリアは伝統的にこのあたりのセンスが抜群。
377/ソ連は総合的な国力では米国にかなわないので、特に軍事力と宇宙開発
に注力した。
407/毛沢東は根本的には詩人で夢想家だった。
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文字の誕生から始まる人類5000年の歴史をまとめた本。下巻は15世紀から現代まで。
数多くの成功例と失敗例が歴史の中にあります。歴史から成功例と失敗例を学び、これからの時代を生きる中で役立てること。これが歴史を学ぶ意義だと思います。そのことを本書は教えてくれます。
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上巻に引き続き、下巻においても歴史はつながっていることを説明してくれる内容になっている。
ただ事象を記載するだけでなく、なぜそうなったかという原因まで触れているので、様々な気づきを得ることができた。
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かなり勉強になります。新たな発見。読みやすいのが良いです。
難易度 中
感動★☆☆☆☆
涙線☆☆☆☆☆
興奮★★☆☆☆
感心★★★☆☆
伏線☆☆☆☆☆
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主要国のGDPを時代を追ってなぞっていく手法、凄く分かりやすいですね。気候や人口のフレームワークの変化、経済力の推移、そして文化、人。「善悪や好悪を超えてそれなりに安定していたものを壊してしまうことの恐ろしさ」納得。「個々の歪さ、ではなく、全体として見たときに、比較的丸く収まっているかどうか」。。。これですよね。これだけの歴史をこれだけ簡潔に書けるとは凄い。そういう事だったんだー、と頭の中で繋がった喜びも頂きました。