紙の本
マスコミの喜ぶ「絵」になりすぎた林眞須美
2018/11/17 07:35
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオトリさま - この投稿者のレビュー一覧を見る
「和歌山カレー事件は冤罪かもしれない」という話はネットでチラホラとみるようになったが、あまり深く考えていなかった。
この本を読んで「こんな曖昧な証拠で死刑判決が確定してしまうのか」と恐怖を覚えた。
弟4章 虚構 加熱するマスコミが作り上げた格好の犯人像
特に「絵」になりすぎた眞須美の放水シーン がすべてを物語っている
「松本サリン事件」の河野さんと林眞須美を比べ
河野氏も眞須美も消去法で犯人にされ、報道被害にあったが、河野氏はかばってくれる住民もいたが眞須美は地域から浮いていた。
河野氏は視聴者受けするような「絵」は撮られていない
眞須美は「毒婦」である事を印象づけるような「絵」を取られている。
カレー事件の真実はわからないが、眞須美が普段から近隣住民と良好な関係を築いていてマスコミ対応を間違えなければ証拠不十分で逮捕に至らなかった可能性は高いと思う。
人が社会で生きていく上で、「普段の行い」が大切だという事はわかる。しかし、それがこうした形で現れるとしたら公正を欠いている。
紙の本
なにかできることないのかな
2022/10/02 01:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:matilda - この投稿者のレビュー一覧を見る
本読んで、冤罪やろうなぁーと確信しました。
保険金詐欺は悪いことやけど、それはそれで裁かれたらいいし
本文中の林健治さんのことば
あの水かけるシーンの絵は、いかにもカレーに毒入れそうなおばはんにみえますよね。
同じ関西人やからわかるし、ほんまにやってたらこんな言い方しない
詐欺ばっかり何件も起こしてる人が
1円の得にもならん、無差別殺人なんかいきなりするわけないやん
なんで再審とおらんの?
って、ひたすらモヤモヤしました
読む価値はあります
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「平成を振り返る」の映像の中で、久しぶりにカバー写真と同じ写真をみる機会がありました。
たしかに、そういうことがありました。
そして、いかにも怪しくて、いかにも恐ろしいひとが世の中にはいるものだ、と当時思った記憶がよみがえりました。
なぜいま、この題材なのか。
平成を振り返るというわけではなく、しばらくたち、何が真実なのか見直してみる本です。
すると。
えっ?
こんな流れだったっけ?
えっ?
これで証拠になっちゃうの?
えっ?
えっ?
えっ?
これでいいの???
国家権力を行使しているひとの本質も、
叩いていいとなったら、何がなんでも叩く人々も、
悪いヤツらの家だからと落書きをする心理も。
犯罪者の心理を解きあかすのかと思っていたら、ジェンダーの根深さも考えさせられました。
いろいろな意味で、とても恐ろしい本です。
でも、それでも。
「普段の素行」がひとの判断に影響することから自由になれるひとばかりではないことも、自戒を込めて自覚させられます。
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本当にやってるのか、やってないのか。それは本人とやってないのであれば真犯人しか知らない。「怪しきは罰せず」が建前で、法務官僚の出世競争でしかない法曹界の現状であれば、冤罪・一転して無罪は望むべきもない。国民の声という後押しが期待できないこの死刑囚にとっては特に。
死刑確定からの死刑囚とその家族の様子、が少し垣間見えたのは本作での収穫だが、全体的に薄っぺらでとてもノンフィクション作品とは言えない。死刑囚でもその家族でもよいが、誰か一人に焦点をあてて、この事件を別角度から捉えてほしかった。
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内容は和歌山の砒素カレー事件で有罪となってる林眞須美被告が実は冤罪だというもの。
最初は眉唾だと思ってましたが、状況証拠が極めて不十分で、しかも林夫妻共に否定してるという状況を考えると、その可能性も高いのではと思った。
また、事件の杜撰な捜査もさることながら、マスコミの報道姿勢も最初から犯人と決め付けており、怖いと感じた。
ちなみにロス疑惑で有名な三浦和義が彼女の支援者の1人で、獄中訴訟では30件以上勝利しているとか。
ただし、冤罪が証明されるのは難しいだろうなと思うのが以下の3点。
1.それ以前の保険金詐欺事件には関わっていること。
2.周辺住民と折り合いが悪く、マスコミに対しても悪目立ちしてて、何より不細工なおばさんであること。
3.状況証拠が不十分ということは、彼女に代わる真犯人を特定するのも困難であること。
それでも従来のマスコミを信じてた自分を省みると同時に、警察と報道の恐ろしさを感じた。
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真実はどこにあるのか。
謎は謎のままだけど、
愛ある死刑囚の子供と
愛されない一般人はどちらが辛いか。
子供達には幸せになって欲しい。
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飼い犬の毒殺事件や田んぼへの毒混入事件。
カレー事件の影響で全くなかったことになってしまう怖さ。
他の県警との比較で弱い立場にあった和歌山県警。
被告人が刑事に暴力を奮ったことで、死刑にすることが検察側の目的に変わってしまった。
マスコミは全国区にすることで国民の敵を作り上げ、警察にお膳立てをしている。
世論は彼女が死刑でも心が痛まない構造が出来上がってしまった。
犯罪報道のおそろしさに報道する側は気づいているのか。犯罪報道のやり方が、今もあまり変わっていないというのがやっぱりおそろしい。
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「文庫X」を興味深く読めた方なら(比べると薄味だけど)まず間違いなくおすすめです。「文庫X」にもあった杜撰な捜査、作られた証言・前歴、グラつく科学とこれで死刑になっちゃたまらないのオンパレード!真実は分からないものの、読んだ限りだと「よく判決でたなぁ」という感じです。ただ、真須美さんは保険金詐欺で数億円を不正に得ていたという過去があり、近隣住民および世間からの心証が最悪だったので、「文庫X」とは状況が全く違うわけですが。だからといって、ねぇ。とりあえず、最初に死因とされた青酸カリはどこにいったんでしょう。
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厳しい尋問中に刑事を殴って「こんな女は初めてだ、一生刑務所暮らしさせたる」と怒らせたとのことで、そんな感情的な刑事が司法に関わってるということだけでめちゃくちゃ恐ろしいです。
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白黒はわからないし、それにはもちろん杜撰な捜査も関係したのだろう。騒ぎ立てすぎるマスコミもよくないのかもしれないし。だとしても、って感じが否めない。
普段から周りの評判があそこまで悪くならないように、生きようとおもった。
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和歌山毒物カレー事件の冤罪性を告発する本。砒素を用いた保険金詐欺を繰り返していた被告人夫婦のメディアには伝えられなかった素顔に迫る。紛うことなき〈悪人〉がしかしどうして一銭の得にもならない地域の夏祭りに供されるカレーの中へ毒物を入れるのか——。確かに不思議である。
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こういう本を読むと今度は林真須美は犯罪者ではないと盲目的に思いそうになるが、色んな意見を自分の考える材料とし、自分の考えを理論建てて持っていたい。
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netflixでドキュメンタリードラマにしてほしい。
事件当時小学生だったから報道はよく覚えてる。それだけに衝撃
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1970年生まれ、田中ひかる 著「毒婦」、2018.7発行。和歌山カレー事件(1998.7.25、 69世帯の自治体のなかで、4人が死亡、67人がヒ素中毒に陥った事件)20年目の真実とありますが、2006年12月、大阪拘置所で林眞須美被告と面会した著者は、事件そのものではなく被告の母としての顔をテーマに書いたとのことです。なお、林眞須美被告(現在、57歳)は、2000.9最高裁で死刑が確定し、確定死刑囚となっています。
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たしかに動機がわからない事件だ。疑わしくても罰する。「検察側の罪人」を読んだあとなので、検察の思う筋書きに合うように状況証拠が固められた印象も持つ。真実は一体どうなのか。
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マスコミによるイメージ操作がいかに根深いものか。これを読むと林真須美は、おそらくやっていないことが分かる。