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恋人に捨てられたと思い続けた20年,読まなかった残された手紙から知った遅すぎた真実,,,こんなことってある?電話だってあったのだから,このシチュエーションだけは頂けなかった.ただ運河をいく船旅や出会う人々,踊るタンゴの興奮,行き過ぎる風景の美しさや生きること死ぬことの問題など心に響いてきた.
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題名に引かれ、図書館で借りて読んだ。
20年前に主人公ペルデュの元を突然去ったマノン。そのマノンへの思いを20年引きずっていたけれど、マノンが去って行くときに残した手紙を読んで、マノンが暮らしていたプロヴァンスへと向かう。
悪くはないけれど、マノンには婚約者がいて、その婚約者もペルデュも同じように愛していた、2人がいなければだめ、というのは、私には受け入れがたい設定。
ペルデュが営む書店を「文学処方船」、自らを「文学薬剤師」と表現するのが素適。
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セーヌ川に浮かぶ文学処方船。その主ペルデュは、客に合う本を処方して売っている。自分の処方に合わない本は、客が求めても売らないという、ちょっと風変わりな書店である。
ペルデュが住むアパルトマンに、新しい住人がやって来た。彼女の名はカトリーヌ。家具一つ持たずにやって来た。世話好きのマダムたちに言われてテーブルを提供することになっる。そこからひかれあうペルジュとカトリーヌだったが、カトリーヌが譲り受けたテーブルの引き出しから出てきた手紙をきっかけに、ペルジデュは係留していた処方船を切り離し、昔の彼女の住む(住んでいた?)プロヴァンスを目指す。
数十年ぶりに動き出した船に次々と乗船者がやってくる。そしてたどり着くプロヴァンスで待っていたものは…。
なんともステキな恋愛小説。愛すべき登場人物たち。愛すべき本の処方箋。本好きならずとも楽しめる。
作者はフランス人ではなくドイツ人というのも面白い。
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序盤は、読むのがつらくなるような感じでしたが
中盤から終盤になって、どんどん引き込まれていく感じ
です。
訳者あとがきにも書かれてありましたが、一つの楽しみ方
として旅行記として読む感じも後半のプロバンスあたり
からは、Googleストリート見ながら読みました。
サナリー・シュメールとボニューは行ってみたい海外の
一つだと思いました。
恋愛小説・喪失と再生の物語としても非常に面白く、引き込まれていきました。
最後まで読んで、また最初の部分を読み直しました。
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人を愛することの辛さ、素晴らしさが読んでいる間中胸を締め付けました。
いくつになっても愛する人に出会えるし、それはいつ訪れるかわからない!これからの人生がちょっとだけ楽しみになりました。
私にも文学を処方してほしいです。
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自己陶酔感の強い、修飾過多の文章が好みではなかった。比喩もよくわからないものが多く、精査せずにイーメジだけで勢いで書いているような印象を受けてしまった。
フランスの空気を感じられるような風景描写は良かった。
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セーヌ川に浮かぶ舟で書店を経営する主人公。お客さんを会話し、悩みを解決するような本を提案する「処方船」なのだが、自分の悩みは解決しない。ある女性との出会いから、過去の棘を解決すべく、20年ぶりに川を下ることになるが、その旅は意外な出会いに満ちていて・・・。愛の小説とはこういう本を言うのだろう。人生を変えるのは人との出会い・旅・本だというが、まさにそれを小説で味わえる。風景や食べ物の描写も美しく、旅に出たくなる。
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恋愛小説であり、友情物語、生と死、色々な要素がギュッと詰まった小説だ。そして、本に対する愛に溢れた物語でもある。また、フランスを舞台とした美しい風景描写も旅情を誘った。
一言で感想を言い表すのは難しい小説だが、読んでいる最中は心穏やかな気持ちになった。登場人物達も人間味溢れる人ばかりで、物語の展開も自然でいて飽きさせることがなく、楽しく読書することができた。
恋する男女が沢山登場するが、作家が女性ということもあってか、男性の登場人物達が繊細で女々しい感じがして読んでいてもどかしい気持ちになることもあったが、昔感じた感情や記憶が蘇り、懐かしいような気持ちにもなった。
物語の最後はとても美しく、幸せな気持ちになりました。特にマノンの日記に感動しました。
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夏にぴったりの一冊。
フランスの夏を楽しみながら一緒に船で旅しているような気分になれる。
そんなことする?!ってビックリの場面もあるけれど、それはラテン系であるフランス人だから出来ることなのかな。自分には絶対出来そうもない。ハーレクインばりのそんなシーンも楽しめた。
孤独を愛する書店主はまるでわたしのようだった。
けど彼は愛する人を見つけたのね。人生は愛と共にある。
羨ましい限り。
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ブクログのタイムラインで知った本です。
人や人生を愛することに勇気と希望を与えてくれる一冊。
パリのセーヌ川で〈文学処方船〉という名の船の本屋を営むジャンには封印していた忘れたくても忘れられない過去があった。
ひょんなことから知らなかった事実を知り、衝撃を受けるジャン。
彼は発作的に船を出航させる。
スランプ中の若き作家と2匹の猫を乗せて・・・。
ロードムービーも再生の物語も好きなのでこの展開には心躍った。
出会う人々が皆心優しく、少し風変わりで愛しくなる。
お気に入りはスランプ中の若き作家、マックス。
何故か私の頭の中では若き日のベン・ウィショーで脳内再生された。
山椒のようにピリリと効いている猫たちの存在も猫好きとしては嬉しい。
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レビューを拝見して知った本です。
訳者あとがきより抜粋。
今回、翻訳するにあたって精読してみて、ベストセラーになったのもむべなるかな、と納得しました。
一言でいうなら恋愛小説になるのでしょうが、いろいろな読み方ができます。
まずは、肩の凝らない旅行ガイドとして読む方法。
書店に改造した船で、パリから南仏をめざす川の旅。
次は読書ガイドとして読む方法。
主人公のジャン・ペルデュはセーヌ川に係留している船を改造して本を売っている書店主。ジャンには人の声を聴くことで、その人の魂が求めている本を探し当てることができるという特技があります。
三番目は、一番オーソドックスな恋愛小説として読む方法です。
最後は、生と死と再生の物語、人生の書としてこの本を読む方法。
以上抜粋。
訳者の遠山さんは最後の方法が一番好きだとおっしゃっていますが、私は最初、読書ガイドとしてこの本が気になり読みはじめ、旅と恋愛を楽しみ(時に悲しみ、もやもやとし)愛とは何かと考え、やはり遠山さんいわく生と死と再生の物語として読んだときに最も、幸福感を感じ、この本に巡り合えてよかったと思いました。
どうもありがとうございました。
一気に読んでしまいましたが、四回楽しめる、読書を通しての船旅でした。
ジャン・ペルデュの<文学処方箋>には見知らぬ本が結構あるので、何かもし読めそうなものがあったら読んでみたいと思います。
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「書店主」というタイトルに惹かれて手にした一冊。書店や本を題材とした小説となると、つい手が出てしまう。
舞台はパリ、そして南仏プロヴァンス。セーヌ川に浮かべた船に8,000冊の本を積み、悩める人々に合う本を勧める「文学処方箋」の店主ジャン・ベルデュは間もなく51歳。人に本を勧めつつ、ジャンは20年前に恋人マノンが突如姿を消したという事実から立ち直れず、実は彼自身が「処方箋」を必要としていた。そんな中、ふとしたことから、姿を消す直前にマノンが書いた手紙が見つかり、ジャンはマノンの故郷プロヴァンスへ船を出すことにした。
様々な理由で道連れを伴いながらの船の旅は、フランスの町や自然や人々を豊かに描き出し、読者もその道連れにする。旅の途中で停泊した町で本を勧めるのは言うまでもなく、その土地の食材を使って料理までする。さながら、旅行記、読書案内、料理本が程よくブレンドされた恋愛小説と言ったところ。
ベースの恋愛の部分は女性の方が好みそうな展開。男性目線では、ちょっとそれはないんでは?というところも正直あるけれど、長い休み中に浸る小説としては悪くない。
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本好きにとっては、こういうタイトルの本は見逃すわけにはいかないもの。本と人間(本の虫だけでなく)への優しい愛情が伝わってくる。本に出てくる変わった書店の店内や並べてある本を想像しながら幸せになった。笑えるところもちゃんとある。人の気持ちを温かくする本って本当に世界には必要。
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フランスを舞台にした小説だが、著者はドイツ人らしい。どちらにしても現代文学ではあまり馴染みがない。内容は、大好きなロード・ノヴェル(船旅だが)であり、生と死と再生の物語であり、恋愛小説でもある。訳者あとがきが充実しすぎていて、ぼくが読みながら考えたこと、読了しての感想などすべて網羅されてしまっている。何を書いてもあとがきのパクリのようになってしまう……。一言、この本に出会えてよかった!
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(引用)
セーヌ川に浮かぶ船上で、悩める人々に本を“処方”する書店主ジャン・ペルデュ。しかし自身の心の傷は治せずにいた。20年前、恋人が彼の元を突然去ってからずっと、凍りついたままだ。
だがある日、古い手紙をきっかけに、ペルデュは彼女の故郷プロヴァンスへ行く決意をする。書店主とスランプ中の青年作家、本と2匹の猫を乗せた船は、20年ぶりにうなりを上げた………
フランスの美しい川と町を舞台に、いくつもの人生が輝く、世界的ベストセラー。
この本は、わたしが今まで読んだ小説の中で間違いなく一番のお気に入りになりました!!
みんなに読んでほしい!!
まず、言葉の一つ一つが美しくて何度も読み返してしまい読むのにとても時間がかかってしまいました。印象に残った箇所をメモしていたら凄い量になりました。
①本好きにはたまらない設定
主人公ペルデュは船の中に本屋を持ち、訪れた人に本を“処方”していきます。この設定だけでもたまらない!!
この本の中では沢山の小説に触れられているのですが、なんと読み終えた後最後に「ジャン・ペルデュの〈文学処方箋〉」と題したページがあり、【効能】や【副作用】など処方箋になぞらえて本の紹介がされています。
②料理好き、旅好きにもたまらない
ペルデュは〈文学処方船〉で旅をするのですが、それぞれの土地の風景が細かく描写されているので、まるでペルデュと一緒にさまざまな国を旅しているようでした。また、旅の中で出てくる食べ物のレシピがこの本の最後に掲載されています。あの芳しい文章の数々が、自分の手で現実のものにできるなんて……!!
③大恋愛小説
人々の心の傷を癒すために文学を“処方”するペルデュですが、自分の心の傷を癒す方法は分からない。20年以上前に別れ亡くした恋人の***(小説の冒頭では名前すら考えないようにしています)と向き合えないまま彼女と過ごした部屋を閉ざしています。生と死、愛とどう向き合っていくなか、私もペルデュとともに考えさせられました。最後のシーンでは涙が止まらなくてここでも読むのに(良い意味で)時間がかかってしまいました。
また家族愛や友情ほかにもさまざまな愛の形がありましたが、それらについても長い旅の中で答えを見つけていきます。
せっかく凄い量感想書いたのになぜか保存されてないので頑張ってまた書きます。。。