紙の本
読みやすい
2021/05/04 14:39
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投稿者:イ! - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名にもあるように,現代経済学のことが書かれてあって,しかもわかりやすいと思う.内容も豊富であったが,数学的記述はあまりない.
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投稿者:caroten - この投稿者のレビュー一覧を見る
二〇世紀半ば以降、経済学は急速に多様化していき、学問としてはわかりにくさを増したようです。この本は、ミクロ及びマクロ経済学はもとより、ゲーム理論、行動経済学や神経経済学などの大きな潮流を捉え、実験や制度、経済史といった重要な領域についても解説しており、経済学の大きな見取り図を示しています。
紙の本
近年経済論
2018/08/30 16:41
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投稿者:凄まじき戦士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年できたばかりの新しい経済論について語った内容でした。
最新の経済学情報をつかむうえでは役に立つのではないかと思います。
初心者向けの本ではないのであしからず。
紙の本
わかりやすい
2018/08/28 18:24
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投稿者:walkalone - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゲーム理論、行動経済学や神経経済学などの、概念を理解することが、経済を俯瞰的に見るためには、重要だとわかりました。
紙の本
新しい経済学の枠組みを解説した書です!
2018/08/26 11:08
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、新しい経済学の枠組みを分かり易く解説した非常に有用な書です。経済学は20世紀半ばから多様な展開を遂げてきたことはご存じの通りですが、それによって、経済学の根幹が複雑化し、その枠組みが見えにくくなってきていることも事実です。本書は、そうした状況を踏まえ、マクロ経済学はもとより、行動経済学、ゲーム理論、制度経済学といった現代の新しい経済学についても触れながら、その枠組み、構造について解説されています。
紙の本
経済学の「今」を俯瞰するのに適した好著
2019/02/28 22:32
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投稿者:しょひょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店で惹かれて購入。
書名の通り、現代の経済学(20世紀後半以降)の研究テーマをノーベル経済学賞などとともに解説。
経済学については昔ながらの「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」を数十年前に勉強しただけで、行動経済学やゲーム理論などは表面的な知識しかなかったが、本書で大きな流れや関係性が理解できた。
300ページにも満たない新書に広範な内容が詰め込まれているので、1つ1つについて深く学べるわけではないが、教養として経済学を捉える読者にとってはありがたい一冊であり、かなりお薦め。
序章:経済学の展開
第1章:市場メカニズムの理論
第2章:ゲーム理論のインパクト
第3章:マクロ経済学の展開
第4章:行動経済学のアプローチ
第5章:実験アプローチが教えてくれること
第6章:制度の経済学
第7章:経済史と経済理論との対話から
終章:経済学の現在とこれから
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これだけの広い内容を新書1冊ではやはり物足りない感がある。
でも「経済学は役立たない」なんて言ってる人が未だにいる人に本書を見せてあげたい。「あんんたの認識なんて何十年前だよ」
ホモ・エコノミクス万歳じゃないし、市場原理主義者なんていないし
声だけ大きい人に振り回されたくなく、かといって専門書を何冊も読む暇はない方が経済学の先端を概観するのによいと思います。難しいけどね
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囚人のジレンマの例として、気候変動問題で、各国が二酸化炭素の削減に動くかどうか、があげられていました。
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序章 経済学の展開
第1章 市場メカニズムの理論
第2章 ゲーム理論のインパクト
第3章 マクロ経済学の展開
第4章 行動経済学のアプローチ
第5章 実験アプローチが教えてくれること
第6章 制度の経済学
第7章 経済史と経済理論との対話から
終章 経済学の現在とこれから
著者:瀧澤弘和(1960-、東京、経済学)
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なぜか、最近、アダム・スミスを読んで、近代経済学のはじめに立会い、スミス的な自由主義の現代的な再解釈ともいえるハイエクを味わっているところ。(ハイエクは、複雑系とかネットワークとかにつながるアイディアがたくさんあって、すごいよ)
で、そういえば今の経済学って、どうなっていたんだっけと確認のために読んでみた。
かつて、経済学といえば、経済人とか、合理的な利潤最大化とか、市場均衡の話しというイメージだった。
最近は、行動経済学とかいろいろでていて、話しはちょっと変わっていることは知っていたのだが、この本を読んで、その全体像がかなりすっきりと見晴らせた。
学生時代に、経済学の合理的な人間という仮定に強い違和感をもったが、そんなことをいうのは素人みたいなムードがあった。そんなわけで、「経済」について学びたい気持ちはあったが、「経済学」をさらに深めようとは思わなかった。
だが、そういう疑問を持ち続けて、ずっと深掘りしつづけた人たちがいたんだな〜、とその努力に感謝するしかない。
そして、経済学の進化は、単純に合理性→限定合理性→感情みたいな話ではない。それぞれに意味がある。
その中心には、どうもゲーム理論がありそう。
ゲーム理論は、パレート均衡という従来の経済学の概念にナッシュ均衡という概念を持ち込んだが、基本的には合理性をベースにスタートしたもの。合理性をベースにすることで、経済学がよりリアルなさまざまなな課題にアプローチすることを可能にしたんだな〜。
う〜ん、ゲーム理論も一時ハマりそうになったのだが、そこまで深めずに、まあ、そんなもんか、で飽きてしまっていた。ゲーム理論をここまで深く展開してくれている人たちがいたんだとこれまた感謝。
現在の経済学は、「経済学」特有の方法論がある学問ではなく、「経済」という社会現象をあつかう学問で、そのアプローチ方法は、心理学をベースとしたもの、歴史学をベースにしたもの、社会学、哲学をベースにしたものなどなど、いろいろである。
だけど、「経済学」がそういうものと位置付けられるためには、ゲーム理論みたいな、経済学内部での変革がなされていたことが、必要だったんだなと思う。
なにか一つのアプローチだけで経済が理解できる時代は終わったのだ。
そして、それはとても幸せなことだと思ったりする。
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「現代経済学」なんて門戸広そうなタイトルだけど、実際のところぜんぜん門戸広くない。たとえば「ファスト&スロー」を読んで行動経済学に興味持ったくらいでは、ぜんぜん歯が立たない。瀧澤先生、かつ、中公なので、無難なものになるわけないのだが、それにしたってこれはレベル高い。
各章で、マクロ、マクロ、ゲーム理論、行動経済学、実験経済学、制度の経済学、経済史が紹介されるが、初心者向けの簡単な紹介ではない。経済学における各領域の位置づけ、領域間の関連、その領域が抱える課題と展望といったあたりを、それこそ科学哲学や認識論の議論にまで踏み込んで検討する。瀧澤先生らしく、学際的な研究についても広範に渉猟しながら議論を展開していく。本当なら、新書じゃなくてきちんとした単行本で出してもいい内容だと思う。
なので、各領域の基本的なワードと主要な登場人物くらいは頭に入っているひとでないと、議論についていくのはなかなか厳しい。逆にそういう人であれば非常におもしろい議論が多いし、各領域の位置付けや関係の整理になると思う。特に、各章についている理論の系譜図はよくまとまっていて良い。
なお、終章で簡単に言及されただけだが、現実の経済を経済理論が説明するだけではなく、経済理論が現実の経済に作用し規定してしまう、という話題は目からウロコだった。例えば、ブラック=ショールズ方程式がオプションの価格算出の「正解」を与えるわけではないにも関わらず、トレーダーが方程式を共有し、取引の基準として採用することで、市場自体がブラック=ショールズ方程式に合致するように動き出す。それだけでなく、ブラック=ショールズ方程式が仮定していた条件に合致するように、現実の市場制度の整備が進められていった、という話。
現実を単純化して分析するための便宜的なツールに過ぎなかったものが、いつのまにか市場全体の参照点となり、それによって現実の側がモデルに近づき、さらに参照点として強化される。自己成就予言みたいな話だが、正解でもなんでもないものが正解として現実を動かしてしまい、そのモデルに組み込まれていない事象が発生したら市場全体が大きく崩れてしまわないとも限らないわけで、これはなかなか恐ろしい話だなと
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主流派の経済学に関する研究動向が解説されている。著者の関心に沿ってまとめられているが、サブタイトルにあるゲーム理論、行動経済学、制度論、どれももっと学びたいと思った。また、実験経済学や理論と経済史の相互作用についても解説されており、そちらももっと学んでいきたい。
終章で、法則から演繹して実際の現象を説明するような経済学だけではなく、より広い人間科学として経済学が発展していくべきということが述べられている。
個人的には、制度論を一番勉強したい。
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本屋で何気なく目をとめて、興味を惹かれて買った本だったのですが、大正解でした。
僕自身は法学部出身の元公務員なので、あまり経済学はきちんと勉強したことがなく、仕事の必要に応じてちょっとずつかじったり、興味を持って本を読んだりした知識だけなのですが、それにしても最近の経済学はジャンルが分かれすぎてよく判らないという印象をずっと持っていました。
ところがこの本を読んで、いろいろな経済学のジャンルが歴史的にどのように登場し、相互にどのような位置づけにあり、現実の経済状況をどういう問題や方法で分析しようとしているのかということが、実に明解にまとめられており、全体像が実にすっきりとわかりました。まさに、こういう本が欲しかったって感じです。
最終章の、「社会科学は本当に客観的な科学なのか?」という問いに対する説明も、「存在論的客観・主観」と「認識論的客観・主観」という枠組みを使っての説明はわかりやすかったですし、そこから社会科学が人間科学として、単に現象の分析にとどまらず、よりよい社会の実現のためのツールとして発展を遂げるべき(これは筆者の表現ではありませんが)という主張は、非常に共感できるものでした。これは良書です。
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本書は現在の経済学のオーバーフローを提示し、それらに対する筆者の評価を解説したものである。現在の経済学の潮流は多岐に渡っており、これらがどのように派生したのか、互いにどのような関係性があるかなどについて記されている。このような本はこれまでありそうであまりなかったようにも思えるため、個人的にはとても読み応えのある本であった。
なお、本書の内容は、初級のミクロマクロを学んでいないと、理解するのが難しいと思う。加えて、現在の経済学の潮流についても多少なりとも知識がないと、興味の持てない内容となっているかもしれない。
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p.246 科学研究の本質は法則探求ではなく、メカニズムの解明にあるとする哲学者が増えてきた。
p.247 法則という概念が原因と結果に着目するのに対し、メカニズムは何が起こっているのかを知ることを意味する。