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商品説明
オイラーの公式を理解することを目標にした自主学習テキスト。定義を重視する、数値による計算を積極的に取り入れるなどし、丁寧かつ平明に、数学の基礎を徹底的に解説する。〔初版:海鳴社 1993年刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
高校数学を学びながら読まれることをおすすめしたい
2019/03/20 17:39
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:類太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯には「予備知識一切無用」とあるが, 実際は既知としている高校数学あるいは既知でないと読めない部分は多い. e^iπ=−1に至るまでに事実上既知としている高校数学は順に以下の通りである.
・自然数 ・整数 ・有理数 ・無理数 ・実数 ・複素数 ・平方根 ・整数の指数 ・組み合わせの総数nCr ・二項定理 ・総和演算Σが分配できること ・等比数列の和の公式 ・一次不等式 ・二次方程式と二次不等式 ・整式の除法 ・式の展開と因数分解の公式 ・不等式の証明 ・関数の積の微分公式 ・微分の線型性(和の微分が微分の和になり, 定数倍の微分が微分の定数倍になること) ・1からnまでの自然数の和の公式Σ(k:1→n)k=n(n+1)/2 ・数列および関数の極限についてのはさみうちの定理(はさみうちの原理) ・無理数の指数 ・弧度法 ・二重根号の外し方
また, 関数f(x)をfと略記したり, オイラーの公式のさらなる説明では実際には複素平面を知らないと理解できない箇所もある. さらにその先では平面ベクトルや行列を既に知っていないと理解しにくい説明もある. オイラーの公式の行列表現を提示するためだが, 本書はe^iπ=−1までと附録のみでも価値があり, オイラーの公式の行列表現は知らなくても良いであろう.
ただ, 高校数学を学んだばかりの人や高校数学を学んでいる人が学習参考書などを参照しながら読むと, オイラーの公式, 特にe^iπ=−1に至るまで様々な話題に触れつつ楽しみながら理解できると思う. ちなみに最短でオイラーの公式が理解できるのは青チャート数学3のコラムである. 余談ながら青チャートは純粋に数学としておもしろい話題がコラムに度々載っているので高校数学の参考書は青チャートがおすすめである.
本書の特徴は, 数学的に興味深い話題がこまめに書かれてあること, 数学用語の英訳が併記されていること, 具体的な数値による計算例を積極的に取り入れていること, 関数の定義が検定教科書や学習参考書と異なること, 附録に重要かつおもしろい話題が多くまとめられていること, である.
本文には, ラマヌジャンが発見した有理数と冪根でπを近似する公式もいくつか書かれてあり, これらはe^iπ=−1並みの美しさはある. 附録には, 自然数の素数判定法, 素数定理, ピタゴラス数, フェルマーの最終定理, 三次方程式の解の公式, 事実上の四次方程式の解の公式, 二次方程式が実解を持つ確率, 殆んど整数に等しい無理数たち, 代表的な無理数が無理数であることの初等的な証明など, 手元に置いておきたいくらい数学的に惹かれる内容が豊富である. 多くの図説は理解の助けになるだろう. 自然対数関数lnを不定積分ln(x)=∫(1→x)(1/t)dtで定義しつつも指数関数の逆関数であることが明確であり, 三角関数を, π/2未満の実数に対してほぼ三角比と同様に定義し, π/2以上の実数に対しては加法定理の計算結果をもって定義しているのは特徴的である. またオイラーの公式の導出はマクローリン展開による方法だけではなく微分方程式による方法も併記してあるのも他書にはない特徴であり良い点である. なお, 本書の三角関数の定義は, 解析学において関数や作用素の定義域を拡張していく際に現れる考え方に直結しているので重要である.
ちなみにe^iπ=−1だけではなく, これと同じくらい美しいi^i=1/√(e^π)も詳細な数値を込めて書かれてある. また, 黄金比(1+√5)/2と円周率πと自然対数の底eを連分数により結びつけるラマヌジャンの公式も実にすばらしい.
高校数学を学んだばかりの人や高校数学を学んでいる人にぜひおすすめしたい. 参考書や附録を参照しながら読むと良いであろう.
紙の本
楽しい時間が過ごせます
2015/03/03 12:34
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴの - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学好きな高校生に、お勧めです。
私が、高校生時に、このようなステキな本に出会っていたら人生が変わっていたかもしれません。
ワクワクする時間が欲しい方に、お勧めです。
内容は高校数学レベルですので、受験勉強の邪魔にはなりません。
大学に入学し、より高度の数学を学ぶ楽しさを期待させるものです。
また、「新装版前書き」の最後に「高齢者の自学自習に際し」とあるように、私のような高齢者でも、久しぶりに数学で楽しめました。
高校時代に戻ったようでした。
紙の本
数学科入学前に
2018/09/01 08:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:fumar - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分が数学科に推薦入試で11月に合格してから入学までに読んだ本です。
25年前に読んだものですが今でも出版されていることに驚きます。
それだけ売れている本なのだと思います。