紙の本
中華の本格ミステリ。
2019/12/03 17:05
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めは取っ付きにくいが、ページを繰る内に、繰り広げられる漢詩や中華の古代祭祀の話に引き込まれていく。
作者が男性と読後に知った。確かに主要登場人物の少女たちに感情移入はしづらい。だが、この時代、この国とは違う価値観、道徳で生きている人間ゆえに、突き動かされる感情が特殊なのかもしれないと思わせるところは成功。
極端に走りやすい年頃でもある。
紙の本
懐かしい新鮮さ
2019/07/28 07:00
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投稿者:か - この投稿者のレビュー一覧を見る
書き方は、読者への挑戦状とか、しばらく前の日本の推理小説の形態を思い起こさせる感じで懐かしい。肝心の謎解きは、時代や国の違いもあるのだろうが、しっくりこなかった。
電子書籍
中華なミステリ小説
2019/03/05 08:46
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人がかいた「それっぽい」中華小説ではなく、ちゃんと中国人が書いた中国古代を舞台にした小説。それだけで楽しめました。ただ、私はミステリに興味がないので、謎解き方面は今ひとつでしたが、それ以外の部分でも十分おもしろかったです。というか、古典の部分は一度では理解できなかったので、もう一度か二度詠みたいです。
紙の本
入り込めなかった
2018/12/08 14:00
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代中国の祭祀などとても興味深いが主人公の葵がとにかく可愛いげのないいじめっ子気質で感情移入できなかった。
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ここのところ人気が出そうな気配が漂っている華文ミステリがポケミスに登場。帯文が三津田信三だったw
ちゃんと『読者への挑戦状』も挿入されていて、古代中国という舞台設定やポップカルチャー的なキャラクター造形だけでなく、かなりちゃんと『本格ミステリ』のお約束を踏襲している。巻末のあとがきで著者本人も麻耶雄嵩と三津田信三からの影響を明言しているが、本格ものの系譜としてはやはり同じルートにいるように感じる。やや三津田信三寄りかな?
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国内ミステリしか読まない読者が、海外ものに手が出ない理由はこれか…というものをいろいろ味わった。男女の区別がつきにくい、そもそも名前が覚えられない、解決に、その国の文化や迷信などの理解できない心理的なものを必要とされては、読者への挑戦は無理すぎ。(解説に、詳しい予備知識は必要ありません、ご安心を。とあったが、よほど中国文化に馴染みのある人でないと無理では?)
さらに著者も若く、その感性で前漢時代を舞台に書いているので、アニメっぽいところもありで混乱。全体的に百合っぽいし。
最後に明かされる動機のあまりといえばあまりな理不尽さに敬意を表して星3つ。裏表紙に問題作の文字がなく、三津田信三、麻耶雄嵩の影響…とかあると読みますって。
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初めて読む中国ミステリ、しかも時代は前漢。
数ページ目で漢籍の引用が長々と出てくるは、屈原(はるか昔漢文の授業で習った)の生涯と作品についての解釈が出てくるは、で最後まで読み通せるか不安になったが、引用や注釈は気にしないようにすればストーリーは複雑ではない。
ディクスン・カーを読んできている人なら驚くようなトリックでもない。
探偵役の於陵葵(おりょう・き)とワトソン役観露申(かん・ろしん)どちらの少女も好きになれない。
何かというと罵り合い頬を張り飛ばす、これは中国では友情表現なのか?
葵の、召使い小休への態度はツンデレというしかないし、若さと愛情ゆえに招いた結果というにはあまりにも救いのない結末で、解決のカタルシスもない。
後書きで作者が「漢籍とアニメ的なキャラクター表現への情熱を割愛したくな」かったと語っているのを読んで、彼女たちに感じた違和感とはまさしく「アニメ的」だったからなのか、と納得した。
「人物が描けていない」などと言うつもりは毛頭ないし、それを評価の基準にする気もないが、「アニメ的な」キャラクターが登場する作品は、私好きじゃないです。
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意外に読みやすく、しかも、本格ミステリーだったので星は5つ。その時代の女の子の立ち位置や家族の関わりなど理解できた。
と、それよりもやっぱり、ミステリー感が素晴らしかったので。最後まで楽しめました。
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まずごめんなさい。百合は響かなかった…
アニメ的少女の表現は好きだ。
前漢時代の歴史的背景や説明が長い。勿論必要不可欠だが。
それを超えたら…
読者への挑戦状。本格ミステリだ!!
ホワイダニット、ダイイングメッセージの扱いが素晴らしい!!
また新しい本格ミステリの時代がきたように感じた。
華文ミステリの草分け的作品になるはずだ。
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前漢時代の中国を舞台にした本格ミステリ。細々した風習の部分を読むのも楽しいし、女子がんばれ物件としても、とても好きな作品。
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中国ミステリーということで若干の不安もあったものの
そんなに違和感なくミステリーとして読めた点は良かった。
漢詩が多く出てくるのでそこで戸惑うこともあると思うけど
一番難しいのは舞台となっている前漢時代の
ものの考え方・価値観を理解することかもしれない。
自分にはそこが一番きつかった。
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華文本格ミステリ。前漢時代を舞台にした、とある一族の少女たちを描いた物語。
中国の文化や歴史、詩や書物に慣れ親しんではいないので、詩文等の出典等に詳しくなくそのあたりでやや拒否反応が出かけましたが(漢文の授業を思い出した……)。ばりばりの本格ミステリなので、ミステリファンはがんばって読みましょう(笑)。
少女たちの友情というには辛辣だけれど、なんともいえない濃密な人間関係。彼女たちに課せられた苛酷な使命。そんな中で起こった事件と、その動機。あまりにも凄絶なある種の愛情。それを悲劇といってしまうのはたやすいけれど、それだけでは片づけられないなあ。せめて残された彼女たちの未来に希望があれば、と切に思います。
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中国前漢時代の少女たちを描いた本格ミステリ。
かつて国の祭祀を担った名家、観一族の春の祭儀を目前にひかえて当主の妹が殺され、しかも犯人は消えたとしか思えない状況だった。観家に滞在していた豪族の娘、於陵葵は当主に頼まれて事件の解決に挑むが…
前漢というまったくなじみのない時代背景と、漢籍の蘊蓄が手強いが、少女たちが生き生きと描かれている(キャラ的にはあまり好きになれない人が多かったけど)ので読み進むことができた。古の女性にしてはみんな学があるし物事をしっかり考えていることに最初は驚いたが、教育を受けるかわりに人生を捧げなければならない使命がそれぞれにある境遇なのがわかって納得した。
トリックよりこの時代ならではの動機と、それに至る心理が読みどころ。
それにしても男性陣の影が薄すぎる気はする。
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中国人作家による華文本格ミステリ。
日本の本格ミステリを読んで影響されたと著者あとがきに書かれているが、確かにトリックや犯人限定の論理に、日本人作家に通じる物が窺えた。読者への挑戦状が二度入るのもフェアプレイを強調していて悪くない。
でも、やはり読み難さは弱点だろう。訳者が注釈を度々入れて読者に理解しやすくさせてはいるが、漢詩や宗教の難しい表現にお手上げになってしまい、その間に伏線が張られていても読み飛ばしてしまった。
多分じっくりと読んだ人は傑作との評価をするだろう。私は出来なかったが、この作者の短編なら読んでみたいと思った。
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時代背景や引用される数々の漢籍…。そこから醸し出されるこの作品の世界観が目新しい。ただ…それだけかもしれない…。