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商品説明
【ドイッチャー記念賞(2018年)】資本主義批判と環境批判の融合から生まれる持続可能なポスト・キャピタリズムへの思考。マルクスのエコロジー論が末節ではなく、経済学批判において体系的・包括的に論じられる重要なテーマであると明かす。【「TRC MARC」の商品解説】
2018年度ドイッチャー記念賞(Deutscher Memorial Prize)を日本人初、最年少受賞。期待の俊英による受賞作邦訳増補改訂版。資本主義批判と環境批判の融合から生まれる持続可能なポスト・キャピタリズムへの思考、21世紀に不可欠な理論的参照軸として復権するマルクス研究。
マルクスのエコロジー論が経済学批判において体系的・包括的に論じられる重要なテーマであると明かし、またマルクス研究としてだけでなく、資本主義批判、環境問題のアクチュアルな理論として世界で大きな評価を獲得。
グローバルな活躍をみせる著者による日本初の単著です。
スラヴォイ・ジジェク 斎藤幸平のKarl Marx’s Ecosocialism(『大洪水の前に』の英語版)は自然の中に埋め込まれた人間を考えるための最も一貫した最新の試みだ。
マイケル・ハート(デューク大学) 気候変動とグローバルな環境危機に対峙しようと決意するなら、資本の批判が必ずや中心的課題になることが今日ますますはっきりとするようになるなかで、より多くの研究者や活動家たちが環境問題にたいしてマルクス主義のアプローチを採用するようになっている。この素晴らしい本によって、斎藤幸平はエコロジカルな資本批判というプロジェクトのために多大な貢献を成し遂げているが、それは、マルクス自身が経済学批判をその生涯にわたる、体系的なエコロジカルな分析に結びつけていたことを示しているからである。この惑星を大洪水から救いたいなら、もう一度マルクスに立ち返り、マルクスを読み返さなくてはならない。
※ドイツ語版
»Natur gegen Kapital: Marx' Ökologie in seiner unvollendeten Kritik des Kapitalismus«, Campus, 2016
※英語版
»Karl Marx’s Ecosocialism: Capital, Nature, and the Unfinished Critique of Political Economy«, Monthly Review Press, 2017
※韓国語版
<마르크스의 생태사회주의> 추선영訳, Secondthesis, 2020【商品解説】
目次
- はじめに
- 第一部 経済学批判とエコロジー
- 第一章 労働の疎外から自然の疎外へ
- 第二章 物質代謝論の系譜学
- 第二部 『資本論』と物質代謝の亀裂
- 第三章 物質代謝論としての『資本論』
- 第四章 近代農業批判と抜粋ノート
著者紹介
斎藤 幸平
- 略歴
- 〈斎藤幸平〉1987年生まれ。大阪市立大学経済学研究科准教授。日本MEGA編集委員会編集委員。2018年ドイッチャー記念賞を受賞。
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マルクス思想の展開
2023/02/22 08:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:魚太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
マルクスの警告、「大洪水よ、我が亡き後に来たれ!これがすべての資本家、すべての資本家種族のスローガンである。」これが、本書の題名の由来である。グローバル化した資本主義の行き着くところに、大洪水が必ず訪れる。マルクスの物質代謝の亀裂論が理論的にそれを証明しようとしている(されている)。その大洪水の前になすべきこと考えるべきことがあるだろう。マルクスへの回帰は単なるブームではない。近年刊行されている膨大なマルクスの抜粋ノート、メモ書、自家用本への書き込み(MEGAとして刊行されている)に、新たな研究の光が当てられている。「マルクスへ帰れ!」という合言葉は単なる回顧ではなく、未完であった「資本論」の刊行後のマルクス思想のさらなる分析研究であり、まったく新しい展開なのである。150年以上前にマルクスによって、現代においてようやく唱えられ始めた環境破壊の危険の原点が考察されている。150年も人類はいったい何をやっていたのかと、マルクスから叱咤されそうだ。一般人にはマルクスを最初からすべて読むことは難しい。斎藤幸平氏の研究により、斎藤幸平に咀嚼され創造されていく「マルクス思想」を我々に提示してもらえるなら、これほどありがたいことはない。