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地下道の鳩 ジョン・ル・カレ回想録 (ハヤカワ文庫 NV)
謎に満ちた作家、ジョン・ル・カレが、その波瀾に満ちた人生と創作の秘密を語る。イギリスの二大諜報機関MI5とMI6に所属していた事実、詐欺師だった父親の驚くべき実像など、貴...
地下道の鳩 ジョン・ル・カレ回想録 (ハヤカワ文庫 NV)
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商品説明
謎に満ちた作家、ジョン・ル・カレが、その波瀾に満ちた人生と創作の秘密を語る。イギリスの二大諜報機関MI5とMI6に所属していた事実、詐欺師だった父親の驚くべき実像など、貴重な秘話が満載。【「TRC MARC」の商品解説】
諜報機関でのキャリア、詐欺師の父親の人生、スマイリーを始めとする登場人物のモデル、サッチャーなどの要人との出会いをも語る!【商品解説】
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どこまで本当か
2023/01/28 11:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
元スパイにしてスパイ小説の大家であるル・カレの回想録。その人生がそのまま小説のようなものであるが、また元スパイだけあってどこまで本当のことを語っているのか、嘘はついていなくとも語っていないことがあるのではという感覚もつきまとう。『ジョン・ル・カレ伝』と合わせて読むとなお面白い。
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「何よりも、われわれは勝利した。歴史を書くのはわれわれだ」?
2023/06/14 19:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ル・カレによると「何よりも、われわれは勝利した。歴史を書くのはわれわれだ」そうなので、WW2当時のドイツの情報工作を「ナチの謀略」であるかのようにこき下ろしている。という事は身元不明の死体に偽造書類を持たせてドイツ軍に捕獲されるように流すのは死者への冒涜じゃないわけだ。
「ラインハルト・ゲーレンとナチスの秘密警察」には驚いた。ル・カレによると陸軍参謀本部東方外国軍課はゲスターボに所属していた組織だったのだ!となるとゲーレン将軍は陸軍の軍人ではなくて、警察かSS(または双方)の将軍だという事になってしまう。シェレンベルクなら「まだまし」なので混同している可能性はあるが、彼でもゲスターポとの関係を出したら、?だ。ゲーレンを「ヒトラーのたいして優秀でもないスパイ組織のリーダーであり、怒れるソ連から逃げていた男」とこき下ろすより感情を捨てて正確に書くべきだ。
「カナリスは根っからのナチス党員」だそうだ。彼は1944年(1945年は死刑になった年)に逮捕されるまで海軍の軍人なので入党出来るのか?
ゲーレンとカナリスを「裏切り者」だとヒトラーの崇拝者のように罵倒するのは、「ナチの将軍や提督」なら酷評すればいいのだろう。「何よりも、われわれは勝利した。歴史を書くのはわれわれだ」なんだから。思い上がったものだ。これでいくと彼の思考なら戦時中の日本の情報担当者は「天皇の軍隊による侵略戦争の手先」にしか解釈出来ないだろう。
15章で紹介されている1971年刊の本はバーーゾウバーの「復讐者たち」とそっくりで「CIAの前身のOSSで働くかたわら、ハガナーというユダヤ人の軍事組織のために、イスラエル建国前のパレスチナに違法な武器を送っていた」という人物の本のようだ。つまりル・カレはOSSが戦後すぐに解散した事を知らないのだ。おそらく「復讐者たち」を読んでいないのだろう。この1971年刊の本は「復讐者たち」に出てくる「ナチ・ハンター」の1人がある事ない事を大袈裟に吹聴したのでなければ「復讐者たち」を元にしたフィクションだという可能性が高い。
この程度の「分析」しか出来ない人物がいてはMI6がKGBに浸透されるんだなぁ、と思ってしまった。
この版元から「復讐者たち」と第一次中東戦争を書いた「おおエルサレム!」が出ていたのに、こういう程度の低い本が出た事には呆れてしまう。やはり「ル・カレ先生の自叙伝」で?