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無敵のハンディキャップ 障害者が「プロレスラー」になった日 (ちくま文庫)
著者 北島行徳 (著)
【講談社ノンフィクション賞(第20回)】障害者同士のプロレス、さらには障害者対健常者のマッチメイクで、「清く正しい」障害者像をひっくり返し、世間の度肝を抜いた障害者プロレ...
無敵のハンディキャップ 障害者が「プロレスラー」になった日 (ちくま文庫)
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商品説明
【講談社ノンフィクション賞(第20回)】障害者同士のプロレス、さらには障害者対健常者のマッチメイクで、「清く正しい」障害者像をひっくり返し、世間の度肝を抜いた障害者プロレス団体「ドッグレッグス」の、汗と涙と笑いの快進撃を描くノンフィクション。【「TRC MARC」の商品解説】
「障害者も健常者も同じ人間」。そんな空虚な幻想が健常者の無関心を誘い、障害者の苦悩を呼ぶのなら、ぶちこわすしかない。障害者同士のプロレス、さらには障害者対健常者のマッチメイクで「清く正しい」障害者像をひっくり返し、世間の度肝を抜いた「ドッグレッグス」、汗と涙と笑いの快進撃を描くノンフィクション。ちくま文庫化にあたり、20年後の新たなあとがきを加える。解説 齋藤陽道【商品解説】
著者紹介
北島行徳
- 略歴
- 1965年、東京生まれ。91年、障害者のプロレス団体「ドッグレッグス」を旗揚げし、代表に就任。毎日新聞社学生新聞部「毎日中学生新聞」の契約記者を4年間務め、97年2月よりフリーランスになる。98年、処女作『無敵のハンディキャップ』で講談社ノンフィクション賞を受賞。小説、ノンフィクション、漫画原作と幅広く活動する中、ゲームシナリオも手がける。主な著書にノンフィクションの『ラブ&フリーク』『弾むリング』、小説の『バケツ』『サークル』、漫画原作に『ハマトラ THE COMIC』など。
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2018年のマイベスト
2019/01/12 13:02
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投稿者:ちぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
障害者と、彼らを支えるボランティアの世界は、清く正しく美しい善意の世界。でも、著者がボランティア活動の中で目の当たりにしてきたのは、健常者と同じように、女性や酒に目がない人もいれば、お金に汚い人もいる、という現実。善意の世界にいることで、こうした現実に目を塞ぎ、思考停止に陥っているのではないか。こう思った著者は、障害者プロレスという手段で問題提起を行うに至る。
健常者が「障害者の気持ちになって」と言うのは傲慢であり、一方、周囲の健常者の保護を受けながら生きている障害者が「健常者が理解してくれない」と嘆くのは甘えであると斬り落とす。障害者と健常者の理想的な関係とは何か?という問題に模範解答などない。それでも、お互いが生身の人間であることを受け止め合うことで重い扉は開くはず、という著者の強い思いは、障害者プロレスの描写から熱く強く伝わってくる。
21年前に出版され、長らく絶版だった本書を復活してくれたちくま文庫に感謝。