紙の本
官僚という社会階層を描く1冊
2020/06/19 20:45
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投稿者:もちお - この投稿者のレビュー一覧を見る
元官僚である著者による官僚の実態と社会における位置づけに迫る一冊。徴税はしたがるのにそれを戻すのはとてつもなく労力をかけさせる官僚の生態は紛れのなく、課税権を持つ新しい社会階層なのである。官僚たちの夏という、日本人に影響を与えた官僚の生態を説明した点も面白い。
紙の本
エリート層こそ外国人人材をいれるとよい
2019/02/06 08:41
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投稿者:tomoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
競争なき特権階級、倫理観の欠如。
特に小泉政権以降の政治家や官僚に対して、感じていることを言い表してくれた言葉である。大企業の幹部も同様ではないか。
外国人人材の受け入れはワーキングクラスが中心で、企業幹部でもまだ少ないし、官僚や政治家は論外だ。だが、ここにこそ外国人のエリート層を入れると競争が生まれるのではないか。
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官僚の思考ロジック・最近の社会事象・著者の考察の3つがほどよいかたちでブレンドされている良書。
内容としてはある程度旬のあるものなので、興味のあるかたはお早めに目を通しておくと良さそう。
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高柳芳夫 今だから言おう、影を裁く日
2018/8 インドネシア バスケ問題
ジャカルタ特別州で買春は犯罪 刑事事件の容疑者
普通ならば、4人に自首をすすめ、弁護士を紹介し、現地の司直の判断を仰ぐはず
4選手を帰国させたJOCの判断はインドネシアの主権を完全に無視した話
沖縄で犯罪を起こした米兵が、日米地位協定によって保護されていることを利用してアメリカに帰国したら刑事責任を追求されないことと変わらない
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難関試験を突破したひとにぎりの超エリートが、政策を作り、政治を動かし、実質、国家を「統治」している。どんなに不祥事を起こそうと変わることのない「全体の奉仕者」の実態とは何か?官僚の裏も表も知り尽くした著者の実体験にもとづく究極の官僚論。
佐藤さんの文章はとても読みやすくて、なかなか普段新書を読まない私でもすらすら読めました。普段官僚とは程遠い仕事をしているので、いまいちキャリアとノンキャリアの違いすら分かっていませんでしたが、住み分けができているから争いは基本的に起こらないという話は興味深かった。自分の仕事でも同じような感じなので、なるほどなと。本来は国のために奉仕するはずが一部の誰かのために頭を下げて働く人になっているという指摘に、このままでいいのか、この国の未来はどうなるんだろうかという不安が強く残る。
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政治家が官僚の存在意義をどのように定義するか,に左右される.その政治家は国民が選んでいるのだから,もし官僚の行為が横暴だというのであれば,それは国民の選択眼に責任があるという論になろう.結局,いかに掟があろうとも,霞ヶ関や永田町とは国家国民の文化レベルを如実に映す鏡でしかない.
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官僚論 良くあるジャンルだが最近の霞ヶ関の劣化は注目
特段の目新しい発見はない 佐藤優氏の著作に多い
多作で、教養深いが、これはという切り口は少ない
安倍政権について
積極的評価より安定志向の評価 民主党政権の学習効果
「反知性主義」(p50)
客観性や実証性を無視もしくは軽視して、自分が理解したい形で世界を理解する態度
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・なぜ安倍内閣がこれほど強力なのについても説明がある。
その大きな理由の一つとして、2014年内閣人事局設置より、首相官邸が官僚の人事権を握ったとがある。
・外務省については
参考図書:清武英利「石つぶて」
・「第二官僚」の出現
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元外務官僚の佐藤優さんによる官僚論。官僚の住む世界・組織の論理や、政権と官僚の関係が時代によって対立したり融和したりというのがよく分かります。安倍政権が長期政権になっている理由も分かるのです。
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【迂回路の先に】用語としては多用されるものの、実際に社会でどのような位置を占めているかについては把握が難しい「官僚」。近年になって現れた「第二官僚」という概念を用いながら、その実態を明らかにすることを試みた作品です。著者は、作家として活躍する元外交官の佐藤優。
日本人があまり語りたがらない「権力」というものが、現代日本の那辺にあるかについてとことん考え抜かれた一冊。官僚の思考法をなぞりながら、今日の日本政治がどのように変遷を遂げているかを知ることができます。
〜この本のいちばん初めに「官僚にとって、今の日本くらい統治しやすい国はない」と述べました。それは「第二官僚にとって」というのが私の見立てです。「第二官僚」に魅力を感じている次代の政治家や官僚が、いずれは「模倣」しようと考えていても不思議ではありません。〜
薄いですが読み応えは十分☆5つ
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統率者が当事者能力を失い、権力が下降すると複数のローカルルールを組み合わせる必要があり、全体像が大きく歪む。という権力構造については今後考察してみたい。
あとはオウムの死刑執行は天皇の赤子から天皇の官吏への移行であり、「平成のことは平成のうちに」という「国家の都合」であり、恣意的になされたものであるという指摘は盲点であった。こういう事にオカシイと気付く能力がないとイケナイ。が、その事に対する国民の反発は殆どなかったので、いちおう主権者としての統治は利いているという事にはなるのだろうが、国民の側ももうちょっと勉強をする必要があるのかもしれない。でなければ、感情や情緒によって国家運営がなされていくことなりかねない。
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国家は社会に対して支配力を行使する、その実務を担うのが官僚。
社会の側にいる人たちが働いて得たお金を強制的に税として収奪して見せかけの再配分をしてくっている人々。
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久々の佐藤優
2018年には、自筆サインも頂いちゃったんで
その直後に出版されたとあれば
読むよねぇー 笑
本書は
①こんなに統治しやすい国はない
②死んだふりを続ける外務省
③官僚たちのローカルルール
④第二官僚の誕生
⑤無意識の中のケガレ祓い
⑥官僚とは何か?
以上の6章にわたって熱弁されとります
佐藤氏の書籍に関しては
結構な数読んでいるので
言ってることは大体一緒かな (^-^;
ここ数年に関していえば
外交関連よりも、教育に関心があるようです
目まぐるしい変化をしていく国際社会の中で
日本国家が生き残っていくためには
教育によって、若い世代を鍛えていくという方向に
シフトせざるを得ないと
母校の埼玉県立浦和高校で
総合科目を担当しているようで
いずれは、官僚となる人材が出てくるのではないかと
ある意味、野心を燃やしております
2018年も
数々の不祥事がありましたが…
役人の不祥事は
何も今に始まった事ではないと
netの普及によって、瞬時に情報が拡散するだけで
本質的には、同じような不祥事を繰り返していると
何故この様なコトが起こるかというと
キャリア官僚の多くは
子供の頃から勉強して、進学校から
東大法学部へ進むのが王道
国家公務員採用総合試験に合格し
府省の採用面接を経て振り分けられる
キャリア、ノンキャリア共に
一旦採用されると、重大な刑事事件でも起こさない限り
安泰な役人生活を送るコトができるという
役所内の流動性が低くなることによって
共通の価値観が生まれ
ローカルルールが誕生すると
昔からよく言われている
自殺の大蔵(財務省)
汚職の通産(経産省)
不倫の外務
三省がそれぞれ
どこに神経を尖らせているかというコト
逆に、それ以外だったら
大目に見てもらえるというのである
官僚は年次が全てである理由にも触れられていて
「エリート集団の中で、激しい競争をされると
人材の潰し合いになって、組織とし機能しなくなる」と
何とも釈然としない世界である
直近の話題では
モリカケ問題や、財務事務次官セクハラ問題
文科省の学術政策局長による、不正入試見返り事件から
防衛省の、自衛隊日報問題など
古くは、大阪地検特捜部の
フロッピー改ざん事件まで
確かに、優秀な頭腦を持った大人が
何ともお粗末なコトをしてるんだと…
日本中の国民が呆れ返るのも無理はないね
ましてや
外務省のラスプーチンといわれ
知の巨人とも言われている
佐藤氏からしたら
残された人生を、国際政治に捧げるより
未来を作る、若者たちの教育にシフトするというのは
苦肉の策だね
#佐藤優
#官僚の掟
#外務省のラスプーチン
#知の巨人
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●佐藤さんの著者の中ではちょっと精彩を欠くというか、切れ味が少ない。
●なんだか尻切れ蜻蛉みたいな終わり方だし、全体的にくどいし、何を言いたいのかイマイチね…
●前にも階級論で本を出していたけど、それよりは全然平易で読みやすい。
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元外務官僚の佐藤優が、官僚の実態について書いた一冊。
元官僚だけあって、その言説には説得力があった。