イノベーションデザイン 博報堂流、未来の事業のつくり方

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▼本の内容
・どうすればイノベーションを実現できるか？に様々な事例を紐解いて答えようと試みている本。
・イノベーション・プロセスを図化した“スパイラルツリー”に基づいて、それぞれの具体事例とヒントがまとめられている。

▼思ったこと
・まえがきにもあえて書かれているが、非常に読みにくい構成の本。この本自体に主張はなくわイノベーション当事者が読むべきヒント集として考えた方が良い。
・冒頭で示されるスパイラルツリーがこの本の最大の価値。あとは気になるパートの事例だけ読めばいいと思う。
・博報堂の本だから仕方ないが、随所に感じる“博報堂自慢”がちょっとつらい。もう少し客観的に手口を語ってほしかった。

▼気になった言葉たち
・「なりたい未来」と「持続的成長」
・「四半世紀単位で、文化の設計は、絶対にできません。」
・「PRは、面を削り出して多面体にしていく。」
・「人は何も与えられなくても、環境があれば動き出す。」
・「いかに社会課題を解決する仕組みを自走させるか？」
・二宮尊徳「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」

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■印象に残ったこと
＜博報堂Aさん＞
ある博報堂の方が何を代理しているから不明瞭だから広告代理店と呼ぶのが嫌で広告会社という言い方にしていたとのこと。
あるとき、投資家から「未来を代理するのが広告代理店。広告会社が担っている責務はあなたたちが思っている以上に大きい。広告コミュニケーションは生活者の日常生活をどういう潮流に乗せるかに影響するから私たち広告会社の人間が変わっていかないと、社会も変わっていかいかない」といわれた。
それ以来すべての仕事の中で「未来をつくる」という意識を持ち続けなければならないと考えるようになったとのこと。

→世の中の動きに少しでも寄与できるのが広告代理店の良いところ。
広告ビジネスということ以上に、やれることは想像以上に広い。自分の価値を狭めず、大きな目的をもって仕事に取り組んでいきたいと思った。
未来をつくるということは未来を予想することでもある、未来に対してどんな空想を描けるか、その発想力が必要そう。。。世のなかの流れに敏感になってひたする妄想し続けることが必要ではないか？そう改めて思わされた。

＜博報堂Bさん＞
「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」
二宮尊徳の言葉。社会課題を解決するインフラとしてのビジネスの実現。
広告事例：注文を間違える料理店。
協賛パートナーは協賛としてではなく、意義あるプロジェクトに参加するという姿勢。

→社会課題の解決と利潤を生むことどっちもなくてはならない視点だと思いました。
それが昔から言われていたんだと。本質的なことで大切なことだと思いました。
モノの豊かさだけでは本物の豊かさを得られない時代で、自分の行っていることがソーシャルグッドになっていることの視点がより必要になりそうだと感じた。

■良くなかったところ
博報堂グループの事業紹介・サービス紹介をいろいろ詰め込んだ印象。ファインディングスがあまり感じられないような章もあった。

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博報堂の新規事業に対する様々な取り組み事例集
博報堂に関しては詳しくなれるし、新規事業に関する発想法なども参考になるかもしれない
広告代理店の枠組みを越え、事業にも取り組んでいるので
非常に魅力的な会社だと思う
事業を始めたり、自分の仕事の流れで何か行き詰まったら、この本の何かの事例がヒントになるかもしれない

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未来の事業の作り方が考え方だけでなく、そのイノベーションを起こした当事者へのインタビューも交えて掲載されている。