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紙の本
アンダークラス 新たな下層階級の出現 (ちくま新書)
著者 橋本健二 (著)
就業人口の15%が平均年収186万円。「アンダークラス」という階級に属する人々はどのように生きているのか? 若者・中年、女性、高齢者とそれぞれのケースにわけ、調査データを...
アンダークラス 新たな下層階級の出現 (ちくま新書)
アンダークラス ──新たな下層階級の出現
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商品説明
就業人口の15%が平均年収186万円。「アンダークラス」という階級に属する人々はどのように生きているのか? 若者・中年、女性、高齢者とそれぞれのケースにわけ、調査データをもとにその実態を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
就業人口の15%が平均年収186万円。この階級の人々はどのように生きているのか? 若年・中年、女性、高齢者とケースにあわせ、その実態を明らかにする。【商品解説】
就業人口の15%が平均年収186万円。この階級の人々はどのように生きているのか? 統計データをもとにその実態を明らかにする。【本の内容】
著者紹介
橋本健二
- 略歴
- 〈橋本健二〉1959年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。早稲田大学人間科学学術院教授。専門は社会学。著書に「階級都市」「「格差」の戦後史」「階級社会」など。
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拝金主義が行き着いた先
2021/06/23 14:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
拝金主義が行き着いた先は、資本主義の負の側面の強化であり、陰湿な搾取構造の深化だった。搾取する側は、今や一握りの資本家ではない。一般労働者も搾取する側に回っているという事実を本著では様々なデータを紐解いて解説している。正規と非正規の溝は広がり続け、アンダークラスという社会階層を生み出した。利権にまみれ、アンダークラスに手を差し伸べようとしない政治の責任はもちろんだが、私たち一人ひとりの心の中に寒々とした風景が広がっているのではないか。先の見えない不安から今の自分の立場を死守したいという願望が、この社会にアンダークラス層を生み出したのではないか。
「アンダークラス層がこのまま放置されるなら、日本社会は間違いなく危機的な状況を迎えるだろう」
「失業者・無業者をくわえれば就業可能人口の二割近くにも達する人々が、不安と苦痛に満ちた人生を送るような社会は明らかに病んだ社会であり、それ自体で社会は危機的な状態にあると言わねばならない。」
「アンダークラスの問題は、他人事ではない。なぜなら「新しい階級社会」の構造が今のままである以上、誰かがアンダークラスにならなければならないのであり、誰がアンダークラスに転落しても不思議ではないからである。いま私たちがそうなっていないのは、ただの偶然にすぎない。」
アンダークラスの問題は、どこか遠くの話ではなく、くらしと地続きの問題なのである。