読割 50
紙の本
精神現象学 下 (ちくま学芸文庫)
長大な遍歴のすえ、人間はいかにして「絶対知」へと到達するのか? 人類知の全貌を描いた、西欧近代の高名な哲学者ヘーゲルの主著を平明な語り口で訳出。「精神現象学」中の名言を集...
精神現象学 下 (ちくま学芸文庫)
精神現象学 下
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:3,740円(34pt)
- 発送可能日:1~3日
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
長大な遍歴のすえ、人間はいかにして「絶対知」へと到達するのか? 人類知の全貌を描いた、西欧近代の高名な哲学者ヘーゲルの主著を平明な語り口で訳出。「精神現象学」中の名言を集めたフレーズ索引も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
人類知の全貌を綴った哲学史上最大の快著。四つの原典との頁対応を付し、著名な格言を採録した索引を巻末に収録。従来の解釈の遥か先へ読者を導く。【商品解説】
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
原文の明晰さを甦らせる翻訳
2018/12/18 13:17
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ponto - この投稿者のレビュー一覧を見る
本下巻に収められた最後の2章(「宗教」「絶対知」)は、従来の邦訳で読んでも十分におもしろい。いっぽうこれまでとりわけ難解に感じられたのは「精神」章だった。しかし、熊野訳であらためて同章を読み、霧が晴れるようにその議論の全体像を見通すことができた。頻出するタームがコンテクストに応じてていねいに訳しわけられていること(むしろこれが原文を精確に再現する効果を高めている)、練り上げられた訳文、いくつかのパラグラフごとに置かれた端的な小見出しのおかげで、一気に読むことができたおかげだと思う。この新訳には訳者による本文解説は含まれておらず、読解に関してはこれを読者に委ねる方針を取っている。いっぽう、数パラグラフごとに入る小見出しが、簡単な要約の役割を果たす。巻末には小見出し一覧が索引として置かれているので、後から複数箇所に繰り返し現れる共通論旨(たとえば、カテゴリーやことがらそのものをめぐるそれら)をたどる際などに便利である。この翻訳によって新たに教えられたことがとても多く、今後も長く参照していくことになりそうである。
紙の本
ヘーゲル独自の理論を述べた難解で有名な名著です!
2020/04/16 10:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、観念論の立場に立ち、意識から出発しながら、弁証法によって次々と発展を続けることによって現象の背後にある物自体を認識し、主観と客観が統合された絶対的精神になるまでの過程を段階的に記述したヘーゲルの代表的著作です。カントの認識と物自体との不一致という思想を超克し、ドイツ観念論の先行者であるフィヒテ、シェリングも批判した上で、彼独自の理論を打ち立てた初めての作品として知られ、難解ではありますが、多くの哲学者に影響を与えた貴重な名著です。ちくま学芸文庫では、上下巻2巻シリーズで刊行されており、同巻はその下巻です。「死を避け、荒廃から身を清く保つ生命ではなく、死に耐え、死のなかでおのれを維持する生命こそが精神の生命である」という彼自身の言葉の中に彼の思想が詰まっているとされる名著を新訳で読んでみられては如何でしょうか。