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商品説明
大日本帝国憲法制定の裏には、大隈重信・福澤諭吉と、伊藤博文・岩倉具視の熾烈な主導権争いがあった。その裏で井上毅が暗躍し…。帝国憲法と日清開戦の謎に迫る。『週刊ポスト』連載の単行本化第24弾。【「TRC MARC」の商品解説】
日本はなぜ“眠れる獅子”に勝てたのか?
『週刊ポスト』誌上で四半世紀にわたり連載中の、作家・井沢元彦氏による歴史ノンフィクション『逆説の日本史』。単行本最新刊となる24巻では、明治新政府の骨格とも言うべき大日本帝国憲法の制定から、我が国初の国会開設、そして“眠れる獅子”清国との戦争に勝利し台湾統治に至るまでを読み解きます。
第一章では、伊藤博文・岩倉具視ら維新生き残りコンビが、憲法制定にあたって対立した大隈重信・福澤諭吉の早慶連合を葬った“奥の手”とは何だったのか? そしてその陰で暗躍した「明治国家形成のグランドデザイナー」井上毅とはいったい何者か? など、帝国憲法にまつわる秘話を解説。
続く第二章は、帝国議会の“手強さ”に手を焼く伊藤が打った対抗策と、その議会が紛糾・空転し続けていたにもかかわらず日清開戦に踏み切った謎に関する再検討です。
最後の第三章では、日清戦争で日本が勝利したことにより引き起こされた朝鮮、清国の改革運動、さらに下関条約の結果植民地統治することになった台湾について考察します。
極東の小さな国ニッポンが世界の表舞台に躍り出た明治中~後期を痛快な“井沢史観”で切り取る、歴史ファン待望の一冊です。【商品解説】
目次
- 大日本帝国の構築3
- 第一章/帝国憲法と教育勅語――知られざる「陰のプランナー」
- 「歴史学の三大欠陥」がもたらした“徳川綱吉はバカ殿”という誤解/日本歴史学界が陥る「滑稽なまでの史料絶対主義」/「飛鳥時代」というおかしな時代区分を放置し続ける歴史学者たち/「日本史の呪術的側面の無視ないし軽視」という大欠陥/「安土桃山時代」を「織豊時代」と言い換える姑息な態度/「歴史学界は誤りを犯さない」という権威主義的驕り/大日本帝国憲法制定の伏線となった政府内対立「明治十四年の政変」/陰謀の名手による「でっち上げ」で罷免された大隈重信/岩倉具視の最大の敵「早慶連合」/岩倉・伊藤連合が「大隈の陰謀」を阻んだ絶妙な一手「国会開設の勅諭」/「プロシア派」の勝利を確定させた「明治十四年の政変」の主役・井上毅/「圧倒的不利からの大逆転」の裏に隠された黒田清隆との取り引き/「帝国軍」を議会のコントロールから切り離すために出された「軍人勅諭」/「絶対的権力は絶対的に腐敗する」という人類の常識/武士出身の大隈と福澤はなぜ朱子学の洗脳から逃れることができたのか?/徳川家解体に最後まで反対した山内容堂は「賢侯」に非ず/大隈・福澤と岩倉の対立点に見られる西欧の「民主主義」に対する理解の差/井上毅がプロシア流法律学に「転向」した本当の理由/条文で国民の「信教の自由」の権利を明確に認めていた大日本帝国憲法/井上にカルチャーショックを与えた「日本ハ仏教ヲ以テ国教ト為シヘシ」という提言/「不平等条約の改正」が目標だった「憲法制定」/「神道は宗教に非ず」という奇想天外かつべらぼうなアイデア/帝国憲法において「宗教的概念をすべて超越した絶対的な存在」とされた天皇/「皇室典範」はなぜ「法律」では無いのか?/明治天皇による「国民よ、勉強せよ」というメッセージ/二千年以上続く男尊女卑の壁を打ち破った「教育勅語」の歴史的評価/「歴史の極意」を理解するために知っておくべき「アントニーの法則」/教育近代化に貢献し日本を変えた「教育勅語」の功績/外国人の名前表記に一貫性が無いちぐはぐな歴史教科書/「大成功」を収めた帝国憲法がその後国を破滅に導くことになった「大誤算」
- 大日本帝国の試練1
- 第二章/条約改正と日清戦争への道――「文明と野蛮の対決」のリアル
- 幕末・明治の日本人が朱子学によって「優越思想」に染まっていった「皮肉」/明治最大の課題「不平等条約の改正」を目論み繰り広げられた「鹿鳴館外交」/大隈重信が条約改正の突破口に考え出した「外国人判事の登用」という奇手/海外から高く評価され条約改正交渉に有利に働いた大審院判決/日清戦争に絶対反対の立場を貫いた「ブレない男」勝海舟の信念/条約改正反対派に利用された勝の「建白書」/伊藤博文にとって最大の政治的誤算となった「帝国議会」の手強さ/アジア最大の巨艦を見せつけるためにわざと日本に寄港した清国北洋艦隊/戦争を止める具体的手段として認知されていた「議会における戦費の否決」/日本史上初めて力を持つようになった「民意」と「世論」/「条約励行論」よりはるかに現実的とされた「条約破棄論」/反発する議会に対し伊藤が繰り返し使った「伝家の宝刀」とは?/父の幽閉による一家困窮と脱藩――幸福では無かった陸奥宗光の生い立ち/条約改正の必要性を知らしめた英国人船長による日本人乗客置き去り事件/防穀令事件で外交的勝利を収め条約改正交渉を任されることになった「陸奥外交」/法治国家としての信頼を揺るがした「ショウ事件」という大事件/暗礁に乗り上げた条約改正を強引な「日清開戦」で成功させた陸奥の「正義」/日清戦争勝利の結果日本が得た「莫大な利益」とは何か?/伊藤首相に日清開戦を決意させた「不平等条約解消」という使命感/硬骨の士であった大院君が日本と共闘した大きな理由/戦意高揚に使われた「日本一有名な二等兵」木口小平/帝国陸軍の悪しき伝統「補給軽視」が生んだ日清戦争戦死者第一号/部下の反乱に勝手な敵前逃亡――軍律の不徹底が招いた清国軍の敗北/ただの一発も命中しなかった「三景鑑」自慢の三十二センチ砲/日清戦争が「文明と野蛮の対決」であることを裏付ける二つの逸話/軍歌『雪の進軍』に見られる帝国陸軍の構造的欠陥と傲慢さ/「朱子学国家」清国の手の内を読んで講和交渉に勝利した伊藤・陸奥コンビ/朱子学的視点から「化外の地」台湾の割地を認めさせた日本/日清戦争と列強による清国分割の呼び水となった「三国干渉」/「大勝利」に熱狂する国民が大日本帝国のその後の進路に与えた決定的影響
- 大日本帝国の試練2
- 第三章/台湾および朝鮮統治――「同化政策」の成功と誤算
著者紹介
井沢元彦
- 略歴
- 〈井沢元彦〉1954年愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業。作家。TBS報道局記者時代の80年に、「猿丸幻視行」で第26回江戸川乱歩賞を受賞。
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真相が判明したら、歴史が変わるだろう。
2020/04/29 22:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:FA - この投稿者のレビュー一覧を見る
「天皇絶対」というのは帝国憲法が作った概念ではない。この憲法はそれを追認強化しただけだ。これは江戸時代以来、吉田松陰らを経て日本人の心のなかに確立していた信仰なのである。ならば、その「絶対者の命令」いや「おさとし」として「国民よ、勉学するのだぞ」と、国民にメッセージを与えればいい。それが教育勅語なのである。
この教育勅語、私読んでみました。至極もっともで素晴らしい内容です。これを批判する人、読んだことないんじゃない。それとも、この真逆の世の中にしたいということなのか。
だったら、批判する人は要注意人物であることを名乗ってしまっていることになる。
ひとつ気になった話。「日華事変では、軍が憂慮するほど厭戦気分が国内に充満しながら、臨時軍事費を打ち切ることによって戦争を終わらそうという発想はどこにもなかった。一体この戦費は、だれの責任で支出したのか。その人間こそ最大の戦争責任者の一人だが、戦費支出の戦争責任は未だに究明されていない。
この視点は新鮮だ。真相が判明したら、歴史が変わるだろう。