- カテゴリ:一般
- 発売日:2018/11/30
- 出版社: 駒草出版
- サイズ:21cm/231p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-909646-11-8
読割 50
紙の本
奉納百景 神様にどうしても伝えたい願い
著者 小嶋 独観 (著)
こんな祈願法見たことない! 錆びたハサミ(縁結び)、釘を打った男根(浮気防止)、紙で作ったスマホ(祖霊送り)…。日本各地の一般にはあまり知られていない奇妙な奉納習俗と、そ...
奉納百景 神様にどうしても伝えたい願い
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商品説明
こんな祈願法見たことない! 錆びたハサミ(縁結び)、釘を打った男根(浮気防止)、紙で作ったスマホ(祖霊送り)…。日本各地の一般にはあまり知られていない奇妙な奉納習俗と、その理由や起源を豊富な写真と共に紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
寺社に奉納される「不思議な“呪物”」の真実
あなたはこんな奉納物、見たことありますか!?
錆びたハサミ[縁結び]、釘を打った男根[浮気防止]、女性の髪の毛[病気平癒]、花嫁人形[幼年で亡くなった息子へ]、御神木に打ち付けた鎌[子宝祈願]、朱塗りの猿[安産祈願]、ハシゴ[おねしょ封じ]、紙で作ったスマホ[祖霊送り]……
232ページオールカラー、写真多数。
日本全国84箇所の「知られざる奉納習俗」を、現地取材の臨場感とともに綴る。
【メディアで続々紹介!】
「朝日新聞(書評)」2019/2/2、「産経新聞」2019/2/10
「週刊朝日(グラビア)」2019年2月8日増大号
<目次>
第1章 縁結びと縁切り
縁切り・縁結びをつかさどる姥神様/日本最恐の縁切りスポット/神木に鎌を打ちつける祈願作法 …ほか
第2章 なんでも供養
屠畜された魂を弔う極彩色の山/「鮭千本供養」へ駆り立てる人間の業/身寄りのない墓石が蝟集する奇景/最果ての神域に集められた“神様の墓場” …ほか
第3章 病と奉納
手型、足型を神に差し出す/「病の根を切る」鎌の奉納/「手の病」の神として崇められた平将門/刀を捧げて咳止めを祈願する聖地 …ほか
第4章 生贄という作法
離島の神社に積まれた大量の“鹿の角”の謎/3000の黒髪が捧げられた奇跡の聖水/山の神に捧げられた無数のシシ骨 …ほか
第5章 生と性 -生命誕生の神秘と畏れ-
犠牲となった若き御霊に捧げる男根群/真っ赤なお股の「下の神」の由来とは/男根に釘打ち浮気止め祈願 …ほか
第6章 死者供養の諸相
死者の赴く山で展開される追悼の流儀/新仏のためにお札を貼って回るフシギな習俗/大霊場に奉納される知られざるモノたち …ほか
第7章 あの世への想像力
「理想の死後世界」を描き奉納する習俗/亡くなった子のために奉納される冥婚絵巻/奉納人形による死後の仮想結婚
第8章 意味の地平線を跳び越えた文字たち
度肝を抜く「めめめめめめめめめ…」の呪願/憑依霊の正体が明かされた?卒塔婆/見る者を異次元へと誘う謎の文字群 …ほか
第9章 稲荷信仰の裏側にあるもの
赤鳥居と「お塚」が無数に織りなす信仰の坩堝/GHQをもビビらせた稲荷神の霊験/神社の規模を超越した鳥居パワー …ほか
第10章 時代とともに変化する奉納物
願いはただひとつ「宝くじ当籤」!! /インスタ映えする多彩な「くくり猿」/ヤンママ風にデコられたおっぱい絵馬 …ほか【商品解説】
著者紹介
小嶋 独観
- 略歴
- 〈小嶋独観〉ウェブサイト『珍寺大道場』道場主。神社仏閣ライター。著書に「珍寺大道場」「ヘンな神社&仏閣巡礼」「考える「珍スポット」」など。
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紙の本
人生観、死生観まで考えさせられる。
2018/12/03 09:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学の時代といわれながら、「御朱印帳」を手に神社仏閣を訪れる人は多い。四国八十八か所巡りの全国版とでもいうべきか。
単なる、オタクの世界での御朱印集めだけではないものがあるのでは。
本書のページをめくりながら、人の願い、祈りは様々。
そして、それが、独自に存在していることに大きな驚きだった。表紙の写真からして、ご神木に鎌が撃ち込まれた物。誰が、どんな願いで、いつ、こんな風習になったのか。
哀れだったのは、食肉牛として飼育された牛の鼻輪が奉納されている写真。牛の生命をいただいて、人は生きている。欧米では「アニマルウェルフェア」といって、家畜をストレスなく、そして、無用な圧力をかけない。死に尊厳をという思想が広がっている。
しかし、日本では、さらに、それを上回る「奉納」という形での尊厳が続けられている。この山となす牛の鼻輪の写真は、世界に発信して良い。生き物の生命をいただくということ。それに対する感謝の念を抱いていること。これは、クジラ漁で生計をたててきた漁師たちが「クジラ塚」を立てて、慰霊するのと同じだ。
人間は死ねば、墓場へ行くと思うが、その墓石の墓場があることにも驚く。
物質的に、豊かに、欧米に追い付け追い越せで生きてきた近代の日本人。
しかし、人間は死ねば、自然に還る。死生観というものを振り返らせる一書でもある。文章、写真から、著者が何を読者に訴えているのかを感じ取れる。