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商品説明
多彩な荷物に対応するために、機関車や貨車、ダイヤ編成、施設に工夫を施し、「安全・正確」な輸送を実現しているJR貨物。旅客鉄道とは異なるサービス、輸送パターン、施設など、JR貨物にまつわる謎を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
梅原淳
- 略歴
- 〈梅原淳〉1965年東京生まれ。三井銀行、月刊『鉄道ファン』編集部などを経て、鉄道ジャーナリストとして独立。著書に「JRは生き残れるのか」「定刻運行を支える技術」など。
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紙の本
貨物列車の魅力が分かる一冊だった
2019/03/25 19:13
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひかっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は鉄道に関してたくさんの知識を持っていましたが、貨物列車については貨物時刻表くらいしか知識を得ることができる本がなかったので、この本の発売を知り立ち読みしてから買いました。特に、運転技術や、運賃の支払い方法など、今まで知らなかったことも載っていたので、貨物列車により興味を持つことができました。貨物列車について知りたい人は、ぜひこの本を読んでみてください。
紙の本
鉄道貨物輸送の舞台裏の概要がわかる
2019/01/31 15:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
貨物列車に関連する機関車、貨車、ダイヤ、運賃の仕組み等を概説した書籍である。鉄道貨物を対象にした書籍で、これまで言及されてこなかったと思われる興味深い内容、例えば、鉄側有蓋車と鉄製有蓋車の違い、貨物運賃の計算方法、貨物運賃値引きの実態、貨物運賃は貨物到着後の後払い、貨物運賃支払いの滞納、貨物列車に添乗できる付添人、不通区間に備えてJR貨物は2区間の航路を所有、膨大なコンテナの運用方法等が盛り込まれている。「貨物列車の世界」(交通新聞社)と併読すれば、より理解が深まるであろう。ただし、青函トンネル内の新幹線最高速度、貨物列車の運転方法である「圧縮引き出し」、長尺レール運搬貨車の記述等に若干の誤りが散見される。
紙の本
貨物
2020/02/23 16:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
1 機関車について
機関車は、ELとDLに分けられる(SLは出力が低く、煤煙をまき散らすため、現在では貨物輸送に使用されず、専らイベント用である。)。前者は直流用のEF210が主力だが、北海道新幹線とも共用の青函トンネルを走るための交流用であるEH800や交直両用である必要のある区間を走行する際(常磐線,東北線,IGRいわて銀河鉄道線,青い森鉄道線の墨田川-青森信号場間や山陽線,鹿児島線の幡生-福岡貨物ターミナル間を中心とする関門トンネルを含む区間)に使用するEH500も活躍している。また特徴的なのは貨物電車のM250系だ。非常に高速な運転が可能だ。後者は非電化区間だけでなく、貨物駅での架線がない場所でも活躍できる。
2 貨車とコンテナ
貨車の主力は高速走行が可能なコンテナ車だ。現在も製造されているのはコキ107形とコキ200形だ。液体を運ぶにはタンク車が活躍する。かつてはワム80000形などの有蓋車が主役であったが、JR貨物は1両も保有していないなど現在では下火である。コンテナはJR貨物所有のものと私有のものがあるが、JRコンテナでの最多は12フィート級の19D形である。コンテナには大きさだけでなく、冷却できる冷凍コンテナなど様々な種類がある。
3 貨物列車
貨物列車には2つの形態がある。コンテナ列車と車扱列車だ。主流派前者だが、後者にも需要はある。なお、車扱は貸切車扱いの略だそうで、貨車を1両貸し切ったという意味だ。
車扱列車でも双方向輸送が行われているものがある。碧南市駅と東藤原駅を碧南線,JR貨物武豊線,東海道・関西線,三岐線で結ぶものだ。いなべ市の太平洋セメント藤原工場で産出される炭酸カルシウムを排煙脱硫剤として使用するため中部電力碧南火力発電所へ運び、火力発電所で発生する石炭灰をセメントに混ぜると耐久性と耐水性が増すために、それをセメント工場へ運ぶのだ。なお、碧南市駅と碧南火力発電所とは約6km離れていて、中電輸送サービスのトレーラーで輸送している。一方の東藤原駅は専用側線が工場内まで伸びているようだ。
4 運転技術
この項は、文字だけでは理解しにくいと感じる。やはり図などを多用して説明すべきだろう。
5 ダイヤと車両運用
やはり、貨物列車は旅客列車の合間に運行する必要があるため、ダイヤなどは難しいものとなる。特に混雑区間は旅客列車の邪魔にならないようにしなくてはならず大変だ。
6 貨物駅
自身で動けない貨車を扱うには、貨物駅で入換動車が必要だ。DE10形やDE11形、HD300形のような大型のものもあるが、DB500形などの小型のものも活躍しているようである。
7 運賃
荷物の輸送は鉄道だけでなく、トラックや船、航空機など競合がいる。鉄道輸送の価格はそれらと比較してどうなのかが知りたかった。
8 未来
国内の貨物輸送における鉄道のシェアは、トン数で0.9%、トンキロで5.1%とのこと。自動車と比べて小回りは利かないことや船舶ほどの大量輸送ができないことなどの不利な点はあるが、速達性や定時性に優れているという特徴がある。スピードアップに関し、最高速度を上げることは困難だ。カーブや勾配の多い日本の鉄道は速度の上げ下げにかかる時間を短縮する中速域でのスピードアップが効果的で、加速度向上は困難だが、減速度の向上には期待できるようだ。特にブレーキ装置の根本的変革(自動空気ブレーキ装置から旅客電車の多くが用いている電気指令式空気ブレーキ装置への転換)はいつか実現してほしい。
無人運転に対してはJR東日本が意欲的だ。独立した路線でなく踏切があるのがネックだが、これに対応できれば旅客輸送も貨物輸送もさらなる飛躍が期待できる。