紙の本
父と娘の弾丸ツアー
2020/10/28 23:05
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
破天荒な父・ネイトの熱量と引き合うかのように、逞しくなっていくポリーは魅力的です。無法地帯と化した西部の風景と、現実のアメリカ社会を重ね合わせてしまいます。
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これはヤバイ!俺的に涙腺崩壊する美しいシーンがテンコ盛り。堪らない!ネイトの決意、ポーリーの健気さ、これはツボにハマりまくった愛すべき一冊に。
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あらゆるギャングから命を狙われる男と、その娘が過酷な環境で急激に成長してく姿を描く
解説にあるように「子連れ狼」「レオン」やタランティーノ感があり
(冒頭の刑務所内に居るギャングの総長から親子の「抹殺命令」が下るあたりの描写とか)
テレビドラマの脚本家出身(最近多い)の場面切り替えつつテンポよく進む。親子として歪な形ではあるけど絆が育まれていく感じと、隣り合わせの乾いた暴力世界が良い。
ギャングから命を狙われているので「早く安全な状態になって欲しい」と願いつつ「読み終わるのがなんかさみしい」という妙な心地よさ。
映画化されるらしいので、観ます。
余談:「ネイト・◯◯スキー」と聞くとC.J.ボックス「ジョー・ピケットシリーズ」の鷹匠ネイトが思い浮かぶので、読みながらややイメージを引きずった。
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砂漠の荒野で裸エプロンでメタンフェタミン調理するのって『ブレイキング・バッド』が流行らせたの? それともアメリカンクライムの常識なのかな?
そんな感じのザ・アメリカ産クライムものって感じの小説。
刑務所帰りパッパが弱っちいJCの娘を迎えにくるオープニングから、ギャングとのドンパチ、修羅場を経てだんだんタフになっていくJCガール、時にホロっとくる父娘の絆……ちょっとでも気になるフレーズがあったらきっと楽しめるはず。
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アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)新人賞受賞作品。早川書房は海外作品の受賞作品を半年から一年くらいで日本語版にして出版してくれる稀有な版元である。中でもポケミスは早撃ちにかけては名の知れた叢書なので、ぼくは八割方は読んでいる。新たな作家に出会うことも多い。本書デビューとなったこのジョーダン・ハーパーみたいな活きのいい作家と。
少女が犯罪者の父親と逃亡し逆転勝利を、目指すロード・ノヴェルである。のっけから彼等の殺害指令が全米に出される。超重警監房にいる犯罪グループのボスから発される。少女は、父親と同じ拳銃使いの眼をしている。海ではなく川のように青い眼を。
作者はテレビドラマ作家だそうで、小説の展開もなるほどスピーディーで心地良い。ノワールで、クライムで、バイオレンスでありながら、熊のぬいぐるみを手放さない少女の成長物語でもある。
巻末解説によると、インスピレーションを受けたのは『子連れ狼』『ペーパームーン』『レオン』作家としてはジェイムズ・エルロイ、コーマック・マッカーシー、クエンティン・タランティーノだそうだ。笑いたくなるほど納得。推して知るべし。
犯罪に無縁の人はおよそ出てこない。はぼすべての人物が堅気ではない作品世界で、一番不似合いだったのが主人公の少女ポニーだ。もちろん主人公は彼女。拳銃使いの父親の隣、助手席でタフに育ってゆく彼女の変貌ぶりこそが、この作品のすべてを駆け抜ける魅力である。
時に美しく、時に容赦のない文章が、アメリカ西部の荒野を縦横に切り取ってゆく。薄手の本ながら密度の詰まった重量級の傑作としてインパクトを与えてくれること間違いなし、請け合います。
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アクション小説。
レオンみたいな。
お父さんが物騒な人だと娘も物騒になるお話。
でも超人的な活躍する訳でもなく、地に足のついた娘の活躍&成長でした。
映画になるのね?見たいかも。
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「その娘への正式な青信号を点す」
出獄間際、ギャング組織と敵対してしまった父ネイトは、ギャング組織により家族もろとも処刑命令を下される。
彼の娘ポリーは父ネイトとお気に入りの熊の人形とともに果て無き逃避行に巻き込まれていく。
血と暴力、父の葛藤、少女の成長。様々な要素を詰め込んだ傑作。
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クマのぬいぐるみを持った,金星から来た11歳の女の子ポリー.刑務所から出てきたばかりの父親とともに命を的にした逃避行.だけど逃げるばかりでなく撃って出るところ,ハラハラドキドキしどうしの250ページだった.映画を見ているようにテンポよく物語が進みまた人物も手触り感のある表現で的確だ.守られているばかりじゃない11歳の女の子の面目躍如の活躍に興奮した.
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おもしろかった。ほんとにこの一言に尽きる。
おもしろかった。
テレビドラマみたいだなと思ったら、脚本家の方の小説だった。だから魅せ方がうまいんだなぁ。
まさにアメリカ的なエンタメ小説。
しかもこの作品は全米図書館協会が「YA世代に薦めたい大人向けの本」に贈るアレックス賞を受賞したらしい。日本でなら絶対にありえない選書。こういうところ、アメリカって寛容ですきだなぁ。
日本はこういう犯罪満載のフィクションをヤングアダルトに薦めないもん。
でも、ほんとうに連続テレビを一気に見終わった時くらい満足できたし、ポリーもネイトも大好きです。
あと、もちろん、熊も。
「本物じゃないけど、真実」
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とてもテンポの良いノワール。小学生の女の子が犯罪者の父親と逃亡するうちにどんどんアウトローに育っていくのだけど、落ち着いて考えれば、かなり無茶な話。でも、僕の場合はまあ気にせず軽く楽しめた。
ハリウッドなら軽めのアクション映画にしてしまうのだろうが、希望はもっとハードが良いなぁ。例えば、ブラッドダイアモンドみたいな。ハッピーエンドじゃないとこちゃんと見せて欲しいかな。
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父娘クライムアクション。
ム所の中のギャングボスの側近を殺したことで家族もろとも処刑命令を下されたネイトが娘ポリーと闘う。
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はい面白いです。最高です。
パパと娘の逃避行。生きるために、守るためにギャングに立ち向かうクライムノワール。血と暴力には熊のぬいぐるみがお似合いだぜ!!
父親の覚悟により娘は変貌していく。拳銃使いの娘へと。娘は相棒となる…娘を鍛え上げることで親子を取り戻していくのだ。成長の物語であり家族の絆の物語でもある。場面転換がとにかく素晴らしく、登場人物もすぐ把握できる。異常にすっきりしたリービタリィ海外苦手な人もおススメです。
保安官が好きでねぇ。トンプスン読んだからかもしれないが狂ってるやつほど正義に偏りがあってぶっとい芯のある生き様がいい。とにかく読もう!こりゃあ傑作だ!!
作者が影響受けたもの。
『ペーパームーン』、タランティーノ、エルロイ…もうお判りだね?
(どストライク
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面白くて一気読み。著者は脚本家で初の小説だそうだが、なるほど読み手をダレさせないスピーディな展開で、長さもほどほど、リーダビリティ抜群だ。あ、とは言ってもギャングものを好まない人や、物理的に「痛い」描写が苦手な人は別だが。
ギャングから暗殺指令の対象とされた男が娘を守ろうとする、その設定自体に目新しさはないが、これを娘視点で書き、しかも「無垢で守られるだけの娘」にしなかった。そこが実に良い。これ、娘のポリーを主人公にしてシリーズ化できそう。当然のごとく映画化が決まっているようだが、父のネイトは誰がやるのかな。ちょっと楽しみ。
詳細な心理描写があるわけではないのに、登場人物それぞれの個性がくっきり立ち上がってくるところがすばらしいと思う。脇役である警官もチンピラも大物も、みなに存在感がある。邦題がちょっと昔風なのもクールだ。
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出獄直前に、闇の世界を牛耳る組織の幹部を殺してしまったことから、男は自分だけではなく家族の命をも狙われることになる。元妻とその夫は無残に殺されたことを知った男は、11歳の娘を連れて逃亡する。
まあ、プロットはこんだけで、あとは2人がいかに立ち回り生き延びるかという興味に尽きる。でもキャラクター造形が上手くて飽きさせない。タイトルの「拳銃使い」はやや大袈裟に過ぎる気がした。
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ポリーが学校で自分はユダヤ教徒だと嘘を吐いたと知った時の、ポリーの母の反応が好きだ。いいお母さんだったのにね。ポリーの成長物語。ちょっと先行き恐ろしいが。ポリーこそ「恐ろしい子」by月影千草。大好きな『メンタリスト』の脚本家か。面白くて当然。