紙の本
生きることは楽じゃないけど生きてみようという気持ちになる一冊
2019/03/31 18:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自殺がテーマだが、読み終わると前向きな気持ちになっていた。
重病を抱えながらも前向きに生きている方の話であった、『自分のなかで生きる手ごたえっていうものがあれば、別にその人がどんな状況であろうが、人にどう言われようが、思われようが、関係ないんですね。そういうものが、ちょっとでも感じられたら、もう十分。』という言葉にすごく励まされた。
なりたい自分をもつことは必要かもしれないが、理想の自分になれていない自分に対して苦しみを感じる時、無理せずに自分のできる範囲で生きていけば良いんだと思えた。
この本では他にもたくさんの素敵な言葉に出会えた。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
そこまで暗い雰囲気にならずにさらっと読むことができるシンプルな文章になっていたので、思ったより読みやすい。
投稿元:
レビューを見る
死ぬことと生きることは対であって、死んでしまうと生きられないし生きてるうちは死ねない。両方をいっぺんにすることはできない。でも、生きてるから死を感じられるし、死があるからこそ生きることに対して真摯に向かいあうことができる。生を真剣に考えるには、死を身近に置くことも大切なことだと思った。
いかにして生きるか。生きていくのか。改めて真剣に考えたい。
投稿元:
レビューを見る
冬休みの課題図書(のはずだった)『自殺会議』読了。
末井さんの文章は優しい気持ちになれる。凄く良い、ひとりになれる読書というか。
読書って行為が一人でするという事もあるけど、色々と解きほぐされてちゃんと一人になれるのが心地良い。死にたくなったら、本を読めば良いと思う。僕はそうします。
#読書 #自殺会議 #末井昭 #朝日出版社
投稿元:
レビューを見る
『自殺』の続編。
自殺というテーマについて、母親がダイナマイト自殺した著者が、色んな人をインタビューした一冊。
前作と違い、色んな人の話なのでさらにまとまりがなかった。
投稿元:
レビューを見る
とても興味深い本。面白く読んだ。坂口恭平さんとかべてるの家の向谷地さんとか、わたしが興味をもっている人やことが登場(坂口さんのお話の中では稲葉俊郎さんが出てきたり)。つながっている。
東尋坊の茂幸雄さんのことは全然知らなかった。話している声が聞こえてくるほど臨場感があって、読んでいて本当に面白かった。岡映里さんのお話も面白かったな。彼女は、自殺をしてもいいと思っているのだそうだ。考えさせられる。
投稿元:
レビューを見る
不思議な気持ちになった。
いろんな人がいて、
いろんな考え方があって、
正解なんてないんだな、って。
自殺したいとは思わないけど
自殺した人が読んで微笑みそうな本だった。
投稿元:
レビューを見る
選択肢の一つとしての自殺。それを認めながらも、できれば自殺はして欲しくないと祈る。私もそういう考えなので、いいな。と思った。
投稿元:
レビューを見る
胸をギュッと掴まれる感じ。どの対談者も素晴らしい。率直で、ウソがなくて、綺麗事じゃなくて。
「自殺を減らすには、自殺した人の死を悼むことだと思っています。死を悼むということは、死んでいった人のことを肯定して、その人に想いを馳せることです。苦しんだ挙げ句に自殺という最後の手段を選んだ人たちを見て見ぬふりをすることは、とても可哀想なことだし、その人の死は無意味なままで終わってしまいます。」
タブーがなくて、縦横無尽に自殺について、誠実に語られていて、深いところで本当に役に立つ本だ。
坂口恭平には度肝を抜かれたな。
投稿元:
レビューを見る
著者を含め殺に縁のある方々へのインタビューが中心の本。
体験者も救う人も表現する人もキャラが想像以上に強烈。けど、自殺する人の背負っている『生』に真っ向から向き合い考え抜き行動している姿もまた、別の意味で強烈に響いてきた。
特に強烈だったのは茂幸雄さんと坂口恭平さん。それから向谷地さんの活動も。
この人たちの言葉を聞いていると、「自殺」はこういうもの、周囲はこういう風に感じるもの、なんて一括りにして距離を置くことの冷たさを背筋に感じてひやりとする。
ひとりひとりの異なる背景、異なる感情に真っ向からぶつかってくれるからこそ追い詰められた人の心に響くのだろうと思うと同時に、自分がここまでできるのかという問いかけをして苦しくなった。
―坂口恭平さんの言葉を少し。
『みんな「きつい」とか「苦しい」って、すぐ行っちゃうから。それ、たぶん、人が作った言葉だから、全部自分の言葉に置き換えなきゃいけないって。「たぶん“きつい”んじゃないから、もっと詳しく教えてもらっていい?」って。』
『きついときって、たいがい自分表現に向かっているんですよね。自分から自分へという表現状態に戻っているから、人と話せなくなるとか。あれの非常に先鋭化されたものが、いわゆる苦しいとか、きついとか、そういう状態なんですよね。(中略)それで人からの言葉で埋めていくわけでしょう、その自意識を。そんなの、スカスカのファストファッションで身を固めているような感じで、ちょっと含蓄がないし、深みがないし。』
――――メモとして登場した人と、気になった著作など。
●母親がダイナマイト自殺している著者。
●統合失調症で自殺未遂の松本ハウスの加賀谷さん。
●母親が投身自殺している岡映里さん(『境界の町で』の著者)
●東尋坊で自殺防止活動をしている茂幸雄さん。
●息子さんが自殺したドキュメンタリー映画作家の原一男さん。
●個人でいのちの電話→草餅の電話→いのっちの電話をしている坂口恭平さん。
●筋ジストロフィーを患っている岩崎航さん
●北海道の浦河町で、精神病患者の暮らすべてるの家を運営している向谷地生良さん(『べてるの家の「非」援助論』著者)
●母親が自殺している画家の弓指寛治さん。
●それから、日本一自殺の少ない町「徳島県海部町」のこと。
――――――
投稿元:
レビューを見る
前作を読んでいないのですが、自死した家族がいたり、自殺を止める活動をしている人、自殺失敗者など、様々な人との対話を残してある。自殺はタブーではなく、人に話していくことで生きる希望に繋げていくこともできるのだと感じた。、
投稿元:
レビューを見る
作者の末井さんが70代とは思えないほど柔らかい感性だと感じた。
アラフォー の自分と同世代だと思って読み進めた。
全体を通してユーモアがあり、筆致が軽やかなので、身近にリアルに自殺者がいて、トラウマを修復作業中の遺族の方にはあまりお勧めできないかもしれない。
軽く語るな、と怒りを覚えるかもしれない、という意味で。
しかし心が弱った人、希死念慮のある人には一読の価値があると思う。
自殺ってそんなにシリアスに考えなきゃダメなものかな?
ある意味、解放じゃない?
そんな風に考えられない?
と問いかけられたような気さえして、
なんだか心が軽くなった。
筋ジストロフィーと共に生きる詩人の、
生きる手ごたえ、という言葉が心に残る。
私も生きる手ごたえを見つけたい。
いつか人生に疲れた時、
自殺率が日本一低い、生き心地の良い町、を訪ねてみたい。
投稿元:
レビューを見る
今まで死にたいと感じたことも精神的に病んだこともない(多分)けど、この本を読んで、死にたい人や精神を病んでしまった人に対しての理解がほんのちょっと深まった気がする。言葉尻から想像することしかできないけど、きっと人一倍想像力や感受性の強い人たちで、捉え方次第では誰よりも優し過ぎる面を持っているが故に自己を犠牲にする考えから抜け出せなくなるのかなとも思った。
自殺願望者の相談に乗る側もまた精神的な病を抱えているケースが多いらしく、相互治療というか相互で共感できる存在が見つけられるとやはり自殺に至る可能性はぐっと下がるのだろう。
投稿元:
レビューを見る
自分で人生に終止符を打とうとしている人に、なぜ自殺してはいけないのか、と問われたらなんと答えるだろう。
その人が辛いのはきっと事実で、自殺が悪だとは思わないし言えない。
だけど、ただただもう少し生きてみてほしい。目の前の人に生きてほしい、と思うのに理由なんてないのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
末井さんとか神藏さんとか、言い方に失礼があってはいけないのだが、やはりサブカルの権化というイメージがある。末井さんの本を初めて読んだけど、いい意味で予想を裏切られ、真摯に向き合う姿に強く胸を打たれた。
そんなに頑張らなくても、ぼちぼち生きていても、生きていて良かったと思うことがたくさんあります。