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- カテゴリ:研究者
- 発売日:2019/02/25
- 出版社: 九州大学出版会
- サイズ:22cm/241,11p
- 利用対象:研究者
- ISBN:978-4-7985-0254-0
- 国内送料無料
紙の本
日本の近代美術とドイツ 『スバル』『白樺』『月映』をめぐって (九州大学人文学叢書)
著者 野村 優子 (著)
近代日本が受け入れたフランス絵画は、ドイツ人美術批評家たちの書物を通じてもたらされた。明治末期〜大正の文芸雑誌「スバル」「白樺」「月映」を手がかりに、近代日本の西洋美術受...
日本の近代美術とドイツ 『スバル』『白樺』『月映』をめぐって (九州大学人文学叢書)
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商品説明
近代日本が受け入れたフランス絵画は、ドイツ人美術批評家たちの書物を通じてもたらされた。明治末期〜大正の文芸雑誌「スバル」「白樺」「月映」を手がかりに、近代日本の西洋美術受容にドイツが果たした役割を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
西洋の油絵技法を取り入れて誕生した日本の洋画には、常に西洋美術受容の問題がつきまとう。その際に研究対象となるのは、いつもフランスであってドイツではない。たしかに日本が受け入れたのはゴッホやセザンヌなどフランス近代絵画であった。しかし、実際にはそれらはリヒャルト・ムーターやユーリウス・マイアー=グレーフェなどドイツ人美術批評家の書物を通じてもたらされていた。近代日本の西洋美術受容において、実践面ではフランスが重視されていたが、その一方で美術を言葉で支える思想面ではドイツが重要な役割を演じていたのである。
本書はこうした表面上には現れにくいドイツの影響を探るため、明治末期から大正にかけて創刊された『スバル』『白樺』『月映』を手がかりとして、これまで本格的に論じられることのなかった「日本近代美術におけるドイツ受容」の実相解明を思想と実践の二面から目指している。この三雑誌は、いずれも近代洋画の発展に貢献をなした文芸雑誌であるとともに、ドイツとの関わりも深い。『スバル』『白樺』では思想面での受容を、『月映』では実践面の受容を詳細にたどることができる。事実、『スバル』や『白樺』で美術批評を執筆していたのは木下杢太郎や武者小路実篤らドイツ文化の影響下にあった文学者であり、『月映』で活躍した恩地孝四郎はドイツ美術雑誌に親しんだ木版画家であった。恩地はカンディンスキーの木版画受容を通じて日本初の抽象画となる《抒情 あかるい時》を完成させている。ドイツと日本、美術と文学を横断する探究によって、ドイツは日本の近代美術に、思想面では本格的な美術批評の誕生を促し、実践面では木版画の再興と抽象画の成立をもたらしたことが明らかとなっていく。【商品解説】
目次
- 序章
- 第一節 高村光太郎「緑色の太陽」を出発点として
- 第二節 近代日本とドイツ
- 第三節 ドイツ留学
- 第一章 『スバル』
- 第一節 「緑色の太陽」
- 第二節 明治末期の美術界と文学界
- 第三節 日本近代美術批評の誕生
- 第二章 ドイツ人美術批評家
- 第一節 ドイツ人美術批評家への憧れ
著者紹介
野村 優子
- 略歴
- 〈野村優子〉九州大学大学院人文科学府言語・文学専攻独文学専修博士後期課程修了。博士(文学、九州大学)。愛媛大学法文学部講師(表現文化論・ドイツ語を担当)。
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