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紙の本
江藤淳は甦える
著者 平山周吉 (著)
【小林秀雄賞(第18回)】「平成」の空妄を予言し、現代文明を根底から疑った批評家・江藤淳。「成熟と喪失」「海は甦える」など、常に文壇の第一線で闘い続けた軌跡を、徹底的な取...
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商品説明
【小林秀雄賞(第18回)】「平成」の空妄を予言し、現代文明を根底から疑った批評家・江藤淳。「成熟と喪失」「海は甦える」など、常に文壇の第一線で闘い続けた軌跡を、徹底的な取材により解き明かす。没後20年、自死の当日に会った著者による評伝。【「TRC MARC」の商品解説】
没後二十年、小林秀雄が後継者と認めた戦後を代表する批評家の決定的評伝! 「日本という国はなくなってしまうかも知れない」――「平成」の虚妄を予言し、現代文明を根底から疑った批評家の光と影。二十二歳の時、「夏目漱石論」でデビューして以来ほぼ半世紀、『成熟と喪失』『海は甦える』など常に文壇の第一線で闘い続けた軌跡を、自死の当日に会った著者が徹底的な取材により解き明かす。新事実多数。【商品解説】
「平成」の空虚を予言し、現代文明を根底から疑った批評家の光と影。没後二十年、自裁の日に会った著者による決定版評伝、遂に刊行!【本の内容】
著者紹介
平山周吉
- 略歴
- 〈平山周吉〉昭和27年東京生まれ。慶応義塾大学文学部国文科卒。出版社で雑誌、書籍の編集に従事した。雑文家。著書に「昭和天皇「よもの海」の謎」「戦争画リターンズ」がある。
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「最後の文士」江藤淳を追う力作評伝
2019/06/28 22:51
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は出版社の編集者だった人で、江藤淳の自裁する半日前に最後の原稿「幼年時代」第3回を受け取ったと言う。江藤淳をよく知る人の筆になるだけあって実によく調べ且つ著作を読み込んでおり見事な力作評伝となっている。江藤淳の政治的発言や誇張された文体を厭う人は多いが、それでも「漱石とその時代」「成熟と喪失」「一族再会」などの文藝評論また最後の「妻と私」の哀調は読んで感動を呼ぶものがある。書中には江藤淳の女性問題、年齢詐称、処世上の抜け目なさなど隠された汚点も出てくるが、それでもなお江藤淳は傑出した「最後の文士」であり、幼くして死別した母を恋う「永遠の少年」であったことを痛感させる優れた評伝となっている。