魔法がとけたあとも

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５つの短編集。どれも良かったんだけど2作目の花入りのアンバーが一番すき、というかずしんときた。
わたしも長くお付き合いした人と違った未来を見ることがある。6年漬けた梅酒を飲むために老舗旅館を訪れそこで出逢った先代の女将のスイさんが超チャーミングで。会いたくなった。
わたしも果実酒つけてみよーっと。

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短編集。日常的の一部を切り取った話で、話の中に出てくるささいな葛藤、ジレンマがうまく書かれてて、読みながら「あーわかるなぁ」と共感してしまう。いい意味で結末が後に残らず、シュワっと蒸発していく感じ。

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妊娠した。周りは正しい妊婦であるよう求めてくる(「理想のいれもの」)。
鼻のつけ根にある大きなホクロ。コンプレックスから解放される日が来た(「君の線、僕の点」)。
中学生の息子に髭、自分の頭には白いものが(「彼方のアイドル」)。
誰もが経験しうる、身体にまつわるあれこれ。
そこから見えてくる新たな景色を、やわらかな眼差しで掬いとった短編集。
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人は、一時として同じところに留まってはいない。きのうの自分ときょうの自分は、すっかり同じではないし、だれかとの関係も、きのうときょうでは違っているのだろう。だが、そのことを嘆くのではなく、ほんのわずか視点を変えて見てみれば、新たな何かをみつけることもできるかもしれない。人という生きものの、心細さとたくましさが描かれているような気がした。自分を肯定してやりたくなる一冊と言えるかもしれない。

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変化していくことへの戸惑い
むっとしてみたり　あがらってみたり
でも　やんわりと受け入れ
前向きに進んでいく話ばかりですので
とても　ほんわかと明るい気持ちで
読むことができました

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短編集５編
夫婦だったり親子だったり友人だったり、その相手への関係のあり方を手探りしている様子がとても好ましく感じられ、生きていくことってこういうことだと気付かされ温かい気持ちになった。

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理想の入れ物に、相手をいや自分まで入れてしまってること、自分も子供をアイドル化してること、梅酒、困った時に助けになってくれる人の存在と、どれも心に響き暖かくなるお話だった。
魔法がとけたあと…そういう事だったのかなぁ。

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この5編を収録して「魔法がとけたあとも」
ってタイトルをつけるセンスが好き。

花入りのアンバーのスイさん、
キャッチボール・アット・リバーサイドの千晃みたいな
周りにこんな人がいたら良いなあっていう
キャラクターを描くのが上手だなあと思った。

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理想の入れもの、花入りのアンバー、君の線僕の点、彼方のアイドル、キャッチボールアットリバーサイドの短編5本。
主人公達がそれぞれかけられた魔法？に気づく瞬間は、読んでいて胸がすかっとした。あとタイトルが秀逸。タイトルネーミングとしては、きみの線僕の点が特にすき。美味しい梅酒が飲みたいなあ。

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短編集。どの話も良かった。
旅先に持ってきた梅酒。一緒に飲んでくれる人がいて救われた。ホクロとか。自分ではとっても重要なことでも外からみれば大したことでないというのはよくあるんだろうな。
深く悩み過ぎずほどほどに。そして気分を変えて次の一歩を踏み出せるようになりたいもんだ。

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装丁と題名に惹かれて読み始めた。
特に「彼方のアイドル」と「君の線、僕の点」が好きだった。みんな見た目やコンプレックスに戸惑ったりコンプレックスがあったりするんだよね。
生きていく過程で見た目や心に変化はあるものの
所々で自分を振り返って　自分を肯定したり、気づきがあったり。そうやって生きていくって大切。
　

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＊昨日までの自分と、今日からの自分。世界が変わっても、私はここにいる。私たちの身体に起きた、あれこれ。そこから見えてくる、新たな景色とは―。爽やかな共感と希望をもたらす五編＊

誰にでも起こりうる、日常に点在する憂いや悩みを切り取ったような短編集。それだけに、共感し過ぎて胸が痛くなる場面も多々･･･けれど、魔法＝呪縛？思い込み？そういうものから解き放された時、新たな世界があたたかいものになるといいな。そんな風に思えるお話たち。

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前向きになれる本だった。

彼方のアイドルが、自分の今後と重なって、しんどくも希望を見つけられたような気がする。

みんな綺麗なだけでは、ないけれど、それでも未来に希望もあるんだなと思える。

短編ということもあり、読みやすく素敵な本でした。

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「彼方のアイドル」、自分や自分の大事な人たちの過去、現在、未来の可能性をいろんな形で投影した。読んでよかったなと思いました。親にとって子がアイドルのようなものならば、その逆もまた然りで、どれだけ疎遠になっても悲しませられても裏切られたと感じても、心の底では絶対に失望できず、幸せを願ってしまうものなのかもなぁ、とか考えました。

ほかの短編も含め、結構問題解決を極限まで先延ばしにしてるのに最後にふっと、糸が解けたように、現実世界を受け容れて前に進む光が見えてくる感覚が、「魔法がとけたあとも」っていうタイトルにぴったりでした。

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久しぶりの自分用読書のせいか、感情移入がすごい。毎話読んだあとにじわーっと浸ってしまう。梅酒の話が好きだった。読みやすかった。

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君の線、僕の点
自分の中のコンプレックスが誰かの特別になっていることもある。別の角度から見ると自分にしかない個性だから気にしないのが1番いいけどそれが出来ないからコンプレックスになっちゃうんだよね。