葡萄大陸物語 野良猫姫と言葉渡しの王 （角川スニーカー文庫）

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投稿者：S910　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

葡萄のように国が乱立する大陸で、
多種族国家の小国の王に全ての種族の言語を解する通訳として雇われた流浪の民メル。
寿命僅かな王の謀略に巻き込まれ次期王に指名されたメルは、
人々がすべて分かり合えるような理想国家を胸に大国との戦争に臨む。
スニーカー大賞を受賞した戦記ファンタジー。

読みやすく、分かりやすい展開はさすが大賞受賞作。
主人公メルは青臭い青年でかなり頼りない部分があるものの、
ヒロインの豹人族の姫シャルネは魅力的で可愛らしく、
癖のある軍師ギンや強すぎる教育係キリンなど、端々のキャラ立ちが良い。

非常に高評価ばかり並んでいたので読むことにしたけど、なるほど。
これは確かに良作に間違いない。
欲を言えば、敵が予定調和すぎてあまり戦記ものらしい苦境が少ない点かな。
でも戦そのものの趨勢よりも、
そこにある人々を描きたかったんだろうとも思うので、
そういう意味では何も問題なかった。
もうちょっと主人公の過去や故郷を掘り下げてくれたら、
もっと良かったとは思う。

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投稿者：マリコ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

初心な二人の恋愛模様は読んでいて心地よかったです。もし、ここから続くのだとしたら、やっぱり泰平の世の中を目指すために頑張るのかな。