このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
死んだ方が楽であるのに、生きていかなければならない理由とは? 古今の哲学者や文学者の言葉を手掛かりに、「幸福」と「人生の意味」を哲学的に考察。私たち一人ひとりが人生と向き合うための思考の軌跡を示す。【「TRC MARC」の商品解説】
「絶望することにも絶望するとき、私たちは『幸福という神秘』に包まれる」
――中島岳志 氏 推薦!
「不幸なのに、どうしようもなく苦しいのに、死んだ方が楽であるのに、
なぜ生きていかねばならないのか?」
……そう問う人に、あなたならどう答えるか。
身近な人の死や貧困、いじめ、そして大きくは戦争や自然災害など、この世は苦痛や痛みで溢れている。
もちろん、比較的幸福な人生を送る人も少なからずいるだろうが、その人たちとていつか不幸に陥るかもしれない。
そもそも他人から見て「幸福」な人生であったとしても、「何のために生きているのか」という人生の意味に悩まされるのが人間だともいえる。その点で、幸福と人生の意味とは密接に関連している。
では、いったい幸福とは何か? 人生の意味とは何なのか?
本書は、そうした問いに哲学の観点から答えようとするものである。
人は誰も「不幸の可能性」から逃れられない。
「どうせ死ぬのだから、人生は無意味だ」ということも、哲学的には正しい。
しかし、その「絶望」を超えて、なお人生が生きるに値すると示しうるならば、それはどのようにしてか。
パスカル、カント、ウィトゲンシュタイン、ネーゲル、中島義道、長谷川宏、船木英哲ら古今の思想家やトルストイ、カミュ、中島敦ら文学者の言葉を手掛かりに、私たち一人ひとりが人生と向き合うための思考の軌跡を示し、哲学の新たな可能性を拓く。【商品解説】
目次
- はじめに
- 第1章 幸福の難しさ
- 第1節 幸福のどうにもならない側面
- (1)この世の不幸
- (2)なぜ生きていかねばならないか
- (3)幸福の外在的側面
- (4)幸福と幸運
著者紹介
山口 尚
- 略歴
- 〈山口尚〉1978年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了(人間・環境学博士)。大阪工業大学・京都大学講師。著書に「クオリアの哲学と知識論証」がある。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
言葉にならない…
2020/01/29 22:00
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:げんくろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめは、中島岳志さんの推薦、とあり手に取ったのがきっかけでした。本書は、著者の熱い想いに貫かれた、そして、著者の生に裏打ちされた、机上の哲学とは異にする世界へ誘う、素晴らしい一冊だと思います。同世代ということもあるのでしょう、末尾で書いておられる内容に頷くものが沢山ありました。また、本書で引用されている著書に興味が引かれ、数冊購入しました。要所要所では、哲学書ではなく、文学作品や短歌を取り上げているところ、語り得ないことへの敬意は、愛読している若松英輔さんとも親いものを感じました。何よりも専門用語で煙に巻くことをせず、読者との対話を重視されていることに心撃たれました。一人でも多くの方に読んで頂きたいと思います。