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紙の本
ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ (講談社選書メチエ)
著者 島泰三 (著)
1万5000年前に始まった人間と犬の共生。幻想や感情で判断する人間、論理的に判断する犬。犬は人の言葉を理解し、人の心を読み、人の窮地を救う。人間と犬、運命共同体としての関...
ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ (講談社選書メチエ)
ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ
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商品説明
1万5000年前に始まった人間と犬の共生。幻想や感情で判断する人間、論理的に判断する犬。犬は人の言葉を理解し、人の心を読み、人の窮地を救う。人間と犬、運命共同体としての関係の特異性と起源を探る。【「TRC MARC」の商品解説】
人間は自分たちだけで文明への階梯を上がって来たのではない。
一万五〇〇〇年前、東南アジアいずれかの川辺での犬との共生。
ニッチを見出す途上にあったお互いの視線の重なりが、
弱点を補完し合い、交流を促し、文明と心の誕生を準備した。
オオカミは人間を振り返らないが、犬は振り返る。
人間は幻想や感情で判断するが、犬は論理的に判断する。
犬は人の言葉を理解し、人の心を読み、人の窮地を救う――
人間と犬、運命共同体としての関係の特異性と起源を探る。
【商品解説】
目次
- 序 章 イノシシ猟の衝撃
- 第一章 犬への進化
- 第二章 イヌ、ヒトに会う
- 第三章 犬の力
- 第四章 「ことば」はどのように生まれたか
- 第五章 こんなことが信じられるか?
著者紹介
島泰三
- 略歴
- 〈島泰三〉1946年生まれ。日本野生生物研究センター主任研究員などを経て、日本アイアイ・ファンド代表。理学博士。著書に「なぞのサルアイアイ」「孫の力」「はだかの起原」など。
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紙の本
音声言語は異種間のコミュニケーション
2019/09/16 23:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヒトが人間として進化してきたのは、犬がいたからだというのが
最近の新しいパラダイムとされている、というところから始まる。
イヌ科動物が大陸移動していくなかで、南下するほどに小型化していった。
そしてホモ・サピエンスとの出会い。お互いにニッチ(何を主食とするか、生物的環境における位置)
が安定していない状況では、生存するために補完し合える関係であった。
それから、どの種よりも先だって、イヌがヒトの傍らに存在するようになった。
著者は言語を「身ぶり・音声・文字」の3つに分けている。
言語学者、ことにチョムスキー学派はこれをごっちゃにする乱雑だと。
身振り→聴覚障害のある子どもたちが生み出したニカラグア手話。
文字→1秒と持たない音声言語と違い、時空を超える。文明を維持できる。
同じ種同士であれば、音声言語がなくても手話で十分こと足りることは、
ニカラグア手話でわかる。種が違うということは、視覚、聴覚、嗅覚、視覚、の能力が違う、
同じ世界にいて同じ世界を見ていない者同士だということ。
異種間のコミュニケーションに必要だったのが、「音声記号」だったという。
感情に左右されない、相手を同等、もしくはそれ以上の存在として扱う
「丁寧な言い方」での音声記号だという。
そもそも、犬は人の言葉を理解できているのか?ということについて。
犬を飼ったことがある人のほとんどは、私も含め、きっとそこに疑いはない。
作者自身は「理解していると認識している」と言っている。
理由として犬の生まれつきの聴覚能力、嗅覚、仕草を見分ける能力、
視線を感じる能力等、総合的な能力(人間のそれを超える)と、
音声伝達をコミュニケーションの手段とする性格をあげている。
ヒトとイヌとの出会いから、現代の人と犬の「家族として」「子供のような存在」
としての関わり方は、その環境と共にずいぶん変化していることを感じた。
人にとって、犬にとって、私たちはお互いにいい関係でいれているのかな?
ふと、そんな風に考えた。
すでに見送った愛犬達が恋しくなった。