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本作は、好評を博したという雑誌連載が単行本化され、更に文庫化された作品で、作中世界は極々近年の状況をモデルとしている。作中世界に出て来る政治家や、様々な事件等は「あの人が?」とか「アレのこと?」というようにぼんやりと思い浮かぶような例が非常に多い。勿論、作中のモノに関しては、飽くまでも「作中世界に出て来る要素」として愉しめば好い訳だが…
本作には「政治部の記者の仕事」というモノが、「一定程度、実態を反映している」と思えるような感じで描かれている。そして、その世界の「表と裏」も伺わせる…非常に興味深い。
タイトルになっている“トップリーグ”とは?作中世界の、新聞政治部の業界用語なのだが、これの意味を最後まで問い続けるような中身である。
多少、奇妙な出来事というモノを調べて行くと、思いもよらない状況が判って来るという内容で、かなり夢中になる。
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初めて相場英雄の小説を読みました。
新聞記者の主人公松岡直樹36歳が政治部に転属になって、政治の表裏、暗部にまで入り込んでいくフィクション小説だが、現代の政治家をモデルにしたと思われる人物が次々にリアルに描かれ、ノンフィクション小説かと勘違いしてしまう。
物語の核は、お台場で聖徳太子の肖像画の古いお札が入った大金が発見されたことから始まり、それが大昔のロッキード事件を明らかにモチーフした裏資金であることである。
そしてもう一人の主人公、松岡の元同僚で今は週刊誌記者の酒井祐治が命をかけてそのネタを追いかけ、最後は松岡にその思いを託す。
昔のロッキード事件の時の首相や商社の幹部、政商、右翼の大物、アメリカの航空機会社の幹部など次から次へと小説と重なり、そして現代の首相、官房長官そのものが重なり、顛末はどうなるのかとかなり興奮しながら期待が膨らんでいったのに、曖昧な終わり方でちょっとがっかり。
それでもあまり知らなかった政治部の新聞記者と政治家の世界が見えたことに満足。政治と怖い裏の世界を描いた骨太のストーリーにも満足。
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『命の保証はない』
政界の深い闇に切り込んだ記者の運命は…
永田町激震の大スクープ‼️
小説でしか描けない官邸最大のタブー、東京オリンピックを控えた都内の埋め立て地で発見された1億5千万円、昭和史に残る一大疑獄事件との関連は…次々に明らかとなる闇に蠢く影は何か。
トップリーグとは、総理や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者を指すとのこと。
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政治記者の話。元ネタになった政治家の顔がチラついて、汚い世界だなぁと嫌気がさした。小説の中くらいは正義がまかり通って欲しい。
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ロッキード事件や現在の官邸主導の状況を題材にした政治ミステリー。「ガラパゴス」や「不発弾」でもそうだが、ちょっと固有名詞を変換すれば、ほぼノンフィクションになりそうな作品。昨今の官邸に阿る、忖度するマスコミと批判するマスコミや記者を排除する官邸...。このような構図になってしまった現代を鋭く抉っていく。
ああそういうことなのね、とあまり政治に関心のない方には分かりやすいのでは。
この内容ならリドル・ストーリーにして正解だと思う。
自分自身で判断し、行動するしかない。未来を変えるには...。
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お金に縁のない暮らしをしているからだと思うのですが、裏金の話を聞いてもピンと来ないのです。だから、同著者なら『震える牛』や『血の轍』のほうが没頭できましたし、“みちのく麺食い記者”シリーズのほうが個人的には読みやすい。1億5千万円、埋め立て地に捨てに行くなんて信じられん。頂戴(笑)。
官邸がらみの事件を追う記者の話はまるで映画『新聞記者』を観ているよう。国を担うはずのお役人が、真相に近づきかけた者をこんなにも簡単に殺そうとすることが恐ろしい。しかも決して自分の手は汚さないんですよねぇ。ズルイったらありゃしない。スクープは取りたい。でも家族を守りたい。守れないから一匹狼を貫く人もいる。命の心配をしなくてはならない記者の仕事に凄みを感じました。
ドラマも観たいですが、ここ数年の出演映画から悪役のイメージしかない池内博之がこの記者役とは意外です。これで終わられては続編も読まずにはいられない。
映画『新聞記者』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/6f76b5a7fb4f8979bc66ee816123d439
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総理大臣や官房長官付きの選ばれた記者、『トップリーグ』
永田町で生きる政治家、官僚のタブーに迫ることが出来るのか?!現政権とリンクする登場人物や背景のリアルさと、仕事を持つ働く人全てが程度の差はあれどぶち当たる問題に共感。続編への伏線が張り巡らされていると思うとワクワクします。
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テレビでよく見る官房長官の記者会見。記者の質問に淡々と答える。私たちが知る政治家と記者のやりとりは、実は茶番で、本当はトップリーグと呼ばれる一部の選ばれし記者たちが、政治家とやりとり…というか、取り引きしている?っていう話。
大手新聞社は昔から、世論の形成に深く関与してきた。ならば、政治家はマスコミをうまく操らなければならない…ってことか。
新聞社の政治部に異動になった松岡は、なぜか官房長官の阪に取りたてられ、あれよあれよという間にトップリーグの仲間入りをする。政治の中枢に足を踏み入れれば、記者があるべき姿とは実態がかけ離れていて葛藤する。
現政権の裏側を暴いた元同僚は命さえ狙われる。松岡はその意志を引き継ごうと考えるが、政治の闇は思ったよりずっと深かった!彼は自分の記事で真実を暴くことができるのか?それとも阪や総理大臣の思い通りに動く犬に成り下がるのか?…というところで一巻は終了~。
どこまで本当なのかなー?興味深く読めました。でも文章というか、文体は好きになれなかった。「○○の香りが鼻腔をくすぐる」とか「○○を網膜に焼きつける」とか「○○の声が頭蓋の奥に反響する」とか、そういう表現がいちいち鼻につくわー。
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大手新聞の政治部記者、スクープ連発の週刊誌記者が昭和最大の汚職疑惑を追う話。
政治家とマスコミの持ちつ持たれつの癒着関係がリアルに描かれていて、だから日本の政治とマスコミはダメなんだなと言う事が良く理解できた。「トップリーグ」の名の下に政治家に阿る記者たちの歪んだ優越感と社内での保身の態度は生々しいが故に気分が悪くなった。結局読者や国民はそっちのけで、自己の権勢を必死で維持する政治家やマスコミの姿は哀れだ。
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著者の作品はプロットが定型的なので目新しい展開はなく、キャラクター造形も凡庸で、率直に言ってしまうと、作品毎に題材が異なるだけなのに、毎回ちゃんと読み応えがあって面白い。記者時代の経験や綿密な取材によって描かれるディテールの積み上げがフィクションの世界にリアリティを付加するからだろうか。そこを引き立てる為に敢えてシンプルな筋書きに終始している印象すら受ける。現政権への警鐘とも読み取れる本作、終盤の対決シーンはモデルとなった政治家の表情すらも目に浮かぶ様だ。しかし、続編はこの結末から何処に着地するのだろう?
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総理・官房長官、与党幹部の主要な番記者をトップリーグ
記者クラブ制という閉鎖システム、新聞各社間のスクープ競争という日本の報道システムがもたらしたスタイル
しかし時代と国際標準からは大きく外れ、日本のジャーナリズムは劣化の一途にある
「報道の社会価値」を高めていく報道体制を「デジタル化とグローバル化」の中で再構築できるか
日本の知力が試されている
今回のコロナ問題は良い教材になる
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面白いと噂には聞いていましたが、予想以上。
「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者。
先日、一緒に仕事をしたことがあり、現在は国政をカバーしているD紙のI記者が、コラムで「トップリーグ」に触れていました。
実在するのでしょう。
さて、本書は、大手紙「大和新聞」の経済部から、畑違いの政治部に異動となり、直後に官房長官に気に入られてトップリーグ入りする中堅記者の松岡が主人公の一人。
そして、もう一人の主人公が、かつて松岡と同期で大和新聞に入社し、現在は退社して特大のスクープ報道を売り物とする週刊誌で記者をしている酒井。
この2人の視点で物語は進みます。
松岡は、政権と癒着する政治部の風土に違和感を覚えつつ、自らも官房長官に取り込まれていきます。
一方、酒井は、かつて日本を震撼させた一大疑獄事件の「クラスター事件」(今は異なる響きを持つ名称ですね)の謎を追います。
この2人が交錯して以降、特に終盤は一気読み必至と言えましょう。
クラスター事件は、「ロッキード事件」をモデルにしていると見られ、非常にリアルです。
いや、クラスター事件だけではありません。
本書は徹頭徹尾、リアルです。
それもそのはず、著者は時事通信社の元記者。
現場の微妙な空気感まで伝わるのは、その場に身を置いたからこそでしょう。
結末は……読んでのお楽しみ。
私は、○○○は×××したと思います。
「ノンストップ政治エンターテインメント」との惹句は決して大げさではありません。
久々にお腹一杯になる小説でした。
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描写もうまくとても読みやすいです。ちょっと松岡さんの政治部でうまくいきすぎるのが出来過ぎな感がありますが、結末含めとても良かったです。
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90パーセント読んだが、後、最後まで行かず。最初の方、面白く感じたが、途中読みが止まり、後、わからなくなった。
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話と関係ありませんが、ハルキ文庫紙が薄いのかとても読みづらい。。
話自体はとても面白く、一気に読んでしまいました。新聞記者と政治、手に汗握る展開で一気にひきこまれました。
政治の裏側、きっと色々あるんだろうなぁ。
終わり方が憎い!