紙の本
地図帳は読み物だ!
2019/10/25 21:48
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
和歌山県の飛び地?アラスカと練馬区の人口が同じ?学生時代お世話になった人も多い「帝国書院の地図帳」。卒業後、本を残している人も多いかもしれないが、人気の地図研究家が様々な時代の「地図帳」を読み解き、製作者も意図しなかった面白さを伝える一冊。思わぬ見方にハッとさせられます。地図帳はおもしろい。眺めているだけで壮大な地球の物語を感じられる。そう、地図帳は見るのではなく読む物。ぜひ家にある地図帳と一緒に本書を読んで頂き、地図を読む楽しさを味わってほしい。地図は我々に語りかけている。
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見ていても「あれ?変だな?どうした?」ってことは多くてネタには困らないね~濃い緑を探せ!海面下の土地・福島県の盲腸・飯豊山神社の境内をめぐって・日本最多 七つの国にまたがる兵庫県・「馬から落馬」のような山河名 シェラネヴァダ山脈 メコン川・君は「ユーラン半島」を知っているか・市町村合併で消えゆく歴史的地名・函館とローマが同じ緯度?・日本で最も長く陸上を走る緯度など~本当に好きなんだね。それが仕事になって良かったじゃない
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<目次>
第1章 地形に目をこらす
第2章 境界は語る
第3章 地名や国名の謎
第4章 新旧地図を比較する~地図は時代を映す鏡
第5章 経緯度・主題図・統計を楽しむ
<内容>
教科書の地理・地図分野の最大手、帝国書院から出たところが大きい。地理や地図の普及を意識した企画。それなりに面白かったが、興味のない人を引き込むにはまだ足りない。掲げたテーマがマニア向きだからか?地図が小さいのも問題。一応、赤矢印で強調しているのだが、それも小さい。探すのが大変。鉄道線の「ハタザオ線」とか、地図からみとるのは無理(老眼では…)。今尾さんと欅坂あたりの対談形式が面白かったのではないか?
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「隠」思黙考、トイレ(雪隠)の常備本に。
地図帳は昔から好きだった。
帝国書院の地図帳は大人になってからも何冊か買い替えている(仕事でも必要だったりしたし)。
その帝国書院と著者が組んで「地図帳」の面白さを説いた本だ。”深読み”とのタイトルに期待したが、思っていた内容は第1章のみ、せいぜい2章までか。
四万十川が源流と河口までが直線距離わずか57㎞と近いのになぜ長く「四国一の大河」とされるかを、地形か見ていく。
分水界と流域などは、地形と海の方向を見ながら河川のたどると、さながらリバーツーリングの趣きで楽しい。
地図を眺めながら、思いは世界を駆け巡る。
が、それ以降は、地名・国名の謎、新旧地図帳を見比べるなど、地図情報、統計にまつわる蘊蓄の話。確かに、地図帳も巻末、というか後半のかなりの部分がこうしたデータで占められていたっけ。
「ロシアを除くヨーロッパ諸国の中で日本より大きいのはフランス(64.1万㎡)、ウクライナ(60.4万㎡)、スペイン(50.6万㎡)、スウェーデン(43.9万㎡)の4か国だけである」
って、こんな話は地図を眺めているだけではわからない話。まぁ、こうした情報を得たうえで、改めて地図を眺めてみて、なるほどなと得心するのも楽しみ方ではあるが、ちょっと思っていたような内容ではなかった。
もっと、地図で示されたこんな地形にはこんな謎があるとか、こんな特徴の場所には世界共通してこんな特徴があるとか、地図上の表現 — 例えば等高線や色分けされた地形 — から思わぬ自然環境が「深読み」できるのかと期待したが、そこはちょっと違った。そもそもタイトルが「地図」の深読みではなく、「地図帳」の深読みだからね。
でも、楽しいネタは豊富なので、またおいおい眺めるとしよう。
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八郎潟は、海抜-3~-5m。
カスピ海は―22~34m。皮が流れ込んでいる。流れ出す川はない。
死海は地球の裂け目。-400m。
北米大陸のデスヴァレーは-85m。
福島県の飯豊山神社の参道は、細長く福島県が続いている。
大阪市は松原市内の阿麻美許曽神社の参道をもつ。
横浜市はほぼ相模国ではなく武蔵国。
練馬区は新座市に飛び地、伊丹市は池田市に柱脚だけの飛び地がある。
ロシアは、ポーランドとリトアニアの間に飛び地がある。
上流は千曲川、下流は信濃川。
有明海を4割干拓する計画があった。
アラル海は半世紀で7割が消えた。かつては世界第4位の巨大湖。かつての港には海がある。
ニースやカンヌは知床と同じ緯度。
東海道新幹線でもっとも南の駅は浜松駅。
アラスカと練馬区は同じ人口。
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◯地図帳の裏技的な読み方でも教えてくれるのかしら、と思ったら、地図帳をもとに色々な話が展開されている。もちろん地図帳の理解できなかったマークなどの説明もある。面白い。
◯改めて地図帳の情報量の多さを思い知った。面白かったのは、日本の古い国の名前が載っていたこと、名産品が載っていたことか。
◯本の中で行われていた、新旧比較もその時々の世界情勢を知られて面白い。地図帳は自然のものではなく、人間の営為によって作られているのだと(地学というよりは、歴史や社会に近い)と感じた。
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日本の学校に通っていた人なら、多分誰もが使ったであろう帝国書院の地図帳から読みとく日本や世界の不思議やあるある。年代別に読み比べたり、楽しめます。
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https://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=501972
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地図研究家として多くの著作のある筆者。
今回テーマに選んだのは懐かしい帝国書院の地図。学校でお馴染みのカラー版の地図帳から見えてくる奥深い地理の世界。
日本人なら誰もが手に取っただろう帝国書院の地図帳。標高、国境から各地の名産地や宗教、言語まで。地図から浮かび上がる蘊蓄の数々。
本書を読み地図帳から広い世界を想像したこと子供の頃を思い出した。まだ見ぬ異国。単にテストのためでなく大好きな学科だった。クリスマス島やエロマンガ島。
本書は地図をそれこそ穴のあくほど眺めて筆者でなければ気づかなかったトリビアの連続。四万十川の蛇行や、山越えをする吉野川ら江の川など。
本書はベストセラーになっているという。これだけ身近な地図帳は世界史上あっただろうか。
世紀のベストセラー帝国書院の地図帳を手段としたのだからもちろん本書も傑作です。
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地図帳、私も好きでした。がこの本に書かれているほど深くは読み込んでいなかったなと思わず実感してしまいました。自分の場合はもっぱらどこにどの都市があるといった位置情報に重きをおいて眺めていたのですが、本作ではそのほかにも機構、言語など全方位的に地図帳をタイトルとおり深読みし著者が持つ知見がおしみなく注ぎ込まれています。今尾さんの本でいつも思うのですが、地図の図版を挿入した構成であるためもっと大判で地図の図版も最大サイズにしたもので読みたかったなと思います。
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地理学への興味が強く誘起されました。
帝国書院の地図帳をテーマにして、そこから読み取れることや楽しさが紹介されています。日本地図も、世界地図も取り扱われています。
現在の地理的な話のみに留まらず、歴史的な要素も紹介されていおり、文化・領土・地形の変遷を実感できてとても面白いです。
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これ、私の好きなやつ。
学校では教えてくれない、でも、地図を見てて何となく感じるザワザワ感や、全く気になって無かった事まで、
気持ち良く網羅?されてる。
この本は、つまんない人には、まーったくどうでもいい事しか書いてないでしょうが、
ハマった人には、あるある!ってなんかニヤニヤしながら読んでしまう、そして誰かに話したくなり、うっかり撃沈するヤツです(笑)
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帯には「地図帳(新詳高等地図)と一緒に読もう!」とある
ああ、懐かしい…地図帳!
あいにく私は捨ててしまった…
家人が持っていたのを拝借することに
(非常に為になるし、その時代の歴史がわかる!取っておけばよかったなぁ)
地図を見る機会ありますか?
車に乗ればカーナビ、道に迷ったらGoogle マップ…
地図をみる機会が大幅に減った
それでも旅行に行く前、一番よく見る
旅行から帰ってから軌跡を辿るのも好きだ
でもこれって完全に地図を平面に、ある1面からだけ見ていることになる
楽しいけど、もったいない
そんなことに気づかせてくれるのがこちらの書だ
面白かったトピック
■川、分水嶺
川の源流をたどるのは面白い
ただし、平面地図では見づらいのでパソコンかスマホがベターである
川は名前も変わるので、思った以上に長かったことも多々あり、こんな遠くから繋がってるんだ!と感動すら覚える(笑)
特に登ったことのある山が源流だとなんか嬉しい
■飛地
様々な事情で飛地が出来てしまう…
統廃合による場合、戦争による分断等
世界最大級はアラスカ州ですね!
ロシアこの植民地経営を維持できずアメリカへ売却
■分断された国
ベトナムやドイツ
新旧地図の比較がわかりやすい
■半世紀で7割の湖が消えた
水位が減る→海水濃度上昇→漁業の壊滅
地図は…
地学がわかる
その場所の歴史がわかる
時代背景がわかる
土地や川や山脈の名前の由来、
人口統計の変化、面積統計、
言語、宗教、名産物までも…
新旧地図の比較も興味深い
(家の地図にユーゴスラビアが載っていた、時代の移り変わりを感じる その瞬間には気づかないことを気付かされる)
また国内外の戦争において地形がいかに大切か…そういう目で地図を見るのも面白い
幅広い知識の宝庫だ
こちらはカラーだし、写真も多く楽しめるのだが、様々な方面からのご紹介的な感じなので物足りなかった
つい奥行きある物語を求めてしまう…
(恐らくこういう見方もあるんですよ!
という親切な内容なのだが)
自分自身が興味あることで深読みするのが一番かも…
また地図を平面的ではなくもっと立体的に、また想像力を持って楽しむとよいだろう
個人的には国土地理院の地形図
わかるようになると登山がもっと楽しめるだろう…
わかっているけど、つい…
それはさておき
地図って本当に飽きない!
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2020年10月「眼横鼻直」
https://www.komazawa-u.ac.jp/facilities/library/plan-special-feature/gannoubichoku/2020/1001-9525.html