教養としてのミイラ図鑑 世界一奇妙な「永遠の命」

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ミイラといえばエジプトと思い込んでいたが、世界中にミイラは存在している。日本だって結構たくさんのミイラがある。ミイラは社会を構成する必需品だったのだ。

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いろんなミイラがあるのだなあ、と面白かった。

髑髏やミイラで壁や納骨堂を飾ってるところもあるのか、と驚いた。
行ってみたい。

インカ帝国の話は、なんだかややこしい。
結局、権力の材料にしてるんじゃない。
そして、やっぱり無理があって、崩壊するんだね。
日本ではそれほどミイラが浸透していないから、不思議に感じる。

即身仏も、私にはよくわからない。
名誉欲にしか見えない。

いろんな角度から面白かった。

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キャッチー系の本ではなく、しっかりした本だった。
特にエジプト、中南米、日本の項目はしっかりしていると感じた。
ミイラだけではなく、葬送儀礼などから社会の背景や死生観などに読者の目を誘導するのは素晴らしいと思う。本書は2019年出版だが、その数ヶ月後に疫病が蔓延し死ぬことや生き方に目が向けられるようになった。出版当時と今読むのとでは、感覚がだいぶ異なるのではないだろうか。
ミイラの利用の歴史について、改めて読むとショック。19世紀までは、ミイラは人のご遺体だという認識はなかったんだろうか……。その辺の心性にも思いを馳せてしまった。
日本に住んでいながら即身仏についてよく知らなかったので、即身仏が多く語られていてよかった。
社会を憂い、人々を救うために自分の命を投げ打って苦行の果てに死ぬ（餓死……だと思う……）というのはどういうことなのだろう。想像もつかない。が、彼らの思いを汲もうとする努力も現代人には必要なのだろうな、と。
編者「ミイラ学プロジェクト」は多分複数から構成されていると思うが、面子を是非とも知りたい……。

写真はミイラ、つまりオールご遺体なので、死から遠い現代日本人にはショッキングかもしれない。表紙のセティ１世はだいぶ生前の面影を残しているけれども、でもやっぱり夜見ると私ですらちょっと心臓に悪いしな……。
でも、どうして「ミイラ」という歴史的存在になっているはずなのに心臓に悪いな、って思うのかな、ということを考えることも、自分の死生観を知ることにつながっていくのかもしれない。

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エジプトだけではなく、世界各地に様々な形態で存在するミイラを紹介している一冊。
人工か自然生成か、自分のためか他人のためか…、ミイラも十人十色です。
奥の深い不思議な世界を、カラーで楽しむことができます。

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世界中のミイラを地域別に集めて紹介してあります。ミイラと言えば…のエジプトから日本の即身仏など人為的に作られたミイラから、自然に出来てしまったアイスマンや泥炭湿地で発見されたミイラ、首狩りの結果のものなどあらゆる種類が網羅されていて、そこそこ写真も多く（しかもカラー）図鑑としては上出来だと思いました。

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エジプト、中南米、ヨーロッパ、アジア・オセアニア、日本など、様々なミイラ写真とその背景がわかって面白い1冊でした。

『王家の紋章』(細川智栄子)という少女漫画を読んで「古代エジプトとミイラ」に興味を持ち、ブクログでフォローしている方の読書記録を見た時に本書を発見。

「これは読むしかない！」と思い手に取りました。

写真で「ミイラの保存状態」や「ミイラにどのような服やアクセサリーがつけられていたか」という見た目を見るのも楽しいですが…

「ミイラとなった背景やその過程」をわかりやすく説明してあるので、それを読むのもまた楽しいです。全然堅苦しい感じがしません。

その内容としては、

❶「家族としてミイラを側に置いておく」「棺にミイラを入れて土葬」という故人を思い弔われたもの。

❷生贄として神々に捧げられたもの。

❸世の中の平和を祈って自らミイラになったもの。

❹殺人の被害者となったもの。

…でしょうか。

そして所々にプチゴラムが載っていて、意外に思ったのが「ミイラとなった者の生前の病気だけでなく、ビックリ腰までわかっちゃう事」でした。

ご遺体からいろんな事がわかっちゃうんですねぇ。

読んでて楽しかったー！

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即身仏。
想像できない。
苦しいだろうけど表情は自然な感じがする。
すごいなぁ。
おもしろい本だった。
ラジオで特集しててミイラに興味を持ち読んでみた。
まだまだ知らないことが多すぎて果てしない。

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ミイラ展の予習のつもりで読む
アイスマンとか、まさかこんな未来で人目に晒されるとは思わなかっただろうなあ
本草学者のミイラはやったー！と思ってるかもしれないが
包帯ぐるぐるのミイラは少数派

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地球上にこれほどまで、ミイラを作る文化あったことに、ただただ驚きました。
ミイラを作る目的は違えども、そこには生命があったということは同じ。
「教養としての」と書いてあるのが、十分納得しました。

欲を言えば、、、もっと写真が欲しかったですね。

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フォローしている方のレビューを拝読して、図書館で借りました。面白い本を紹介して下さり、ありがとうございます。

10代か20代の頃のエジプトブーム？吉村作治先生がよくテレビに出ていた影響か、ミイラ＝エジプトというイメージしかなかった自分にとっては、知識の狭さを改めて思い知らされる内容だった。

カラー写真も豊富なため、若干の怖さはあるかも。寝る前に読むのはちとお勧めできない…。

巻頭は、日本でもメジャーなエジプトのミイラの歴史や、当時の死生観、ミイラの検証で分かったエジプトの人の平均年齢30歳⁉︎やその病気など…。現代の科学をもってすれば、大昔の人々のことがこんなにも分かってしまうなんて、本当に驚き。

エジプトに続き、中南米、ヨーロッパ、アジア・オセアニア、日本のミイラと続く。

中南米インカ帝国のミイラは、生贄にされた子どもがそのまま高山気候のためそのままの姿でミイラになってしまった。まるで先ほどまで生きていたかのようだ。

ヨーロッパでは、教会や地下にミイラが祀られている様子が多々見られる。また、泥炭湿地で見つかる鉄器時代に殺害されたミイラなど、初めて知るミイラの姿があった。

アジアは、タクラマカン砂漠で見つかった「楼蘭の美女」をはじめ、キリスト教伝来で有名なフランシスコ・ザビエルもインドでミイラになっている話、イランの岩塩坑で発見されたミイラなど様々なタイプのミイラが紹介されている。

最後に日本のミイラ、即身仏について。
話に聞いたことはあったけれど、これほどの情報に触れたのは初めてだった。飢饉や疫病が人々を苦しめた時代、自ら過酷な修行をして即身仏となった僧侶の生き様を知った。

おまけに、ネコやワニのミイラも出ている。

読むのにちょっと勇気がいるかもしれないけれど、人間の生と死の歴史を垣間見ることができる。
2020.6.

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戦争が終わって以降、死者を見ることは少なくなっている。
タブーなのかもしれないが、もともとミイラは世界中で作られており、
死者を身近な存在と考える、もしくは身近に置いておくことは当たり前だった。
今後の多死時代で死に対する忌避感は変わっていくのだろうかと考えさせられた。

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表紙に惹かれ借りてみた1冊。

ミイラはエジプトのもの、と勝手に思っていたが、世界各地に様々な形のミイラがあることが分かった。
日本では、火葬が当たり前だと思っていたら、その行為は破壊行為だとして、よく思わない文化もあるんだなぁと。
日本の即身仏については、相当な覚悟がないと出来ないだろう。

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自然にできたミイラから入念に加工が施されたミイラまで、世界の様々なミイラが紹介されている。読み応えがあってよかった。ただ生っぽい写真が多いので、そういう系が苦手な人にはあまりおすすめできないかも。

個人的には「楼蘭の美女」はぜひ発見当時の姿が見たかった！ミイラの状態でも美女だとわかるのだから、発見当時や生前はさぞ美しかっただろう。

それから地元に即身仏があったことにも驚いた。

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題名に惹かれてついつい読んでしまった。
世界中のミイラについて、種類やそれぞれの文化について学べる。

ミイラの実物写真や骸骨の写真がカラーで記載されているので、日本人は怖く感じるかも。

「死体」というものへの向き合い方が、国や社会によって違うことがよく分かって面白かった。
とはいえ、意図せずミイラとなったものもたくさんある。

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宗教や環境の違いによる死生観が興味深かった。ミイラもとても奥が深いのだと感じた。レーニンやザビエルがミイラになっていたり、日本にも即身仏というミイラが存在したりしていることを知らなかったため驚いた。


日本では春夏秋冬、火山噴火・地震・津波・台風といった自然災害から、諸行無常という人生観や死生観が生まれた。

エジプトでは死後永遠の世界に生きることを願って、遺体をミイラ化することで魂の居場所になると考えられていた。知能は脳ではなく心臓に宿ると考えられ、知能を損なわずに死後の世界へ行けるように心臓を守るお護りのスカラベ(フンコロガシ)を象った宝飾品をミイラのそばに置いた。

中世ヨーロッパや江戸時代の日本ではミイラは薬として使われた。効果があったのかは不明。

ミイラといえばエジプトが注目されがちだが、世界最古のミイラが見つかったのは南米。寒流で海岸に砂漠が形成されており、乾燥しているためミイラ文化が栄えた。文字文化がなく、文献が残されていないが、薬草知識に長けており、薬草の効能によってミイラをつくっていたとされている。その後、スペイン人によってミイラは奪われ消滅した。なぜなら、インカ帝国では王と神はほとんど等しい存在で、ミイラとなっても絶対的な王を脅威と感じたためである。