- カテゴリ:一般
- 発売日:2019/08/03
- 出版社: コモンズ
- サイズ:19cm/249p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86187-159-7
紙の本
日本の水道をどうする!? 民営化か公共の再生か
著者 内田 聖子 (編著)
水は人権であり、自治の原点。再公営化に向かう世界のトレンドを紹介し、逆行する日本の水道政策の意図を暴き、民営化に反対する市民の声を伝え、「公共の水」をどう維持し、発展させ...
日本の水道をどうする!? 民営化か公共の再生か
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商品説明
水は人権であり、自治の原点。再公営化に向かう世界のトレンドを紹介し、逆行する日本の水道政策の意図を暴き、民営化に反対する市民の声を伝え、「公共の水」をどう維持し、発展させるかを考える。【「TRC MARC」の商品解説】
2018年暮れに水道法が改正され、水道事業の運営権を民間企業に売却すること=民営化が可能になった。しかし、水は単なる経済財ではない。水へのアクセスは人権だ。民営化に失敗したヨーロッパや南米などでは、再公営化がトレンドである。専門家、市民運動家、労働組合リーダーが30年間にわたる内外の豊富な事例から民営化の問題点を明らかにし、住民が参画する管理のあり方を探る【商品解説】
目次
- 第1章 世界の水道民営化の30年――「人権としての水」を確立してきた国際市民社会の闘い 内田聖子
- 1 古くて新しい問題
- 2 途上国に広がった民営化――1990年代の失敗の連鎖
- 3 民営化の転換と市民社会の攻防――2000年代の変化
- 4 人権としての水か、新たな民営化か――2010年代の攻防
- 第2章 公共サービスの再公営化が世界のトレンド 岸本聡子
- 1 民営化は失敗だった●パリ市(フランス)
- 2 市民参画を求める再公有化運動●バルセロナ市(スペイン)
- 3 鉛汚染との闘い●ピッツバーグ市(米国)
収録作品一覧
世界の水道民営化の三〇年 | 内田聖子 著 | 11−49 |
---|---|---|
公共サービスの再公営化が世界のトレンド | 岸本聡子 著 | 51−91 |
徹底解剖 水道法&PFI法 | 内田聖子 著 | 94−121 |
著者紹介
内田 聖子
- 略歴
- 〈内田聖子〉1970年生まれ。大分県出身。NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)共同代表。WTO等の自由貿易・投資協定のウォッチと調査等を海外の市民社会団体とともに行う。
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紙の本
いのちの水
2019/10/27 10:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
災害や渇水などで断水騒ぎがあるとニュースになるが、身近な水道事業について報じられることは多くない。蛇口の水がどこからどうやって運ばれてくるのか、関心が無い、あるいは知らない人も多いようだ。
世界の水問題については現天皇も皇太子時代から強く関心を持ち、講演などを積極的に行われている。その水問題について日本でも今後に大きな課題が控えているのだが認知度は低いようである。一方では、その課題の解決策としてそれなりの理屈を付けて水道事業の民営化に邁進する自治体もある。水道法の改正がそれを後押しする。
世界の水情勢を冷静にみれば、PFI、コンセッション方式で民営化した水道事業の失敗は明らかであり、本家イギリスでも問題が多いとしてPFI は止めている。日本ではこれから始めようとしている。住民の反対で中止や延期された自治体もあるが、住民不在で知事が暴走している県もある。詳細を知ればいかにおかしいかわかるのだが、県民には情報が行き渡っていない。県民置いてけぼりの県知事による民間のための水道事業の民営化のようだ。
今後将来の水道事業についてそれぞれの住民が真剣に向き合わなければならない大きな課題の一つであることは間違いがなく、そのことを考える手がかりと指針を与えてくれる本である。