紙の本
結局そうなるのか…と。
2020/01/01 23:07
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投稿者:ポアロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
売り上げが、教育問題に貢献するということで買ったが、結局、文学不要論に結びつく、数学者バンザイ的な内容なのかな。
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投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
目から鱗の内容である。学力、知力とは何か。学力はそもそも読解力が基礎にある。昔から言われていたことのように思うが、それをどうやって測るのか、明確にできなかったし、どう教えるのか決定版もなかった。これらのうち、読解力を測定するテストをしっかりとした枠組みでしかも巧妙に組み立てられた簡単なテストで実証して見せている。どうやって教えるかはこのテストを使いながら効果が確かめられるので、試行錯誤を経て教育方法が完成してゆく。
知力は、文章の読解力に依存する学力に加えて、文章以外の様々な情報を総合的に読み取る力に基礎をおくものだろうか。
AIの研究者達は著者の研究成果を反面教師にしながら、AIの欠点を克服すべく新しいテクノロジーを生み出すかもしれないが、当面はAIが苦手とする読解力を一足先に日本人に回復させよう。読めない人(先生)が子ども(生徒)に読解力を教える、育てることはできない。
著者の研究提案について文科省や関係分野の研究者達はどのように捉えているのだろうか。
電子書籍
現実を直視した実践的な内容です
2021/09/21 02:45
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投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
「中高生の多くが実は教科書が読めていない」という衝撃的な事実を知らしめた前著からさらに踏み込んで、そのRSTテストの実際と具体的な改善策について示されたのが本書です。テストの具体的な内容から各学校のその後の取り組み、具体的な授業内容や教科書のあり方まで実に詳細に記述してあり驚きました。目的や目標がはっきりしていて、誤った教え方をきっちり指摘しつつ、改善策も惜しみなく提示していて、実に充実した内容になっています。子供たちの読解力は一朝一夕では伸びていかないと思いますが、それでもなんとかしなければ、という著書のせつなる願いが端々にかんじられる良書でした。
紙の本
板書は必要!
2019/12/13 21:14
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投稿者:すぎむら - この投稿者のレビュー一覧を見る
新井先生の講演・セミナーは何度が聴講させて頂いており、東ロボくんの弱点がそのまま現在の日本人の弱点になっていることを指摘されていました。ボク的には、前作の「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」はそんな内容なのかと思い、結局読まずじまいでした。
今回は、9月3日にPISAの調査結果が出て、日本の読解力低迷」が大々的に報じられ、タイトル的にも「読解力を向上させるには…」が書かれている事を期待して、読んでみました。ただ、前半は、リーディングスキルテストの話で、今までと変わりなく…ちょっと残念。
後半は、ボク的には、かなりショッキングな内容でした。効率化のためのプリント配布して、黒板の板書をさせないと、文章を理解出来なくなる…確かにそうなのかもしれない。自分自身、会議等のメモを適切に行わないと…ボケだけでは済まされないと実感しました。
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#新井紀子
#RST TEDで著者について知り、前著も読みました。前著でも触れているRSTテストについて詳しく紹介されていました。怖くもありますが本試験を受験したいと思いました。
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良本。
文書の論旨が明快なので読みやすい。
AIでできないのは読解力。
AIは単語を大量に取得し、回答を導き出すのは得意。
しかし、文書レベルの読解力はいくらチューニングしたとしてもAIに期待することは不可能。
GMARCHレベルでは対応できても、AIが東大の問題の正解を導き出すことは不可能であるというのが、前著の趣旨。
大人も子供も教科書レベルの読解力もないのではという趣旨を拡大し、
高校時代の偏差値=読解力=論理力の統計的有意を明らかにしていく。
自分の弱点をダイレクトに突かれて耳が痛い。
論理力を犠牲にして暗記力に頼った学習をしていたため、論理力の弱さが浮き彫りになった高校時代。その弱点は未だに引きずっている。
ビジネスや頭がいいと思う人は論理的思考が強い人。
経験的観測でもそのとおりだと思う。
ビジネスの優秀さは学力の優秀さと比例していることが多い
とすると今のセンター試験でもそれが測れていると考えてもいいのではないだろうか。
試験などの制度をいじるのでなく、学校、会社などの環境を変化させる事。異能の人間を掬い上げることを考えたほうが日本経済の発展に寄与するのではなかろうか。
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新井紀子先生の「AI vs.教科書を読めない子どもたち」の続編。
今回は、どうしたら読解力をあげられるか、今の指導のどこが問題点かなども取り上げられている。
我が子が小学生の時、プリントの宿題が多かったのを思い出す。自分の時は、ひたすら漢字を書いたり、問題をノートに写したり大変だったのに、プリントはいいなぁと羨ましく感じていた。しかし、そのプリントが読解力低下の一因になっているとは!?何事も便利になるのはプラス面だけでなく、必ずマイナス面もあるのだと気付かされた。
読解力をアップさせる授業案を載っていて、ただ単元を教えるだけではなく、うまく仕掛けを散りばめられている。しかし、その仕掛けを考えるのは大変そうだ。きちんと読解力について理解していなければそういう授業は組み立てられない。
本書に出ていた、学校や市区に住んでいる子ども達は、今後良い授業を受けられるのかと思うと羨ましい限りだ。
本書の中でも書かれていたが、実際に子どもたちが勉強している様子をじっくり見ていると、一人一人の子どもがどのくらい力があるかはよく分かる。それなのに、多くの先生が、ある子どもが勉強に必要な基礎力がないことに気づいていなかったり、授業を理解出来ていない子を意図せず置き去りにしてしまったりするのは、先生の責任だけではなく、先生の数が少ないことも大きな原因じゃないかと思う。
授業を工夫することと同時に、子ども一人一人を見てあげられる先生の目を増やすことも必要だ。
リーディングスキルテスト体験版は楽しかった。うっかり勘違いしたような、読み落としたような気もする。でも、集中出来ていないこと=なんとなくわかったで解答してしまうことなのだ。私も読解力を鍛えねば。
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興味深い内容にメモを取る手が止まらなかった。
甥が小学生高学年の時に2Bの鉛筆を使っているのに疑問を感じ理由を聞いてみたら、「筆圧が弱い生徒が多く文字が薄くて先生が添削するときに読みにくいから、学校で2Bの鉛筆を使うように奨励されている」とのこと。2Bの世界の章を読んで疑問が氷解した。
「教科書を読める」の真意が「理解する」まで求めているのに、「文字を追える」から読めていると解している人が圧倒的なんだろう。
あと教師が教えやすいから、教科書で使用される小説に変化が乏しいというのも納得。確かに自分が教員だったら毎年大きな変化があったら困るかもしれない。けど、こころも舞姫も山月記もおもしろかったけどなぁ。
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「AI vs 教科書の読めない子供たち」の続編ということで、俄然興味を持ち購入した。
本文で著者も触れていたが、今回はAIの話が主ではない。前作で触れたRSTを、より発展的に広げた内容となっている。例として幾つかテストも乗っており電車で解いたが、自分も意外とできてない… これは少なからずショックを受けた。
ページ数はそれなりにあるが、模擬授業や学校への提言、ツールなど盛り沢山で大変ためになる本だった。
日々文章をちゃんと読むことを、今後はあらためて意識したい。
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大学受験前に読めて本当に良かった!!!世の中特にこれからの世の中で役に立つ教科書を読む力の大切さを知れて良かったです!時間をかけて直していきます…
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AI時代を生き抜く読解力を養う為に。
穴埋めプリントの思わぬ落とし穴!
今後、子の通う学校の先生方にも知って欲しい。
印税の使い道が素晴らしい✨
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読解を研究している方だけあって、大変読み易い。
世間では、如何に早く読むか?がもてはやされているが、書かれていることを間違いなく読み取ることの大切さを痛感し、速読で意味を拾うことがなかなか難しい理由がわかった。
RST体験では、知らず知らずキーワード読みをしているために、全体の意味を取り違えていることが結構あることに気づかされた。
今まで沢山の読書をしてきたが、全て正確に読んでいたのだろうかと反省した。
これからは一文一文丁寧に読もうと思うが、その労力に見合う本に、まず出会いたいと思う。そういう本が沢山出版されることを望みたい。
この著者は、読解問題から教育現場の問題解決まで拡げて表現し、活動もされているが、読解力があるということは、問題の在り処とその解決法まで一本の筋のように読み解ける力が備わるということなのかなとも思った。
それがAIに負けないということなのかもしれない。
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RSTそのものは素晴らしい思った。
しかし、
○○力の低下→それを上げるにはどうすればー
といった問いの立て方は、もう飽き飽き。
そして、自分の主張を通すために
百ます計算やEdTech、文学を感情的に批判する論法は学者がやるべきことじゃない、と思う
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『AIvs教科書が読めない子どもたち』の続編です。
「体験版リーディングスキルテスト」(RST)が収録され、読解力アップの実践法が述べられています。
RSTは2016年に考案されたテストで、小学六年生から大人まで誰でも受験することができます。
私も試しにやってみたら、かなりショックな結果になってしまいました。
タイプ別分析によると「前高後低型」そのもので、この本を手に取る可能性が高いと考えられる層で最も多いタイプということで、このテストは確かに信ぴょう性があるかもしれないと納得しました。
読解力アップの方法は、ドリル・暗記でなく論理で考えられるようになること。
小学校、中学校の具体的な授業のやり方が提案されていて、確かにこの方法は、なるほどと思いました。
大人も同じ方法でいいようですが、学校で、授業を受けることはできないですね。
では、大人はどうすればよいかというと、自分に合ったレベルのテキストをゆっくり一語一語丁寧に正確に理解して読むこと。わからない言葉があれば、もちろん調べる。
弟10章には、大人になって劇的に読解力が上った菅原真悟氏の体験談が載っています。
又、すべての科目の成績を上げるには読解力をつけて、どの科目の教科書も正しく読んで、理解ができることが必要ということは、繰り返し強調されていました。
読解力ということで国語教育が見直され、文部科学省もその必要性に目を向け始め、2022年から実施される新学習指導要領で、高校の国語が「現代の国語」「言語文化」「文学国語」「国語表現」「古典探求」と「倫理国語」という科目に再編されることになったそうです。
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人工知能に東京大学の入試を突破させるという研究を通じて現在の人工知能の技術的な限界を明確にしつつ、実は子どもたちの基本的な日本語の読解能力が低下しつつあり、読解能力が国語だけではなく他教科も含めた総合的な学力と高い相関を示しているということを、前作の「AI vs 教科書が読めない子どもたち」で明らかにした著者による続編。
本作では、著者が開発した日本語の読解能力を試すRSTテストのサンプルが収録されており、実際に自身や家族の読解能力を簡易に測定することができる。そして、著者がRSTを受験した複数の小学校での模擬授業等を通じて編み出された具体的な読解能力アップの処方箋が綴られているのが本書である。
実際にRSTテストのサンプルをトライしてみたところ、私自身も6つある評価項目のうち、1項目だけ、非常に点数が取れていない分野があった(比喩や擬音語・擬態語などの表現に関する”具体例同定”がそれである)。いざこうしてテストを受けてみると、それなりに高い日本語教育を受けて、知的な文章に多く触れているはずの自身であっても、文章を読み飛ばしてしまっていたり、正確な読解に対する意識が抜け落ちてしまっていた、ということなのだろう。
子どもをお持ちの方は、ぜひこれを親子でやってみてほしい。そして、誤った設問について、なぜその回答が誤りだったのかを議論するだけでも、十分本書の価値はある。前作に負けず劣らず、大変素晴らしい労作。