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行動経済学の使い方 (岩波新書 新赤版)
著者 大竹文雄 (著)
研究と応用が進み、いまや「使う」段階にきている行動経済学。その考え方をわかりやすく解説し、行動経済学を使ったナッジの作り方と、仕事、健康、公共政策における具体的な応用例を...
行動経済学の使い方 (岩波新書 新赤版)
行動経済学の使い方
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商品説明
研究と応用が進み、いまや「使う」段階にきている行動経済学。その考え方をわかりやすく解説し、行動経済学を使ったナッジの作り方と、仕事、健康、公共政策における具体的な応用例を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
学ぶだけではもう足りない。研究と応用が進み、行動経済学は「使う」段階に来ているのだ。本書では「ナッジ」の作り方を解説する。人間の行動の特性をふまえ、自由な選択を確保しつつ、より良い意思決定、より良い行動を引き出す。その知恵と工夫が「ナッジ」だ。この本を通して、行動経済学の応用力を身につけよう。【商品解説】
より良い意思決定と行動を引き出す知恵と工夫。それが「ナッジ」だ。行動経済学の応用力を身につけよう。【本の内容】
目次
- はじめに
- 第1章 行動経済学の基礎知識
- 1 プロスペクト理論
- リスクのもとでの意思決定/確実性効果/損失回避/フレーミング効果/保有効果
- 2 現在バイアス
- 先延ばし行動/コミットメント手段の利用
- 3 互恵性と利他性
- 社会的選好/互恵性
著者紹介
大竹文雄
- 略歴
- 〈大竹文雄〉1961年京都府生まれ。大阪大学大学院経済学研究科教授。専攻は、行動経済学、労働経済学。「日本の不平等」で日経・経済図書文化賞、サントリー学芸賞、エコノミスト賞を受賞。
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『行動経済学の使い方』
2019/10/18 21:21
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
伝統的経済学では説明しきれない人間の“不合理な”意思決定
たとえば
老後の貯蓄が必要だと思っていてもなかなかできない
宿題や仕事の締め切りがあるのにそれを先延ばししてしまう
ダイエットの計画は立てられるのに実行できない
など
本書は、行動経済学の知見を活用して人間の意思決定を合理的でよりよいものにするためめのヒントを紹介する
人間の意思決定のクセを説明する行動経済学の4つの観点(第1章)
・プロスペクト理論(確実性効果と損失回避)
・現在バイアス
・社会的選好
・ヒューリスティックス
合理的な意思決定に導くキーワードは「ナッジ」(第2章)
《行動経済学はいまや「使う」段階に来ているのだ。》──カバー紹介文より
医療・健康活動への応用(第7章)、公共政策への応用(第8章)の解説にはなるほどとうならされる
記述の正確さとわかりやすさを両立した岩波新書らしい一冊
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人間の意思決定は必ずしも合理的とは言えない
2019/10/30 16:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
望ましい行動を促すために、どのように制度設計や説得を行うべきなのか、ナッジを中心に論じる。バイアスやヒューリスティックスなど非合理的な行動の特性を持つ人間に、自由な選択を確保しつつより良い意思決定をうながす(=ナッジ)方法が紹介されている。伝統的な合理的経済人の仮定に物申したい方は是非。血液型による性格の差異はないのにO型の人がよく献血をするという調査結果はおもしろい(私もO型でよく献血するので)。行動経済学ブームがきているか。この本を読んだら、ちょうどタイミングよく文庫化された『行動経済学の逆襲』をはじめ、『セイラー教授の行動経済学入門』、『実践 行動経済学』『ファスト&スロー』あたりを読んでみるのもおすすめ。
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読みやすい
2019/10/27 09:54
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
行動経済学の基本が、わかりやすく解説されていて、よかったです。私たちの生活を豊かにしてくれるように願います。
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ナッジとはなんじゃ?
2019/10/14 21:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
行動経済学とは、一般になじみのない用語であると思われるが、経済学の数学モデルに心理学的に観察された事実を取り入れていく研究手法らしい。本書の趣旨は、この行動経済学を活用した、ナッジの作り方の解説にある。行動経済学的知見を使うことで、強制することなく、選択の自由を確保しながら金銭的インセンティブを用いないで、自ら人々の行動がより良くなるように促すデザイン・仕組み・制度をナッジという。例えば、節電を促すナッジで、周りの人の電力使用量と本人の電力使用量をグラフにして通知することが有効であったのは、人々の社会規範に従うという特性を利用したからである。脳死の場合の臓器提供に同意の登録を促進するナッジでは、「自分が臓器を必要になったときにもらいたいなら、あなたも貢献しませんか」という互恵性に訴えるメッセージが効果的だった。
働き方を変えるためのナッジ、医療・健康活動へのナッジの活用、公共政策へのナッジの応用等多くの事例を交えて、人々のより良い行動を引き出す手法が紹介されている。多くの読者にとって、ナッジを作る立場になることは少ないだろうが、様々な意思決定を求められる場合、条件・状況提示のされ方のちょっとした違いで、判断が大きく変わってしまう、時として不利な判断をしてしまうことがあるということを知るだけでも本書を一読する価値はあるように思われる。
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行動経済学をどのように応用するか
2020/02/25 00:51
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:積ん読太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
行動経済学というと、どうしても様々なバイアスに目がいきがちだと思う。
でも「経済学」を称している以上、
単にマーケティングにとどまらず、
様々な経済分野における人の意思決定を説明できるのでは?とも思う。
本書では、仕事、医療、税制、社会保険などに、
行動経済学の知見が応用できることが示されてます。
また、より良い意思決定を行うには、
ナッジが有効なことが記されてます。
本書を参考に、自分の行動や、経済ニュースを
行動経済学の視点から捉えることができるようになれれば
面白いと思いました。
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具体例が豊富で役立ち感がある
2019/12/16 11:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:巴里倫敦塔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
行動経済学から得られる知見の具体的な生かし方を解説した書。自由な選択を確保しつつ、人々のより良い意思決定につなげる「ナッジ」の作り方を明らかにする。仕事や健康、行政における応用例は具体的である。ナッジ設計のチェックリストもあり役立ちち感がある。
行動経済学の基礎も紹介しているので、初学者にも役立つ書に仕上がっている。ある程度知識を持っていれば、読み飛ばしても差し支えない。紹介するナッジは、例えば仕事については、労働意欲を高めるナッジ、労働時間を短縮するナッジ、長期失業をなくすナッジ、女性取締役を増やすナッジ、長期目標を達成するナッジなどが並ぶ。行政では自然災害時の予防的避難のナッジや租税のナッジ、健康・医療関連ではがん検診受診率向上のナッジや治療法選択のナッジ、ジェネリック薬品利用促進のナッジ、臓器提供のナッジなどを紹介する。