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- カテゴリ:一般
- 発売日:2019/09/09
- 出版社: 中央公論新社
- サイズ:20cm/348p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-12-005231-6
読割 50
紙の本
廉太郎ノオト
著者 谷津矢車 (著)
頭のなかに、いつも鳴り響いている音がある−。廉太郎は東京音楽学校で才能を開花させ、新しい時代の音楽を夢みるが…。歴史小説の俊英が描く、夭折の天才音楽家・瀧廉太郎の青春物語...
廉太郎ノオト
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商品説明
頭のなかに、いつも鳴り響いている音がある−。廉太郎は東京音楽学校で才能を開花させ、新しい時代の音楽を夢みるが…。歴史小説の俊英が描く、夭折の天才音楽家・瀧廉太郎の青春物語。【「TRC MARC」の商品解説】
廉太郎の頭のなかには、いつも鳴り響いている音があった――
最愛の姉の死、厳格な父との対立、東京音楽学校での厳しい競争、孤高の天才少女との出会い、旋律を奏でることをためらう右手の秘密。
若き音楽家・瀧廉太郎は、恩師や友人に支えられながら、数々の試練を乗り越え、作曲家としての才能を開花させていく。そして、新しい時代の音楽を夢みてドイツ・ライプツィヒへと旅立つが……。「西洋音楽不毛の地」に種を植えるべく短い命を燃やした一人の天才の軌跡を描き出す。
時代小説家最注目の俊英が、ついに新境地・明治へ!【商品解説】
著者紹介
谷津矢車
- 略歴
- 〈谷津矢車〉1986年東京都生まれ。駒澤大学文学部歴史学科考古学専攻卒。「おもちゃ絵芳藤」で歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。ほかの著書に「三人孫市」など。
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紙の本
夭折した天才
2021/09/30 13:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:扇町みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
瀧廉太郎というと真っ先に浮かぶのが『荒城の月』と『花』。他には?と言われたら、この作品を読むまで分からなかった。こんなに身近な歌を世に送り出した人だったのかと再認識。
他の方の感想で青春小説と書かれていたんだけど、それもその筈、享年23歳では生涯のほとんどが青春だ。
序盤で亡くなったお姉さんの影響で楽器を演奏するようになる廉太郎だが、お姉さんは楽器(琴)が好きだが才能がない。私もお姉さん側の人間だからそのあたりはよく分かった。
才能に恵まれた廉太郎は東京音楽学校に入学する。いろいろな壁にぶちあたりながらも、良きライバルや同級生たちと研鑽を積みながら少しずつぶち破り、ついには海外留学することになる。しかし、西洋音楽の本場でさらに上を目指そうとした矢先、終わりがあっけなくやってきた。
短くて儚くて、でもそれゆえに濃密だった人生が廉太郎の奏でる音楽と共に綴られている。そして、廉太郎の原風景の一部となっている水琴窟の音色、これもまた廉太郎の人生を表した描写となっているのかなと思った。
蛇足ですが、奏でる音楽を文字で表している(音の強弱や技術の程度、そこからにじみ出る気持ちなど)、小説なので当然なんですけど、素人小説を書いている身からするとプロの作家さんて凄いなと脱帽。