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商品説明
あの日 荒れ野の匂うような池のまわりで 小魚を掬いながらきみは春の寸前を断ち切る もうあの森へはいかない 春は切れ端になって さびしい土地で ゆっくりと解体していった(「木漏れ日にぬれた手紙」より) 詩集。【「TRC MARC」の商品解説】
わたしは夏を終着させたかったのではなくて夏の帰結に秋があるわけでも無論なくて季節の区切りはそれが最初の風景としてのはじまりのまなざしであるようになんどもなんどもくりかえしたのでした、祈るように、
(「秋のおこない」)
「なんと現実的なんだろう。確かに存在するあの季節の輝きを掴まえようとして、詩人は日本語に無理をさせる。その成功に、僕は戦慄した」(千葉雅也)。透徹したまなざしで描かれる少年少女たちの世界。躍動感あふれる、待望の新詩集。装幀=奥定泰之【商品解説】
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