紙の本
相続鑑定士
2020/01/13 19:51
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
素封家の遺産鑑定の為に寒村を訪れた相続鑑定士が相続人の連続殺人事件に遭遇します。
鑑定師はちょっと抜けてて肩についてる喋る人面瘡が鋭い推理と叱咤激励で事件の心理に迫る。
古い仕来りが残ってる閉鎖的な田舎で起こる陰惨な事件。なかなか王道を踏んでる展開で安心して読める(笑)
最後の最後でオチあり。
鑑定事務所の女所長がイイ味出してる。
電子書籍
人面瘡と話す?
2021/09/08 06:37
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初ホラーかと思いましたがそうではなく……。しかし、横溝正史を彷彿させるような設定ですね。地方の村が舞台といい、相続をめぐる連続殺人といい、あやしい人物が次々現れて……。前半は面白いですが、ちょっと後半は……かな
紙の本
人面瘡のジンさん
2020/02/29 00:30
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
相続鑑定士の三津木六兵と、彼に寄生する人面瘡のジンさんが主人公の探偵物。「横溝」的な見立て殺人が転換します。しかし、いま一つ転換にひねりがない感じでした。
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御子柴先生のようなキャラクターとしての魅力は、本作の六兵&ジンさんにはあまりないのだけれど、中山七里なりの面白さはあった。なお、本作のプロットの仮想敵は、田舎の家父長制。その敵を敵たらしめているエピソードは後味悪いです。
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-好きなんだよ。こういう横溝的展開-人面瘡のジンさん。憎まれ口を叩きながら頭脳?はキレモノ。広い屋敷の日本家屋と遺産相続争い?物語の端々に漂う不穏な雰囲気と山奥のシンと静まり返った空気に身をどっぷり預けて読了。うん、面白かった。また人面瘡探偵、ジンさんに会えたら良いな。
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中山氏にしては軽めな気がします。
話がというのでは無く、オチ?ネタ?そんなものが。
あくまでもリアルを追求したらそこにいきつくしかないし。
もう少し新刊のペースを落としてもいいんじゃないかな、って思います。以前、「七転八倒」の中で出し続けていないと怖いみたいなことを書いていらっしゃったけど…。
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資産家で起きた相続をめぐる殺人事件。
一 むかしむかし
二 最初のタヌキは焼け死んで
三 二番目のタヌキは首を吊り
四 三番目のタヌキは流されて
五 どっとはらい
右肩にしゃべる人面瘡を持つ相続鑑定士の三津木は、製材を基とする本城グループの相続に関わることに。
しかし、長男、次男と相次いで殺害されていく。
町の因習、兄弟の確執、福子の悲劇など、本城家の悲しき歴史に、人面瘡と挑む。
面白い設定だと思います。
王道っちゃ王道のストーリー。
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七里版「悪魔の手毬唄」。金田一耕助は相続鑑定士に寄生した人面瘡のジンさん。まあいつもながらの七里節を堪能。
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人面瘡を持った資産鑑定士の探偵小説
事件設定も横溝的な感じで、真相のどんでん返しも想定内という凡作だと思います。
新キャラの魅力もそんなに目新しいものでもなく、ちょっと残念な感じがしました。
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相続鑑定士・三津木六兵。子供の頃に肩を負傷し、それより人面瘡が寄生、ジンさんと名付ける。ジンさんは頭脳明晰ならがも毒舌、三津木は彼にやり込められながらも仕事で訪れた先で起こった殺人事件を追う。
ジンさんと三津木とのやりとりが面白く、そして、どんな展開になるか楽しくて。社会派の内容を描くの中山先生、今回はそんなに色濃いものではないですが、家長制度や田舎の風習など描き、それが犯罪に絡み悲し内容でありました。大きな流れはないもの、十分楽しめました。ジンさんの賢さかなと私は思うのだけれど、終わりは人それぞれでお楽しみなのかな。シリーズ化もいいかもね、崇裕のその後も気になるし。
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地方の資産家当主の死→遺産をめぐる骨肉の争い→次々と殺害される相続人という絵に書いたような横溝的展開。プラス田舎に残る旧時代的な風習。
あらすじだけ聞けば、まさに昭和の香り漂うミステリ。
それなのに、探偵役が主人公の肩についた人面瘡の“ジンさん”という突飛な設定!
とにかくジンさんの毒舌が小気味いい。
本来三津木が見聞きした情報をすべて知識として蓄えているため、宿主以上の観察力、洞察力、推理力を発揮する。そして、気弱で優柔不断な三津木をヒョーロクと呼び、手足のように使う。ある意味、新しい形の安楽椅子探偵なのか。
中山さんにしては、ラストのひねりがあっさりしてる気もするけれど、限られた人数の中で事件が起きるので、それも仕方がないのかも知れない。
ラストがちょっとモヤモヤしたので、☆少なめで。
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気弱な相続鑑定人の肩に寄生する毒舌人面瘡が探偵してしまうミステリ。とまあこの設定だけでとても興味を惹かれたのですが。閉鎖的な田舎、遺産相続、いわくありげな一族、謎めいた殺人現場に見立て……人面瘡のジンさん同様、こういう横溝的な設定はそりゃもう大好物ですってば(笑)。
ただし、事件関係者がそれほど多くないのに急ピッチでばたばた死んでいってしまうので。おのずと犯人の見当はつくかな。もちろん動機だのなんだのの問題もてんこ盛りなので、犯人「だけ」分かったところでたいしたことはないのですが。そしてまさかこの結末。うわー、これには愕然。
それにしても人面瘡ジンさんの毒舌がもう気持ちよくって仕方ありません。自分に向かって言われたらへこむと思いますが。読んでる分にはもう楽しくって。そして彼が選んだ事件の解決法……個人的にはこういうのもありだなあ、と思いました。
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今回はあまりひねっていなかったので、犯人を当てることができませんでした。ただ、関連する人は当てることができました。次の作品に繋がる結末も散見されたことから、シリーズ化するのではとのきたいもあります。
題名・ストーリーも横溝作品を意識したものと思われ、今後は横溝作品を再読しようかとも思っています。
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中山七里の新作ということで期待したが、はっきり言ってガッカリ。まず主人公の三木津に魅力がない、このテーマの事件なら著者の他のスターたちを使っても良かったのではないか。事件自体もあまり面白いものではなかった、おまけに人面瘡かと思えばただの二重人格の危ないおっさんだったというオチはちょっと酷い。
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相続鑑定士の三津木六兵の右肩には、人面瘡が寄生している。六兵は頭脳明晰な彼を“ジンさん”と名付け、何でも相談して生きてきた。信州随一の山林王である本城家の当主が亡くなり、六兵は遺産鑑定のため現地に派遣される。二束三文だと思われていた山林に価値があると判明した途端、色めき立つ一族。まもなく長男が蔵で、次男が水車小屋で、と相続人が次々に不審死を遂げていく。これは遺産の総取りを目論む者の犯行なのか?ジンさんの指示を受けながら事件を追う六兵がたどり着いたのは、本城家の忌まわしい歴史と因習深い土地の秘密だった。限界集落を舞台に人間の欲と家族の闇をあぶり出す圧巻のミステリー。
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設定はとんでもないが、面白い探偵コンビである。物語のテイストは、まさに横溝ワールドといったもので、都会の常識が全く当てはまらない時代錯誤的な因習が大手を振っている地域で起こった、一族の忌まわしい関係性にまつわる事件である。本作は、いわば探偵コンビの自己紹介的な印象で、次作以降本格的に面白さが増していくのではないかと察せられる。愉しみなシリーズになりそうな一冊である。