紙の本
今やっていることを、学問で使う枠で見直すとこういうこと、とイメージしやすくなる本。
2020/07/23 20:16
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投稿者:一読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
経営学の本と言うと、分かりにくい、固い、難しい、などのイメージを持たれる人もいると思います。学問に関しての本なので、通常は教科書としてはそうなると思います。
この本はどちらかというと、実戦現場で、一度頭を冷静にして取り組み直したいときにみると良い本かと思います。「取り組む内容」主体の解説ではなく、「今の立ち位置」では何を考えて手を動かすのが良いかをイメージしやすくなる本だと思いました。
文章も親しみやすい書き方で、肩が凝らずに読めます。ページ数は多いですが、文字数はそれほどでもないので、意外に早く読み切れます。
いわゆるMBA思考を鍛えるのに向くのではないかと思います(自身はMBAを取得したことはない人間ですので、そういう雰囲気がします、という意味です)。
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三谷さんが経営に関する本を出したということで読んでみました。
三谷さんの本は好きなので、全てではないけど、結構読んでいるはず。
今回は、経営を俯瞰的に、しかも分かりやすく、
そして、三谷さん流のエッセンスを加えて料理してくれています。
三谷さん流エッセンスとは、MBAの基礎科目別(戦略とかマーケとか会計とか)に学ぶのではなく、
ビジネスモデルを組み立てる際の重要な要素別(ターゲット・バリュー・ケイパビリティ・収益モデル)に学ぶことができる点です。
なるほど、ビジネスモデルと経営って、
こんな感じで繋がっていたのかと全体像を知ることができます。
どうしても各要素はエッセンス(要約)にならざるを得ない部分がありますが、
それでもこの本をまず読んでおけば、経営学の地図のようなものが頭の中にできて、
より深く学んでいく際に全体像を見失うことなく学べそうです。
同じ著者の「経営戦略全史」「ビジネスモデル全史」と一緒にどうぞ。
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全く知らなかったことはひとつもないけど、経営学の理論について、網羅的にシンプルにまとまっているので、教科書的に使えてとても良い感じ。演習もよいです。
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タイトルの通り、経営学を三谷氏独自視点で編集再構築されたもの。、確かに初学者にわかりやすそうな印象。
MBAの振り返りとしてもよい。
メモ
・調べ、考え、整理し、伝える。この繰り返しが基礎力となり、経営視点を育てる。
・
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経営学は6つの分野の寄せ集め。共通の基礎はない。
1,経営戦略
2,マーケティング
3,アカウンティング
4,ファイナンス
5,人・組織
6,オペレーション
会社を見るか、事業を見るか。事業のほうが理解しやすい。
ターゲットをセグメントする。細かくしすぎてもまとめすぎても失敗する。
バリューとは、ニーズの裏返し。
真のニーズはドリルでも、穴でもなく、カッコよさ。
ケイパビリィティ=企業能力。垂直統合か水平分業か。フォードは垂直統合モデル。IBMは水平分業モデル。
資金不足=初期のケイパビリティ構築の資金がない。
赤字だけでなく黒字倒産も避ける。
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事業部長レイヤーまでを想定した、ビジネス初「学」者向けの本。幅広い経営学をわかりやすくまとめなおした本。
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この本は、もとアクセンチュアの三谷宏治氏が19歳に経営学を伝えるためにこの本を書いたらしい。これは、瀧本哲史氏と同じ切り口の雰囲気。
この本は、経営学を教科書的に書くのではなく、19歳向けに理解できる様に、ストーリーテリングで繋いで行ってくれる所に特長がある。ようは、19歳より上なら誰でも読める。
だからと言って手抜きなんて無くて、世界のトレンドも盛り込んでトピックを説明してくれる。
世界中の様々な企業の成功ケース、失敗ケースが書かれている中でも、補章に載っている本田技研の話が、面白かった。ようは戦略なんて無くて、かなり行き当たりばったりだったと。
Amazonは物流網にフォーカスしていた話も面白かったが、この本には出てこないAWSも当初はテクノロジーとしてのweb serviceにフォーカスしていて、あまりパッとしない感じだったのだが、今や世界一のクラウド基盤となっているところも触れてくれていたらなお良かった。
ただ単に経営学として先人の論を覚えても、いざ自分に当てはめて考えると色々と勘違いやら思い込みが先行したりするものだが、この本は様々な企業がその時代にどう言うアクションを取ったのか?どうしてなのか?など丁寧に説明されているので、また
読み返したい。
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経営学を「機能別」ではなくて、「目的別」に整理統合したもの。
そうそう、経営学って、こんな感じでつながっているんだよね。少なくとも実務的には。
が、なかなかこういうのが今までなかった。多分、部門横断的にかける人がいなかったんだよね。
経営戦略の分野では、いまだにポーターのポジショニングとRBVの議論の紹介と実務的な策定プロセスくらいのところまでの「入門書」が多いが、それだけでは現実の世界の実務はまわらない。むしろ、理屈ぽくなって、害もあるかもしれない。
入門書なんだけど、ビジネスモデルの新しいところまでをちゃんとおさえてある。さらには、経済学とか、経営戦略史もかんたんにおさえてある。(この辺は、2つの「全史」の資源活用か?)
事例も、「越後屋」からはじまり、最近のネット企業系の事例も多い。
やっぱ、入門といっても、その辺の新しいところまでをカバーしないと使えないだよね。
という意味でも快挙だな〜。
とくに初めて知ったという内容があるわけではないのだけど、頭のなかが再構成されていく気持ち良さがあって、久しぶりに「経営学」の本をワクワクしながら、一気読みした。
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⚪︎序章 経営学の全体像とこの本での学び方
・経営学は
1経営戦略
2マーケティング
3アカウンティング
4ファイナンス
5人・組織
6オペレーション
の6分野と全社/事業の2レベルの組み合わせp25
・ビジネスモデルの4要素
1ターゲット
2バリュー
3ケイパビリティ
4収益モデルp30
⚪︎補章 ミクロ経済学基礎と経営戦略史
・ゲーム理論 囚人のジレンマ
個々人の合理的で最適な意思決定の果てが、全体としては最悪の結果に至る
←どっちも自白する
合理的な判断に基づく均衡点(ナッシュ均衡)が、全体を考えた最適な状態(パレート最適)と異なる場合を「非協力ゲーム」と言う。
出版業界は書籍の販売冊数が半分になっても新刊の出版点数は減っていない。明らかに乱造するより丁寧に作って売った方が売れるはず…でもそうしないのは、各出版社が囚人のジレンマに陥ってるから。
協力ゲームではパレート最適が実現できるけど…入札とかでそれをやると「談合」と言う犯罪になる。p282-285
・行動経済学 おとり効果
わざわざ劣った商品を置くと、その隣の商品の価値を高く錯覚する。
マックの単品は高くて誰も買わないのにメニューに載っている。
人は絶対的価値を判断できない。大抵は相対的に判断する。
なんでこんな商品が?こんな店がよく生き残れるな?このブランドって誰に向けたものかわからない…これがきっと気づきになる。p288
・人間関係論
選抜しただけで、面談しただけで生産性が上がる
←人は経済的対価より、社会的欲求の充足を重視する。
人の行動は合理的でなく感情に大きく左右される
人は公式な組織よりも非公式な組織(職場内派閥や仲良しグループ)に影響されやすい
人の労働意欲は故に、客観的な職場環境の良し悪しより、職場での(上司や同僚との)人間関係に左右される。
←チームや個人の状況に耳を傾け裁量権を与えてくれる上司のもとでこそ士気は上がり、生産性は上がる。
公式な組織と非公式な組織がちゃんと一致している職場でこそ生産性は上がる。p291-292
・フェイヨルの「企業における必要不可欠な活動」
1技術(開発・生産)
2商業(販売・購買)
3財務
4保全(人事・総務)
5会計(経理)
6経営(経営企画・管理)
→経営活動は①計画、②組織化、③指令、④調整、⑤統制のPOCCCサイクルを回すことp293
・コトラーの「マーケティングの体系化」
1調査
2セグメンテーション(市場の分割)・ターゲティング(標的となる市場を選定)・ポジショニング(競合に対してどんな差をつけるか)
3マーケティングミックス(製品、価格、流通チャネル、プロモーションの4p)
4実施
5管理p296-297
⚪︎1章 ターゲット:誰を狙う?
・戦略的セグメンテーション
100以上のシニア向け雑誌の中から生き残った2つの雑誌。その一方であるハルメク。そのターゲットは他の雑誌��ように「60歳以上」という曖昧なものではなく、「通販好きの60〜70代女性」。
ターゲットのセグメンテーションには、ちょうどいいセグメントサイズがある。p48
・顧客の使用者、意思決定者、支払者を見極める
支払者と意思決定者、支払者が別:オムツ、ペットフード、医療用医薬品、オフィスビル、生産設備など
意思決定者と支払者が別:ゲーム機、医療、大学、ファミリーカーなどp49
・クックパッドなどのCGM(顧客生成型メディア)は「投稿者」と「閲覧者」と「広告主」の全てがターゲットとなりうる。p50
・one to one マーケティング
八百屋や酒屋がやっていた、個人に合わせた売り方を、大企業でもネットでできるように
顧客情報は会員カードから収集
購買情報と合わせてデータベースに蓄積・分析
メールなど電子的メディアで個別に販促・対話p56
・商品自体もone to oneの世界へ(メイカームーブメント)
「変革の四種の神器(3Dプリンター、レーザーカッター、cnc装置、3Dスキャナー)」によって大抵のものの開発はあっという間に試作レベルへ。
資金調達もクラウドファンディングで可能に。
製造個数1万くらいのニッチ市場が無数に生まれる第三次産業革命が来る。
ケイパビリティの変革が、リアルなものづくりのターゲットのあり方を変える。p58
・子ども用品や教育、習い事、家電、食品や日曜雑貨の8-9割りは女性が購買意思決定者。
家族旅行も7割。旦那の持ち物ですら3-4割が女性が意思決定している。
女性を見据えないと物なんて売れない。p64
進学先や就職先すら子どもの後ろにいる親を見据えている。親向けの説明会など。
でもその結果、親に言われて入学入社した子どもが挫折を味わうこともある。本当は、親に意思決定を任せている子どもはターゲットにするべきではないのかも?p65
・選択肢が多かったり専門性が高い物は、一部のオピニオンリーダーが消費者の意思決定を大きく左右する。
専門家やインフルエンサー。彼らを見据えてものを売らなければならない。p65
・ストアキング
ネットを使えない消費者のためのネット通販
インドの非ネット民6.5億人に向けたサービス
地方の零細雑貨店と契約しタブレットを付与
市民にはそこで買い物をしてもらう
前払いなので与信リスクがなく、配送先も個人宅ではなく雑貨店なので効率的
お店にとっても手数料が入るし集客ツールにもなる
三方よしp74-75
→アフリカで電気売ってるサービスみたいだな。
⚪︎2章 バリュー:提供価値は何?
・真のニーズ(ウォンツ)を考える。
ドリルのニーズは「綺麗な穴を開けられる高性能」、ウォンツは「綺麗な穴そのもの」
本当にそれだけ?
DIYするお父さんにとっては、ニーズは「上手に穴が空けられるかっこいいドリル」、ウォンツは「子どもたちからの称賛(穴じゃない)」
つまりドリルのデザインが大事。
農機具もそう。実はデザインが大事。
孫や後継者たちにかっこいいと思われなければならない。p81-82
・多機能化の罠
��PS3は「夢のホームコンピューター」を目指した。あらゆる電子機能やネットワーク機能を備え、社会インフラになろうとしたが売れなかった。投資もかさんで大失敗。
PS4はバリューを「安価かつ、処理速度を上げてオンラインゲームもサクサク楽しめる」に絞った結果復活した。p83
・ターゲットとバリューでポジショニング
集中戦略は究極的には「コストリーダーシップ戦略」か「差別化戦略」の2つに分けられる。
低コストで戦う前者の例はT型フォード。
最後発として携帯音楽プレイヤーに参入したAppleは、圧倒的な高品質(SONYのような高音質ではない)高価格のiPodで市場を席巻した。
このように、自分たちはなにで戦うのか、どんなポジションを目指すのかを明らかにする。p104-105
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新しい経営学というよりは、経営学入門。
■経営学は6分野の専門領域の寄せ集め
・経営戦略
・マーケティング
・アカウンティング
・ファイナンス
・人組織論
・オペレーション
(+IT・テクノロジー)
アカウンティング:資本、損益、キャッシュフローの財務会計と、状況・要因分析の管理会計。予算の立案・管理も含まれる。
ファイナンス:株式や債券の発行、銀行借入、自己資金など資金調達手段を最適化し、各事業に配分する。事業・投資価値評価。
■ビジネスモデルの4要素
1.ターゲット(狙うべき相手)
2.バリュー(ターゲットに提供する価値)
3.ケイパビリティ(バリューをターゲットにどう提供するか)。経営資源+オペレーション。
4.収益モデル。誰に、どんな価値を、どうやって提供するのか、採算はどうとるのか
バリューには3種類ある
使用価値:顧客にとっての効用なので顧客により異なる。
・中核価値:基本機能
・実体価値:品質、ブランド、デザイン、特殊機能
・付随機能:保証、アフターサービス、信用力
交換価値:需給バランスにより異なる
知覚価値:広告
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・ビジネスモデルは4要素
①顧客:誰に対して?
②提供価値:どんな価値を?
③ケイパビリティ(オペレーション/リソース):どうやって提供するのか?
④収益モデル:採算はどう取るのか?
①顧客:誰に対して
・ST(誰に)P(他社との差別化)
・ターゲットは顧客以外にもいろいろ
– 製薬だと、厚労省、健保、病院(薬事委員会)、薬局、卸
②提供価値:どんな価値を?
・ニーズとウォンツ
・使用価値(効用)と交換価値(値段)
– 使用価値は、中核価値(基本機能:それがないと買わない)、実態価値(品質、ブランド、デザイン:それがあるものを買いたい)、付随価値(保障、アフターサービス、信用力:そうだとちょっとうれしい)
・B2BではQCDS
(使用価値)
– 中核:基本機能
– 実態:QD
– 付随:S
(交換価値)
–価格:C
③ケイパビリティ:どうやって提供する?
・リソースとオペレーション
④収益モデル:採算はどう取る?
・売上手法
– 広告:利用者ではなく広告主
– 替え刃:初期投資ではなく消耗品
– サービス化:使用した分だけ
– サブスクリプション:期間定額
– フリーミアム :一部の人だけ
・固定費>変動費
– 規模と稼働率
・固定費<変動費
– 粗利率アップ
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著者の本はビジネスモデル全史以来2冊目。
豊富な事例と明快な解説が印象的だったので、バラバラと学んできたビジネス知識の棚卸しのために購入。
世の中に多くあるMBA本に比べ、以下の点が優れていると感じた。
・事例が多く、その事例分析が新しく深い
・説明の仕方が非教科書的で頭に入ってきやすい
・しかし、記載されていることのレベルはかなり高い(初学者向けに平易になりすぎていたりはしない)
・筆者の「ビジネスの面白さ」を伝えようとする姿勢が強い
・理論の羅列ではなく、学ぶ理由やコーヒー事業に例えたコラムなど読者が共感できる要素が詰まっている
明日からビジネスの楽しさが1.3倍くらいになるので、ビジネス書が好きな人にはおすすめの内容。
最も印象的だったのは、「ケイパビリティを作るのはオペレーションとリソースで、オペレーションを先に決めよ」という点。
今あるリソースの活用で考えてスケールの小さいアイディアしか出てこなかったり、オペレーションを考えていないがゆえに絵空事のようなビジネス案しか出てこなかったりすることが往々にしてあるので、この点を意識した発想をしたいと感じた。
【感想】
・うちの会社はケイパビリティを無視して絵空事をいうか、既存のケイパビリティにしか目を向けられない人が多すぎる
・「ケイパビリティ」目線でのビジネスモデルの引き出し(単にうわべの仕組みを理解するだけでは物知り止まり)を増やさないと何も事業に貢献できないと痛感
・リソースを鍛えるためにどうするかを真剣に考える。やる気を高めるだけで上手くいくなら苦労しない
【メモ】
○経営学(≒MBA)が必要な理由
・経営に必要なビジネスモデルを描き実現するためには、機能横断的な共通の事業視点が必要で、MBAの知識はどれもこれに不可欠なものだから
・ビジネスモデルは以下の4つから構成される。ビジネスは必ずこの4点を踏まえて構想すべきだし、経営学の知識は構想のための武器になる。
①ターゲット(狙うべき相手)
②バリュー(提供価値)
③ケイパビリティ(価値の提供方法)
④収益モデル(マネタイズの方法)
・ちなみに、組織戦略などに関わる立場にないのであれば問題意識も生まれず、学びの嗜好や実践の場も持てないので、経営学を学んでも学びが深まらず、自らのスキルにもならない。
○ターゲットについて
・使用者、意思決定者(DMU)、支払者がそれぞれ誰なのかしっかり考える
・STP思考(マーケティングの戦略を決めるプロセス)
Segmentation:顧客のタイプを分析
Targeting:どの人に集中するかを選ぶ
Positioning:その人に向け、自分がどうなっていくか
→これは個人のポジショニングにも使えそう
○バリューについて
・ウォンツを見極める。ドリルを買う人は、ドリルの穴が欲しいのでもないかもしれない。DIYで子供からの尊敬を集めたいのかもしれない。人間を心理的に観察し、見た目以上の真因に辿り着かないと意味がない
・バリューの構造
A)使用価値→使った時の嬉しさ
①中核価値:それがないと買わな��
②実体価値:それがある物を買いたい
③付随価値:そうだとちょっと嬉しい
B)交換価値→金銭的な価値
C)知覚価値→エモさ・期待
・B2Bで顧客が感じるのは、QCDS
→顧客企業は「そのサービスを採用したときに自社システム全体のQCDSはどう変わるか?」を考えている。提供する側もそれを意識する。
・究極系は、「自社の世界で唯一の商品でしか解決できない問題点を、顧客に対する無料コンサルティングを通じて明らかにする」こと!
・キャズム(アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間の谷)を越えるには、アーリーマジョリティへのマーケティングが不可欠。
○ケイパビリティについて
・リソースとオペレーションによって構成される。オペレーションは「どうやってサービスを作り、運び、提供するか」
・垂直統合と水平分業に正解はなく、どんなターゲットにどんなバリューを提供しているかで異なる。アップルは個性的なPCのデザインのために垂直統合をし、IBMは水平分業で勝負した。
・オペレーションが先でリソースが後!設計図やスケジュールがないと必要なリソースは決まらない!
→リソースを先に固定してしまうからイノベーションが生まれない。足りないなら調達するか鍛えるしかない。
・オペレーションの中核はSCMとCRM。総合してバリューチェーン。
調達→生産→流通(物流)で顧客に届ける体制を作り、
マーケティング→営業→サービスで顧客を囲い込む。
・リソースについて
カッツモデルとは階層ごとに求められるスキルが異なることを示した図。大きく以下3つに分かれる。
①ヒューマンスキル(対人関係力)
②コンセプチュアルスキル(問題の核心を捉え概念化する力)
③テクニカルスキル(専門性)
・ソリューションビジネスは上位下達では成立しない
・ケイパビリティの変革方法はサウスウエスト航空に学ぼう!→同社が社員に求めたのは「ユーモア」。ユーモアがあれば厳しい状況も耐えられるし、顧客を感動させようとする原動力にもなる。変革への抵抗を乗り越えるには心理的安全性を与えることが必須!
○収益モデルについて
・市場シェアはあくまで平均値に過ぎず、カテゴリ別に見れば凸凹が見えるので、それを元に市場浸透を進められる
・トレンドは替え刃モデル、広告モデル、フリーミアム、サブスクリプション
→やっぱりサブスクはいろんなとこと被っている気がする、、、
→フリーミアムは限界費用がゼロのデジタルコンテンツだから成り立つ。無料と有料のバランスがとても難しく、広告モデルや全課金に移行することも
・(私見)なぜサブスクが流行る?
<SaaS>
ーはやるのもわかる。常に最新版が提供可能、初期投資が安くなるから試しやすい、クラウド機能と繋がる(複数機で使えたり保存できたり)など、便利で気軽に使えるから
<モノ>
ーわからない。UDもできないし限界費用高いから詰め合わせでもコストメリットがないから。
ーエアクロのように「プロのスタイリストが選んだ組み合わせが送られる」とかあかり安心のように「廃棄物処理リスクをパナに任せられる」みたいな付加価値がないとだめ。
→レ��ザーブレードに似た話だと感じた。
○その他
・全社ビジョンが曖昧でも、事業ビジョンは具体化すること!→うちの会社は誰をターゲットに何をしたいんだろう?
・比較優位:自分が全部生産性高くできるとしても、最も得意なことに集中しないといけない。ルーチンワークを外出しするのはそのため。途上国ビジネスが残るのもそのため
「弁護士が秘書を雇うのは、秘書が弁護士よりタイピングに優れているからではない。それが劣っているとしても、自分がタイピングより本来業務に特化した方が全体として儲かると分かっているから」
・結局、世の中の成功したビジネスは「計画的に成功した」ものばかりではなく、やりながらフィットさせた例が多い。結局は計画性より創発性だし、人間的要素(もちろんマインドだけでなくスキルも)が強い。
・事業責任者としての視点を持って初めて、事業への大きな貢献ができる。だから専門外の分野とも連携しよう!
→まじでおっしゃる通り
・マネジャーが自身のスキルや知識をうまく伝えられないのでは、組織力は上がらず成果も出ない!
→著者は30代を知識の再編、体系化に充てた。
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▼三谷宏治氏による経営学
■経営学の6要素(戦略、マーケ、会計、財務、人・組織、オペ)
■ビジネスモデルの、4要素(ターゲット、バリュー、ケイパビリティ、収益モデル)
◉経営学で学ぶ主要要素がこの1冊で学べる!
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経営における基礎的な学べる入門書
1年周期に読む事でさらに理解が深まると思う。
日々の会社生活で起きていることを、経験と勘ではなく、より専門的に、よりロジカルに見れるようになるかもしれない。
知識やスキルをしっかりと習得し、部下だけでなく役員に伝えられるようになりたい。
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ビジネスフレームワークやアカウンティングなど部分的に経営管理に必要な知識は学べても経営管理に必要な知識をこれまでの経緯、事例が1冊に整理されている本はなかなか出会わなかったと思う。
1.全社レベルでなく、事業レベルのテーマが中心
2.専門分野でなく、ビジネスの目的別に解説する
3.同じ枠組みでの事例演習を多用する
といった3つの方針で事業をマネージする者にとって
意味のある目的別に整理されていて読みやすい。
また、ビジネス経営の視点(ビジネスモデル)順に
(1) ターゲット
(2) バリュー
(3) ケイパビリティ
(4) 収益モデル について解説され、
さらに、事業経営に必要なプラス3つの要素として、
(5) 事業目標
(6) 共通言語
(7) IT、AI
が取り上げられている
さらに各テーマごとにカラーで、図表にまとめられていて
視覚的に理解しやすいと感じた。
初学者にも会社である程度経営管理に関わった人が
さらに周辺知識を深めたり、知識の使い方を考えたり
するためにもオススメできる1冊だと思う。