紙の本
茨木のり子 自分の感受性くらい (別冊太陽 日本のこころ)
著者 別冊太陽編集部 (編)
異例のベストセラーとなった詩集「倚りかからず」の刊行から20年。茨木のり子の面影を一冊にまとめる。詩作品や写真のほか、後藤正治による評伝、工藤直子、平松洋子らのエッセイな...
茨木のり子 自分の感受性くらい (別冊太陽 日本のこころ)
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商品説明
異例のベストセラーとなった詩集「倚りかからず」の刊行から20年。茨木のり子の面影を一冊にまとめる。詩作品や写真のほか、後藤正治による評伝、工藤直子、平松洋子らのエッセイなどを収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
詩集としては異例のベストセラーとなった『倚りかからず』から20年。日常的な言葉に強靭な精神性を込めた詩をつづった茨木のり子の生涯と、生み出された詩の世界を紹介する。【商品解説】
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紙の本
わたしが一番きれいだったとき
2020/04/29 11:55
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「別冊太陽」は1972年に平凡社が創刊したもので、ムック本の先駆けとも言われています。
「ムック(mook)」というのは、雑誌(magazine)と書籍(book)から作られた造語だそうですが、雑誌と違う大きな点は「ムック」にはISBNコードが付いていることです。
ISBNコードというのは、出版社などが本を管理するために書籍1冊1冊につける番号のことですが、これがあると本を検索したりしやすくなります。
なので、「ムック」はどちらかといえば、書籍に近いかもしれません。
「別冊太陽」は平凡社が発行する雑誌「太陽」を「より、デラックスな雑誌」として編集されたもので「美しいビジュアルと豊富な資料」というのが惹句になっています。
実際手にとると、その美しさにうっとりします。
詩人茨木のり子(1926年~2006年)の79年の生涯をたどったこの本でも、その豊富な図版に圧倒される。
茨木さんには凛とした美しさがあるが、代表詩「わたしが一番きれいだったとき」に添えられた21歳のお見合い写真の美しさはどうだろう。
あるいは、最愛の夫であった三浦安信さんと笑いながらカメラを向いている何気ない姿、茨木さんが書き残した日記の文字、安信さんが描いた茨木さんのスケッチなど、詩人の何気ない、けれど確かに生きた時間が、ページに凝縮されている。
表紙の茨木さんの写真は、かって同人誌「櫂」で仲間であった谷川俊太郎さんが撮ったもので、その表紙を繰ると、最初に「茨木さん」という谷川さんの詩が載っている。
茨木さんのファンには欠かせない「ムック」である。
紙の本
かなしく、でも、なんだかふわっと心にくる
2022/02/03 19:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱんださん - この投稿者のレビュー一覧を見る
随分前ですが、この人の詩が好きだという方がいました。でもその人と、同じ世代の他の人は「わからない」とも。それからずっときになっていたのですが、なかなか詩を手に取ることなく。偶然、この雑誌をみかけ、読んでみることにしました。
「わからない」といった人は、とても素敵な女性だったけれど、あまり文学は読まない方だったのかしら。20年以上前のことを少し思い出しました。
とても静かに悲しい現実を詠んでいるのですが、でも、最後にはなんだかふわっと希望の光がさすような、すこしにっこりしてしまうような。小さいけれど強い、そんな意志を感じます。詩だけでなく、作者のこともよくわかりました。